俺「なあ、たかがゲームじゃないか。そんなに気落ちしなくても…」
蒼「マスター……やっぱり僕ってダメなのかな…」
いきなり何を言い出すのだろうか。
蒼「村人だった時、推理が間違っていて迷惑をかけないように黙っていたんだ。
  そしたら金糸雀に『ずっとステルスしてる蒼星石が怪しいかしらー』って…」
俺「でも、それは蒼星石が定石を知らなかっただけじゃ…」
蒼「まだあるんだ。僕は嘘が嫌いだから狂人になった時何も言わなかったんだ。
  そしたら負けちゃって、水銀燈が『戦犯はあなたよぉ。なんで騙りをしなかったのよぉ』って…」
蒼星石の声のトーンがだんだんと下がってきている。
蒼「どっちも僕は特に『迷惑をかけている』っていう意識がなかったんだ。知らず知らずのうちに周りを負けに引っ張って行ってた。
  その事に気づいた時、もしかしたら今までマスターにも迷惑をかけていたかもって思って…」
目には今にも溢れそうなほど涙が溜まっている。
何事にも真面目な性格が禍したのだろうか。ここまで思いつめているとは……
もふっ
蒼「えっ…!ちょ、ちょっとマスター!」
とりあえず俺は蒼星石を抱きしめた。
俺「なあ、蒼星石。さっきも言ったけど、ゲームでそんなに落ち込むなよ」
蒼「で、でも…」
俺「俺はお前がいて迷惑だと思ったことなんか無い。むしろ色々助けてもらってると思ってる。
  大体、『汝は人狼なりや?』って嘘つきが勝ちやすいゲームなんだぞ。
  俺は真面目で正直で、ちょっと謙虚ないつもの蒼星石が好きだから、そんなゲームで勝ってほしくないな。」
蒼「ま、ますたぁ……」
蒼星石は俺のシャツに真っ赤になった顔をうずめて泣いていた。
蒼「ほ、ほんとのほんとに僕、マスターに迷惑かけてない? 本当だね?」
俺「かかってないよ。むしろ毎日いてくれてありがとう、って言いたいくらいだ。」
蒼「……ありがとうマスター…」