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2月の14日、その日はただの平日
ただし…一部の乙女を除いて…
そう、その日はバレンタインデーだ
恋する女性達が愛しい男性たちに想いを告げる日
その日の為に女性達は何日も掛けて準備をしている…
かく言う僕もその一人だ

蒼「さて、チョコを作り始めようかな」

主人の喜ぶ顔を浮かべて僕の顔が緩む
自分がチョコを貰う訳でもないのに、何故か胸がはずむ
そしてチョコを作る準備をしようとすると…

翠「お邪魔するですぅ」

ガラスが割れる轟音と共に鞄から顔を出した状態で僕の姉が部屋に入ってくる

蒼「やぁ、翠星石、今日は真紅と一緒にチョコを作ってるんじゃなかったの?」
翠「一緒に作ろうとしたら『貴方達、邪魔なのだわ!』って言われて真紅に追い出されたですぅ」
蒼「あはは…それは災難だったね…じゃあ僕はしなくちゃいけない事があるから寛いでて」
翠「しなくちゃいけない事って何ですぅ?まさか蒼星石までチョコ作りとか言うんじゃ…」
蒼「そのまさかだよ、一応お世話になってるから義理でも作っておこうと思ってね」
翠「ふーん…本当に義理ですかぁ?」

翠星石が少しムッとした表情でこちらを見ている
彼女は嫉妬深いからバレたら厄介な事になるだろう、どうにかして誤魔化さないと…

蒼「な、何を言ってるんだ翠星石!僕が人間の男性にそんな感情を抱くわけ無いじゃないか!」
翠「そうですかぁ?顔が真っ赤ですよぉ、素直に本当の事言ったらどうですぅ?」
蒼「ほ、本当だってば!」
翠「ならば市販のチョコでいいじゃないですか、何故態々義理に手間をかけるですか?」
蒼「うぅ…それは…」

嘘を吐くのが上手ではない所為かすぐに嘘がばれた

翠「蒼星石は相変わらず嘘を吐くのが下手ですね、『本命』って顔に書いてるですよ」
蒼「(///)」
翠「ムキーッ!蒼星石に本命のチョコを貰うなんてあの人間許すまじですぅ!」

やはり僕が予想してた通りの反応だ、どうにかして話を逸らさないと…

蒼「まぁまぁ、マスターにヤキモチを妬く前に翠星石はジュン君のためのチョコを作らないと」
翠「じ、ジュンの事は今関係ないはずですぅ!」
蒼「ほらほら、僕もまだ作り出してないから一緒に作ろうか」
翠「しょうがねぇですね、ジュンの事はどうでもいいですが蒼星石がそこまで言うなら…」
蒼「ふふ、ジュン君が喜んでくれるといいね、翠星石」
翠「だ、だからジュンは関係ねぇですぅ!」
蒼「あはは、そうだね」

無事話は逸らせた、それで肝心のチョコはと言うと…

翠「ああっ!蒼星石!直火でチョコを溶かしちゃダメですぅ!」
蒼「えっ、それは先に言ってよ!あー、もうお鍋が焦げちゃった…」
翠「蒼星石なら知ってると思ってたのですぅ…」
蒼「僕はお菓子作った事無いからそんな事は分からないよ…」
翠「そうでしたね…まずはですね…湯煎って言ってチョコをですね…」

その後も翠星石に手取り足取りチョコレートの作り方を教えてもらった僕
そしてようやくチョコが出来上がった

翠「これで完成ですよ、当日までは時間がありますから見つからないようにするですよ」
蒼「今日は本当にありがとうね翠星石…ってあれ?チョコ持って帰らないの?」
翠「良く考えたらジュンに翠星石のチョコは勿体無いから蒼星石にやるです。」
蒼「え、本当に良いの?」
翠「チョコ位またいつでも作れるですぅ、そいつはあのダメ人間と食べるといいですぅ」
蒼「ありがとう翠星石…」

こうして無事に僕のバレンタインのチョコ作りは終了した   

                        完