休日の4時頃は面白い番組も特にないので、いつも時間を持て余す。「くんくんのビデオでも見るか?」時間潰しにはなるだろうと思い、蒼星石に聞くと、うんと頷いてくれたので、早速ビデオを再生した。それからしばらく観ていると、くんくんが閉じ込められ、「あなたはここで・・・・死ぬのよ!!」和風の人形がそう言い放った時、蒼星石が「きゃぁっ!!!」と悲鳴を上げて俺にしがみついてきた。「蒼星石・・・怖いのか?」「うん・・・・」それから少しして、蒼星石も落ち着いたようなので、トイレに行こうと立ち上がった時、「ちょっとマスター、どこ行くの?」「どこって、トイレに行くだけ。」「一人にしないで!僕もついてく!」「ついてくって・・・じゃあ外で待ってろよ。」「分かった・・・・早くしてね。」 <?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" />
俺が用を足してトイレを出ると、すぐに蒼星石が寄り添ってきた。「マスター・・・離れないでね・・・。」どうやらさっきのくんくんが怖くて一人ではいられないみたいだ。「そろそろ夕飯の支度するんだけど・・・マスター・・・傍にいてね。」こう頼まれては断れないので、傍にいてやる事にした。「マスター、お醤油取って。」蒼星石は時々俺を利用しながら料理を進めている。傍にいてと頼まれて結構経ったので、そろそろS心が湧いてきた。蒼星石が集中している間にこっそり台所を離れ、押入れに隠れた。「マスター、お砂糖取って。・・・ねえマスター・・・・・・あれ?」隠れてしばらくすると、足音が近付いてきた。「マスター・・・・・どこぉ・・・?ますたぁ・・・・・・」必死で捜しているようなので、出て行く事にした。「ここだよ、寂しかったか?」「もう!傍にいてって言ったじゃないかぁ・・・・くすん・・・。」「悪い悪い、泣くなって。」「べっ別に泣いてなんかいないよ!とにかくもう離れないでね。」それからはずっと傍にいてやり、夕食を支度する蒼星石を見守った。
夕食の後は蒼星石も落ち着いたようで、俺についてくる事はなかった。それから俺は風呂に入り、寝室でさっきまでテレビを見ていた。「じゃあそろそろ寝るか、おやすみ、蒼星石。」「うん、おやすみなさい、マスター。」二人であいさつを交わし、電気を消した。それから少し経った頃、鞄を開ける音がした。目を開けてみると、蒼星石は俺の方へ歩いてきた。「ますたぁ・・・・」「どうした?」「一緒に寝ていいかな・・・?その・・・思い出しちゃったんだ・・・・。」どうやら今日のくんくんを思い出してしまったらしい。「しょうがないな、分かったよ。」俺がそう言って毛布をまくると、蒼星石はそこへもぐってきた。「はぁ・・・・やっぱりあったかいなぁ・・・マスターと一緒に寝るとね、すごく安心するんだ。」「そうか、俺もほっとするよ、今日はいい夢見られそうだな。」「大丈夫、僕が絶対にいい夢見させてあげるよ。」「あぁ・・・ありがとう、蒼星石。」
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