夕方、植木に水をあげていた蒼星石は道を歩く人を見てこういった
蒼「…ねぇ、マスター。今日はなんでみんなおかしな恰好で歩いてるの?」
マ「あー、あれは浴衣って言って、日本の伝統的な服さ」
と俺は答える。
蒼「でもなんで今日に限ってなんだろう…?」
マ「冷静に考えてごらん。今日はお祭りなんだよ」
普段は部屋でいろいろしている彼女にとって外の出来事
についての知識は乏しい。
蒼「…あ、そうだよね。変な事聞いてごめんね…。」
ピーンっときた!
マ「(こいつは祭に行きたい!だが自分がドールだとか、なんちゃらで言い出せない。
…萌えてきたぜ!だって俺達はぬるぽといえばガッ!な関係なんだぜ?)
あぁ、気にすんなって。ちょっとコンビニに飲み物買ってくるわ。
欲しいものある?」
蒼「えっ…ゆk…あの、アイス!僕アイスクリーム食べたい」
マ「把握した」
そして俺は部屋を出る。
目指すはダッシュでみっちゃんち

そしてみっちゃんちに付く俺。
案の定、金糸雀は浴衣で出迎えてくれた。
みつ「いらっしゃい。どうしたの急に?」
突然の来客にも動じない。大人だと感心しつつ用件を話す。
マ「蒼星石の浴衣をとりにきますた。」
業者っぽく自然に…。
みつ「こっちにあるわ。はい、これ。写真よろしk」
マ「ありがとなのー」
雛苺のマネをしつつ最速でみっちゃんちを後にする。

帰宅。
蒼「おかえり。遅かったね。」
マ「すっげーの買ってきちゃった」
と袋を開くと紺色の生地に金魚の描かれた浴衣。
蒼「…これは?」
マ「浴衣ですよ!蒼にぴったりサイズだよ!着ようよ!」
テンション上がる俺。
蒼は、だが断る。と言わんばかりに俯き、こう言った
蒼「えっ…でも、僕には…。」
もう、じれったい娘だなぁ。だが、それがいい。
マ「着てくれないと、俺は…死ぬ」
最高の泣き演技をすると
蒼「わわわわ、わかったよぉ!着てくる」
とちょっと嬉しそうに脱衣所に向かう蒼。

俺がwktkしてまっていると蒼がでてきた。
蒼「ど、どうかな?似合ってる…かな?」
マ「蒼かわいいよ蒼。実は着てみたかっただろ?」
と聞くと
蒼「…うん。」
と頬を赤らめながら答える。
マ「女の子だもんね!」
蒼「こんな時にもそんな事言って!水着の時と一緒だよ。でも…ありがとう。」
マ「それでは、お姫様。舞踏会に参りましょうか。」
蒼「???」
マ「祭に行こうか。」
というと、蒼は元気よく返事をして俺達は部屋を出た

どっぷりと日もくれた頃、今回のデート場所である、神社に着く
蒼「ぅわぁー。人がいっぱいいるね、マスター」
と蒼もテンションが上がっているようだ。やはり蒼のイメージカラー
ともいえる、濃紺の浴衣はかなりグッとくる。
蒼「…マスター、僕になにかついてるの?」
と、可憐なオッドアイに見つめられる
マ「浴衣ってのもええなぁと思ってたんだ。可愛いぜ。」
蒼「ま、ま、ますたぁ!いきなりそんな…僕はそんなんじゃ…
翠星石たちの方が…」
マ「蒼が一番可愛い。」
といって手を握る
蒼は手をしっかりと握り返しながらも赤面しながら
蒼「マスター!ほらほら、お店があるよ!行こう行こう」
と流れをぶった切ってきた。そんな必死な姿も可愛いと心の中で叫んだ。

タコ焼き、わたあめ、イカ焼きと一通り食べ物屋を巡ると
蒼はちょっと不機嫌のようだった。
蒼「おまけしてくれるのは嬉しいけど…僕……女の子なのに‥。
しかも、マスターと親子…」
最後の方は聞き取れなかったが、ここはフォローせねば!
マ「気を落とすなよ。蒼が女の子とわかったら大変だぞ!?」
蒼「ぐすっ…なんで?」
マ「みんなが蒼の魅力に気付いて、俺だけの蒼星石でなくなっちゃうからなぁ」
蒼「…もぅ。からかわないでよ。」
と言いつつまた赤面。
おっと今度は金魚掬いを見つけたようです

蒼「マスター、あれは?」
イチャつきトークも終わると、蒼は金魚掬いを指差した
マ「あれは金魚掬いといって、金魚を掬うの。
で掬ったら持って帰れるんだよ」
蒼の目付きが変わった。
どうやら勘違いをしたようです。
蒼「ちょっと残酷だね。でも、金魚さんは僕が救う!」
植物を大切にするだけあって動物にも優しい。
これが蒼い子クオリティか!だが全然掬えてない。
蒼「…ますたぁ。金魚さんを助けてあげよう?」
そこで浴衣+中腰+上目遣い+涙目は反則ですよ。

マ「ごみん。」
二匹でした。
蒼「ありがとう、マスター。助けてあげられてよかった…」


二日後には水槽にへばり付いて、「レン」と「ピカ」の様子を笑顔で報告してくれる蒼がいましたとさ。