プチ家出


「頼む!一回だけでいいから!」
「ダメだよ!そんなのは絶対にダメ!」
さっきから僕とマスターの小競り合いが続いている。
マスターは何度も頭を下げているけどこればっかりはダメだ、
お知りを触らせてくれなんて。
「頼むから!ホントに一回だけでいいんだ!」
「なんでそんな事を必死に頼み込むの?ダメなものはダメ!」
「頼むこの通りだから!お願いします!」
そう言うとマスターはなんと土下座をした。
「ちょっ・・・やめてよマスター!!分かった!分かったからそんな事しないで!」
「いいのか?よし!じゃあそっち向いてくれ。」
負けた、土下座なんて反則だ、結局僕はマスターの言いなりになってしまった。
「ヒヒヒ・・・いいケツしてんじゃねぇか・・・・さわさわ・・・」
「ひゃぅっ・・・・ますたぁ・・・そんなこと言わないで・・・・」
さっきまでの様子はどこへやら、マスターは豹変して僕のお尻を触る。
「ハハハ、別にいいじゃねぇか、ぺしっ」
「きゃぁっ!!マスター!もういい加減にして!!」
「うわっ、ごめん蒼星石!やり過ぎた・・・。」
もう我慢の限界だ、ちゃんと反省してもらわないと!
マスターがお風呂に入っている間に、僕は作戦を固めて即実行した。

「蒼星石、さっきは悪かった・・・・・ってあれ?」
俺は風呂から出た後、蒼星石に謝ろうとしたのだが、そこに蒼星石の姿は無く、
[マスターのいたずらが過ぎるので、一日留守にします、しっかり反省しておいて下さい]
と書かれた紙がこたつの上に置かれているだけだった。
マスターの家を出た僕はジュン君の家の前に来ていた
「コンコン」
「蒼星石!こんな時間に何しに来たですかぁ?」
「ごめん、一晩だけ・・・ここで止めて欲しい。」
僕は部屋に入れてもらった後、翠星石と二人だけにしてもらい、さっきの出来事を説明した。
「ったく、とんだセクハラ人間ですぅ、そんな奴なら家出すればいいですぅ。」
「でも、良い所の方がいっぱいあるし、それに・・・・やっぱりマスターは大好きなんだ・・・・」
「そうですか、まぁ泊まってくのは構わないですぅ。」
「本当に?ありがとう翠星石。」
とはいえまだ寝るには早かったので、少し話をしてからみんなと一緒に寝た。

「ブルルッ・・・今日はちょっと寒いのかな・・・・」
でもここに来る時外はそんなに寒くなかったはずだ。
「ううん、きっと気のせいだよね、大丈夫!」
そう思って寝ようとしたが、寒気が収まらない、体の震えが止まらない。
その時ふとマスターの姿が頭をよぎった。
「ますたぁ・・・・・」
マスターの姿がよぎってから、さらに寒さを感じるようになった。
マスターと一緒に寝たい、あの腕の中で眠りたい。
でも一日帰らないと言ってしまった、でもここは寒い、とても寒い。
暖かいマスターの部屋で眠りたい、早く帰りたい。
「マスター・・・・ごめんなさい!」
意地なんか張っていられない、僕はガラスを突き破ってジュン君の家を飛び出した。

その頃マスター宅
「帰ってきたら・・・・謝らないとな。」
その時、横の窓で何かが動いたのに気付いた、これは・・・。
「鞄・・・・蒼星石か!?」
慌てて窓を開けると、ふらふらとした動きで鞄は入ってきた。
鞄は床に着いて、そこから蒼星石が顔を出す、目からは今にも涙が溢れそうだ。
「蒼星石・・・・ごm」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
俺が謝るより早く、蒼星石が泣き付いてきた。
「お、おい?どうした蒼星石?」
「ごめんなさい!反省してなんて偉そうなこと言って!一緒じゃなきゃダメなのは・・・・
僕のほうだったのに・・・・・うわぁぁぁぁぁぁん!!!」
「わ、分かったって!とにかく落ち着いてくれ。」
ひとまず蒼星石を泣き止ませ、状況を教えてもらった。
「そうか、でも元々俺が悪かった、ごめんな蒼星石。」
「でも出てったのは僕のほうだし・・・・ごめんなさい。」
「とにかくもう遅いし、今日は寝ようか。」
「うん・・・・マスター・・・・一緒に寝ていい?」
「もちろん、ほら、こっちに来な。」
蒼星石をベッドに入れ、一緒に寝た。
「やっぱり暖かい・・・・・マスター・・・ありがとう。」