夜。

俺は締め切りが近いレポートに取り組んでいた。
「マスター?大丈夫?あとどの位で終わりそう?」
「うーんもう少し掛かりそうだ、先に寝ててくれ。」
「うん…わかった…。じゃあ、これお夜食ね。確か甘いものをとった方が脳にいいんだよね?」
そう言って蒼星石はホットミルクとクッキーを俺にくれた。
「おお、サンキュ。これでもっと頑張れるよ。」
「でも、ほどほどにしてね。体壊さないでね。」
「わかってるよ。じゃ、おやすみ蒼。」
「おやすみなさいマスター…」

そして約二時間後…

「ふう、思ったより手間取ってしまったな、そろそろ寝るか。」
そう思ったとき寝室の方から走ってくる音が聞こえてきた。
トタタタタタタ……
「ん?」
「マスター!!」
「どうしたんだ?蒼?」
見ると、すごい思いつめたような。すごく不安そうな顔をした蒼星石がいた。呼吸も乱れていた。
そして、蒼星石は急いで駆け寄ってきて、強い力で俺の足にしがみついた。
「ますたぁ…ますたぁ…」
そう、必死でつぶやく蒼星石。手は少し震えていた。
「お、落ち着け、蒼。いったいどうしたのか話してごらん?」
少し呼吸を整えた蒼星石が何があったのか話し始めた。
「怖い夢をみたんだ…。」「夢?」
「うん…。マスターがどんどん離れていく夢…。必死で追いかけても、呼びかけても、
手を伸ばしても、どんどんマスターが離れていって…。それでマスターが見えなくなった所で目を覚めたんだ…。
夢だとすぐにわかったけど、どんどん不安になってきて。マスターは忙しいのはわかってたけど、我慢できなくて…
迷惑なのはわかってたんだけど…。ごめんなさい…。」
俺は話を終えた蒼星石を撫でながら、目線を蒼星石に合わせ
「馬鹿だな、俺はいつでも蒼の傍にいるよ。離れないさ。それに、蒼が不安なときにはすぐに頼ってくれていいんだぞ?
そのほうが俺は嬉しいしな。全然迷惑じゃないさ。」
「本当…?」
「ああ、本当さ。」
「うん、ありがとうマスター…」
どうやら、落ち着いたようだ。よかった。
でも、まだ完全に不安は取れていない気もするな…。そうだ。
「よし!じゃあ今日は一緒に寝るか!」
「え?いいの?」「いやか?」
「ううん嫌じゃない、嫌じゃないよ!」

そして、布団の中。
「えへへ、暖かいや。」
「大丈夫か?臭くない?」
「全然臭くないよ。マスターの匂い安心する…」
「そうか。よかった。じゃあ、これからも時々一緒に寝るか?」
「本当!?いいの?」「もちろんさ、むしろ歓迎だよ。」
「ありがとう…。ずっと一緒にいてねマスター。」
「もちろんさ、これからもずっと一緒さ…」

それからは、眠りの時間が楽しみになった蒼星石でした。一番のお気に入りの場所はマスターの腕の中だそうです。