「おっ、今日は随分豪華だな。」
いつもより力の入った豪華な食事が俺を待ち受けていた。
「ほら、今日は父の日だから、それと・・・はい、これっ!」
差し出されたのは紺色のネクタイとネクタイピンだった。
「お互いに、いつも傍にいられるように思って、ネクタイは手作りなんだ。」
「作ったのか?すごいな、ありがとうな、蒼星石。」
早速そのネクタイを巻いてみようとしてみた時、
「あっ、巻くなら僕が巻いてあげるよ。」
蒼星石がネクタイを取って俺に巻いてくれた。
「よし、出来たよマスター、うん、似合ってるよ。」
「おう、やっぱ蒼星石が作ってくれたものだと気が引き締まるな。」
「もう、冗談はやめてよね。」
その時、一瞬ではあったが蒼星石が遠い目をした。
「どうした、お父様の事か?」
蒼星石は驚いた表情をして、それから参ったという様子で話始める。
「あっ・・・分かっちゃった?父の日っていうとつい思い出しちゃうんだよね。」
「そっか、生みの親だもんな・・・俺ももし出会ったら何か渡さないとな。」
突然のその言葉に蒼星石は首を傾げて尋ねる。
「何言ってるの?マスターはお父様の子じゃないのに。」
「いや、子供だよ、義理のになるけどな。」
「ん・・・義理?・・・・・うわわわわわわちょっとマスター!!」
ゆっくりかけて言葉を理解して、蒼星石の焦りが極限に達する。
「やめてよね!・・・でもそうなると父の日は・・・あぁもう何言ってるんだ僕はっ!!」
「別にいいんだよ、妻が夫に対して父の日に感謝を示すのは普通だし。」
「そういう事じゃなくて!そんなこと急に言われてもっ・・・!」
「まぁ落ち着けよ、とにかく食べようか、いただきます。」
「そ、そうだね、いただきます・・・・・どう、美味しい?あ・な・た。」
「うっ・・・ゲホッ!」
「あぁっごめんなさい!調子に乗っちゃって・・・・。」