前回


  ツアコンの黒崎さんの音頭で宴会が始まる。
 黒「じゃ、じゃあ・・・皆さんお楽しみ下さい。あとは流れ解散で結構ですから。」
  めいめい料理に舌鼓を打ったり楽しそうに話をしている。
  しばらくして隣のみっちゃんさんから声をかけられた。
 み「あら青木さん、あまり食が進んでませんね。お口に合いません?」
 マ「いえいえ、美味しいですしボリュームもたっぷりで文句なしですよ。ただ・・・・・・」
  そこで少し声のトーンを落とす。
 み「・・・なるほどそういう事。じゃあ私もお付き合いするわね。」
  小声で答えが返ってくる。
 マ「ところでお聞きしたいんですが、ひょっとして今回の旅費って一部負担していただいたりしてませんか?」
 み「あらそんな事ありませんよ。なんでそんな風に思ったんですか?」
 マ「いえ、さっきここの料金表を目にしたんですが、二泊して部屋も料理もいいのにあの値段は安すぎやしないかと。」
 み「まあ今回の幹事さんがすごかったんじゃないのかしらね。」
 マ「そこまで変わるものなんですかね。」
 み「うふふ、その業界にいると外から分からないノウハウというものが案外あるんですよ。」
 マ「なるほど、そうかもしれませんね。」
  そこで一旦話を打ち切って、またちまちまと料理に手を付ける。
  しばらくして今度は残りの女性陣、桜花さんと山田さんが話しかけてきた。
 梅「あら、ぜんぜん食べてないじゃないの。ダイエット中?」
 マ「違いますよ。多少の旅の疲れと、あとちょっとお昼を食べ過ぎたのかもしれませんね。」
 梅「そういえば二人分は食べてたわね。」
 山「体調は大丈夫ですか?まだ初日ですしあまり無理なさらないで。」
 マ「ええ、ありがとうございます。それよりも桜花さんに元気が戻られたようで何よりです。」
 梅「皆さんに心配かけてごめんなさいね。でもいろいろと励ましてもらったしもう平気よ。」
  その時ちょっと離れたところで何かが倒れるような気配がした。
  そっちを見ると黒崎さんが横たわっている。
 マ「あの、大丈夫ですか?」
  とっさに駆け寄り声をかける。
 黒「・・・ううっ、放っといてくれ!」
  今までと違う剣幕にちょっと怯む。
 白「あーあー飲み過ぎみたいですね。」
 山「あ、白崎さん。どうしましょうか?」
 白「騒ぐとまずいですし、もう厄介な仕事も無いはずですから私が部屋まで運んじゃいますね。」
 梅「そうですね、私達も早々に引き上げればいいですし、それでお願いします。」
 白「じゃあ失礼しますね。よっ・・・と。」
  帰っていく二人の後姿を見送る。
 梅「まあ怒鳴られた事は気にしないで。」
 マ「いえ、別に平気ですけど。」
 山「あの人ね、軽度の対人恐怖症でその上に女性が苦手みたいなの。」
 梅「そうそう。それなのにこんな仕事に就くことになっちゃったそうだから人生ってままならないわよね。」
 マ「そうなんですか。お二人とも詳しいですね。」
 山「お昼に白崎さんから聞いたんですよ。いろいろあるかもしれないけれどあまり気にしないでやってくれと。」
 梅「まあ四六時中行動を共にするんじゃないしやる事やってくれればいいんじゃない?」
  やる事をやり切れていない気もするけど・・・。
  まあ当人が一番大変そうだしそこは気にしないでおこう。




  結局そのまま引き上げることになった。
  旅館側に事情を説明し、今日中に食べるとの約束で残った料理を詰めてもらった。
 梅「旅館の人と確認をする事がちょっとあるみたいなの。皆さんはお先に帰っててください。」
 の「でもなんか申し訳ないですし私達も残りますよ。」
 山「平気よ。私も残るし二人もいれば大丈夫だから。」
 梅「子供は早くお休みなさい。」
 山「青木さんもお疲れみたいですし気にせず戻ってくださいな。」
 マ「じゃあお言葉に甘えさせていただきます。」
  桜花さんと山田さんを残して全員引き上げることになった。




 マ「ただいまー。」
 蒼「お帰りなさい!」
 翠「おっ、裏切り者が来やがったですよ。」
  部屋には薔薇乙女が勢揃いしていた。
 マ「なんで皆ここに?」
 雛「くんくん見てたの。」
 金「ここなら美味しいお茶が飲めるって聞いたかしら。」
 真「紅茶がないのは我慢してあげるわ。」
  口々にそんな事を言ってきた。
 み「あら皆いるじゃない。ちょうどいいわね。」
 の「おじゃましまーす。」
 ジ「お邪魔します。」
 蒼「皆してどうしたの?」
 マ「料理を詰めてもらったからね。ささやかだけど皆で宴会でもやりたいなってね。」
 真「あら、宴会を。」
 雛「うれしいのー!」
 翠「お前にしては気が利きましたね。褒めてやるです。」
 金「これでひもじい思いをしなくてすむかしらー!!」
 マ「でも持ってきた分で足りるかな?」
  金糸雀の発言に少し不安を覚える。
 み「じゃあ飲み物と一緒に食料も買い出してきましょう。」
 マ「そうですね。その辺にお店もありそうですし。」
 み「離れの方に自販機コーナーがあったわよ。」
 マ「じゃあ荷物持ちはしますよ。」
 金「カナも行くかしら。」
 翠「行っても抱っこされてるだけですからただのお邪魔ですよ。」
 マ「まあまあ、買ったとしても片手で持てるくらいだろうから平気だよ。」
 蒼「じゃ、じゃあさ、僕も着いていこうかな。」
 マ「おっ、嬉しいこと言ってくれるねえ。ぜひお願いしちゃおうかな。」
 の「じゃあ私達は部屋で支度してますから買出しをお願いします。」




 金「♪」
 み「あらカナったらゴキゲンね。」
 金「宴会が楽しみかしら♪」
 マ「♪」
 蒼「ふふふ、マスターもご機嫌だね。」
 マ「蒼星石をこうして抱っこできてるからね。」
 蒼「い、いきなり何を言うのさ。」
 み「あらあら本当に仲良しさんね。」
  そんなこんなで離れに向かっていると入り口の辺りに人影が見えた。
 み「あれは・・・山田さんかしらね。」
 マ「そうみたいですね。あんなところで何してるんでしょうね?」
  どうやら一通り済ませて帰ってきたようだ。
  傍には桜花さんらしき姿もあった。
 マ「あのお疲れさ・・・」
  声をかけようとしたところであるものに気付いて絶句する。
  とっさに蒼星石の目を手で隠したが、腕の中で動揺する気配が間違いなく伝わってくる。
  今となっては蒼星石を連れてきた事を猛烈に後悔していた。
  連れてこなければこんなものを見せずにすんだのに。
  目の前のものは腹を裂かれ中身をブチ撒けられた上に四肢まで切り刻まれ、既に人間の姿を失っていた。



  ツアコンの黒崎さんの音頭で宴会が始まる。
 黒「じゃ、じゃあ・・・皆さんお楽しみ下さい。あとは流れ解散で結構ですから。」
  めいめい料理に舌鼓を打ったり楽しそうに話をしている。
  しばらくして隣のみっちゃんさんから声をかけられた。
 み「あら青木さん、あまり食が進んでませんね。お口に合いません?」
 マ「いえいえ、美味しいですしボリュームもたっぷりで文句なしですよ。ただ・・・・・・」
  そこで少し声のトーンを落とす。
 み「・・・なるほどそういう事。じゃあ私もお付き合いするわね。」
  小声で答えが返ってくる。
 マ「ところでお聞きしたいんですが、ひょっとして今回の旅費って一部負担していただいたりしてませんか?」
 み「あらそんな事ありませんよ。なんでそんな風に思ったんですか?」
 マ「いえ、さっきここの料金表を目にしたんですが、二泊して部屋も料理もいいのにあの値段は安すぎやしないかと。」
 み「まあ今回の幹事さんがすごかったんじゃないのかしらね。」
 マ「そこまで変わるものなんですかね。」
 み「うふふ、その業界にいると外から分からないノウハウというものが案外あるんですよ。」
 マ「なるほど、そうかもしれませんね。」
  そこで一旦話を打ち切って、またちまちまと料理に手を付ける。
  しばらくして今度は残りの女性陣、桜花さんと山田さんが話しかけてきた。
 梅「あら、ぜんぜん食べてないじゃないの。ダイエット中?」
 マ「違いますよ。多少の旅の疲れと、あとちょっとお昼を食べ過ぎたのかもしれませんね。」
 梅「そういえば二人分は食べてたわね。」
 山「体調は大丈夫ですか?まだ初日ですしあまり無理なさらないで。」
 マ「ええ、ありがとうございます。それよりも桜花さんに元気が戻られたようで何よりです。」
 梅「皆さんに心配かけてごめんなさいね。でもいろいろと励ましてもらったしもう平気よ。」
  その時ちょっと離れたところで何かが倒れるような気配がした。
  そっちを見ると黒崎さんが横たわっている。
 マ「あの、大丈夫ですか?」
  とっさに駆け寄り声をかける。
 黒「・・・ううっ、放っといてくれ!」
  今までと違う剣幕にちょっと怯む。
 白「あーあー飲み過ぎみたいですね。」
 山「あ、白崎さん。どうしましょうか?」
 白「騒ぐとまずいですし、もう厄介な仕事も無いはずですから私が部屋まで運んじゃいますね。」
 梅「そうですね、私達も早々に引き上げればいいですし、それでお願いします。」
 白「じゃあ失礼しますね。よっ・・・と。」
  帰っていく二人の後姿を見送る。
 梅「まあ怒鳴られた事は気にしないで。」
 マ「いえ、別に平気ですけど。」
 山「あの人ね、軽度の対人恐怖症でその上に女性が苦手みたいなの。」
 梅「そうそう。それなのにこんな仕事に就くことになっちゃったそうだから人生ってままならないわよね。」
 マ「そうなんですか。お二人とも詳しいですね。」
 山「お昼に白崎さんから聞いたんですよ。いろいろあるかもしれないけれどあまり気にしないでやってくれと。」
 梅「まあ四六時中行動を共にするんじゃないしやる事やってくれればいいんじゃない?」
  やる事をやり切れていない気もするけど・・・。
  まあ当人が一番大変そうだしそこは気にしないでおこう。




  結局そのまま引き上げることになった。
  旅館側に事情を説明し、今日中に食べるとの約束で残った料理を詰めてもらった。
 梅「旅館の人と確認をする事がちょっとあるみたいなの。皆さんはお先に帰っててください。」
 の「でもなんか申し訳ないですし私達も残りますよ。」
 山「平気よ。私も残るし二人もいれば大丈夫だから。」
 梅「子供は早くお休みなさい。」
 山「青木さんもお疲れみたいですし気にせず戻ってくださいな。」
 マ「じゃあお言葉に甘えさせていただきます。」
  桜花さんと山田さんを残して全員引き上げることになった。




 マ「ただいまー。」
 蒼「お帰りなさい!」
 翠「おっ、裏切り者が来やがったですよ。」
  部屋には薔薇乙女が勢揃いしていた。
 マ「なんで皆ここに?」
 雛「くんくん見てたの。」
 金「ここなら美味しいお茶が飲めるって聞いたかしら。」
 真「紅茶がないのは我慢してあげるわ。」
  口々にそんな事を言ってきた。
 み「あら皆いるじゃない。ちょうどいいわね。」
 の「おじゃましまーす。」
 ジ「お邪魔します。」
 蒼「皆してどうしたの?」
 マ「料理を詰めてもらったからね。ささやかだけど皆で宴会でもやりたいなってね。」
 真「あら、宴会を。」
 雛「うれしいのー!」
 翠「お前にしては気が利きましたね。褒めてやるです。」
 金「これでひもじい思いをしなくてすむかしらー!!」
 マ「でも持ってきた分で足りるかな?」
  金糸雀の発言に少し不安を覚える。
 み「じゃあ飲み物と一緒に食料も買い出してきましょう。」
 マ「そうですね。その辺にお店もありそうですし。」
 み「離れの方に自販機コーナーがあったわよ。」
 マ「じゃあ荷物持ちはしますよ。」
 金「カナも行くかしら。」
 翠「行っても抱っこされてるだけですからただのお邪魔ですよ。」
 マ「まあまあ、買ったとしても片手で持てるくらいだろうから平気だよ。」
 蒼「じゃ、じゃあさ、僕も着いていこうかな。」
 マ「おっ、嬉しいこと言ってくれるねえ。ぜひお願いしちゃおうかな。」
 の「じゃあ私達は部屋で支度してますから買出しをお願いします。」




 金「♪」
 み「あらカナったらゴキゲンね。」
 金「宴会が楽しみかしら♪」
 マ「♪」
 蒼「ふふふ、マスターもご機嫌だね。」
 マ「蒼星石をこうして抱っこできてるからね。」
 蒼「い、いきなり何を言うのさ。」
 み「あらあら本当に仲良しさんね。」
  そんなこんなで離れに向かっていると入り口の辺りに人影が見えた。
 み「あれは・・・山田さんかしらね。」
 マ「そうみたいですね。あんなところで何してるんでしょうね?」
  どうやら一通り済ませて帰ってきたようだ。
  傍には桜花さんらしき姿もあった。
 マ「あのお疲れさ・・・」
  声をかけようとしたところであるものに気付いて絶句する。
  とっさに蒼星石の目を手で隠したが、腕の中で動揺する気配が間違いなく伝わってくる。
  今となっては蒼星石を連れてきた事を猛烈に後悔していた。
  連れてこなければこんなものを見せずにすんだのに。
  目の前のものは腹を裂かれ中身をブチ撒けられた上に四肢まで切り刻まれ、既に人間の姿を失っていた。