縁日


「ただいま。」
「おかえり、あれ?何か隠してるの?」
俺が後ろ手を組んでいることに疑問を抱いた様子で蒼星石が尋ねた。
「今日近くの神社で祭りがあるの知ってるだろ?じゃーん!」
「うわぁ!わたあめ買ってきてくれたんだ!ありがとうマスター!!」
蒼星石はわたあめを受け取ると抱きかかえて喜んだ。
「ちゃんとくんくんの袋にしてくれたんだね!」
くんくんの袋を選んだのも喜ぶ一因になってくれたようだ。
「他に買って欲しいものがあれば買ってきてやるぞ。」
その言葉に対し蒼星石はえ?といった様子で俺を見た。
「一緒に行っちゃ・・・・だめ・・・?」
「あ、あぁそうだったな!じゃあ一緒に行くか!」
「うん!」
「その前にあれに着替えてくれるか?」
すると蒼星石は若干表情を曇らせた。
「また・・・あれなの?スカートはやだよ・・・。」
あれというのはカモフラージュ用の子供服と黒のカラコンのことで、
前に動物園に出かけた時に着せたのだが、スカートは気にいらなかったらしい。
「心配するな、普通のズボン買ってあるから。」
「ほんと?じゃあすぐ着替えて来るから待っててね。」
数分後、着替え終わった蒼星石と一緒に俺は神社に向かった。

「蒼星石、肩車するぞ。」
「はぐれちゃったら困るからね、お願い。」
神社の入口でそっと蒼星石を抱き上げ、肩車をしてから入った。
「マスター、たこ焼き買って、あとフランクフルトも!」
要望にに応えまずその二つを買ってから、近くのベンチに腰を下ろした。
「先にたこ焼き食うか。」
「うん、いただきまーす。」
俺が容器を差し出すと蒼星石は嬉しそうに一つ取って口に運んだ。
「んっ!熱っ!!・・・はふっ!・・・はふはふ・・・・ごくん。」
しかしまだ焼き立てで熱かったらしく、慌てて口の中で冷まして飲み込んだ。
「はぁ・・・・熱かったぁ・・・・」
「そんなに慌てるなって、冷ます間にフランクフルト食うか?」
「そうだね、僕じゃ持てないからマスター持ってて。」
そう頼まれて俺はフランクフルトを蒼星石の顔の前に差し出した。
「ん・・・太い・・・・かぷっ・・・・ごくん。」
どうやら大きすぎたようで、蒼星石はちょっとかじって飲み込んだ。
「マスターも食べていいよ、マスター?何じっと見てるの?」
「いや・・・なんかエロいなぁと思って。」
「ちょ・・・・マスター!何言ってるの!?」
「思ったことを言ったまでだよ、食べ方がなんかエr」
[ドーン!!]
ちょうどその時花火が打ち上がった。
「うわぁ・・・・・キレイ・・・・・」
蒼星石は花火に見とれてそう言った。
「マスター・・・連れてきてくれてありがとう。」
「どういたしまして、ところで他になんか買うか?」
「うん、お願いマスター!」