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今日の夕飯もいつも通りバランスのよい献立だったが、その中で一人分盛られたサラダが目に付いた。
「トマトは本当に勘弁してくれって。」
サラダにちょこんと乗せられたミニトマト、これが俺は大嫌いだ。
「残さないでよね、バランスよく食べなきゃ駄目なんだから。」
好き嫌いは駄目だとばかりに言っているが、そんな蒼星石にも嫌いな食べ物はある。
「でもお前だってニンジン嫌いだろ?」
「そ、それはそうだけど・・・でも僕はいいんだよ、ドールだから。」
こんな時に限ってドールの特権を都合良く使いやがって・・・チクショウ。
「マスターはなんでトマトが駄目なの?」
「あの噛んだときのプチッて感じの食感が無理。」
「そっか、じゃあ食感をどうにかすれば食べてくれるんだね?」
そう言って立ち上がった蒼星石だったが、何をするかと思えば俺のトマトを食べただけだった。
「なんだよ、食べてくれるんなら最初からそう言ってくれr・・・んっ!」
「んっ・・・ぴちゃ・・・・ちゅぅ・・・・・れろっ・・・・」
すると突然蒼星石は俺にキスをして、噛み潰したトマトを口移しで俺の口に流し込んできた。
蒼星石の方からはあまりして来ないのと、一旦拍子抜けした事もあり、かなりの衝撃を受けた。
「ふぅっ・・・これで食感は大丈夫でしょ?」
確かに食感の問題はないし、とても嬉しい、でもこういう事がして欲しかったわけではなかった。
「あ・・・あぁ、でもな、俺が言いたいのは調理法を工夫してとか、そういう事なんだけど。」
「ええぇぇぇっ!!?・・・・・も、もちろん分かってたよそんな事・・・・。」
「じゃあなんだ?ただキスしたかっただけか?」
「別にそんな訳無いよっ!ただ・・・今はそれしか出来なかったから・・・。」
「じゃあ俺も蒼星石の嫌いなニンジンを口移しで食べさせてやろうか?」
「ダメだよ!それじゃあ味も変わらないんだし。」
「ハハハ、確かにそうだな、じゃああと一個あるからもう一回やってくれるか?」
「もうやだっ!」
結局、その後はお互いニンジンもトマトも食べなかった。