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たった一人の最終決戦」(2007/09/03 (月) 00:58:43) の最新版変更点

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たった一人の最終決戦 これは見る人によってはかなり不快に感じるかもしれませんが・・・ かといって自分は蒼星石嫌いって訳ではありません。好きです。まぁこういう愛もあるんだなって受け止めてやってください。 ―――ズバッ! 「かしらっ!?」 まずは一人・・・。マヌケな顔で最期を迎えた姉を尻目に、彼女の体から浮かんできたローザミスティカを 分捕る。そしてそれを僕の胸の中へゆっくり収めた。 「あらぁ、相変わらず仕事早いのねぇ・・・。やっぱりあなたと組んで良かったわぁ・・」 相変わらず胸がムカムカしてくる口調で語りかける彼女。だがあくまでこいつと組んでいるのは同じ目的を 共有しているため。そんな安いおだてに乗るつもりなど毛頭ない。 そっぽを向いている僕に腹が立ったのか、舌打ちの音が聞こえてきた。次いで辺りを支配する殺気。 「・・・・・まぁいいわぁ。次もよろしくね、蒼星石!アリスゲームに残るのは私達二人だけよぉ」 「・・・そろそろ消えてくれないか、水銀燈。別に君と仲良くするつもりなんてないんだよ。あくまで僕は  僕の仕事を遂行するだけさ」 再び響く舌打ち。僅かに殺気を感じたが、今度こそ何も言わず僕の前を去る水銀燈。 「ふぅ、やっと喧しいのが消えた。さっさと帰って寝よう」 ふと服に黒い斑点ができてるのに気づく。ああ、雨が降ってきてるな・・・。急いで雨宿りしなきゃ・・。 適当な公園を見つけ、しばらく雨がやむまで待ってみる。 次の標的のことを考える。第5ドール・真紅・・・。彼女は一筋縄じゃいかないな。 気を引き締めていかないと・・・。 雨が大降りなってきたけど、一向にやむ気配などない。・・・仕方ない、走って帰るか。 タッタッタッ・・・バシャン! 水溜りにはまって泥水をモロにかぶる。全く、今日はついてない・・・。何気なく視線を上に上げる。・・ ・・なんだ、桜田家の前じゃないか。 ついでだし、翠星石の様子を見ておこう。・・・・・薔薇乙女の本分を忘れ、無邪気に遊んでる。 チッ、出来損ないめ。 翠星石のことなど気にせず、真紅に視線を移す。・・・彼女は高飛車で傲慢チキだが、実力は薔薇乙女の中 でもピカイチだ。油断せず勝負を決めよう・・・。 (やっぱり厄介ねぇ蒼星石は) (厄介だというのならいっそのこと消してしまいましょう。危険の芽があるというのなら、  葉が開く前に潰すべきかと) (わかってるわぁ・・・) ――――翌日 「・・ぐはっ!?」 彼女の腹に突き刺さった鋏を横に薙ぐ。当たり前だが真紅の胴体は二つに断たれた。 「ぐ、ううっ・・わ、私の負けね・・・。で、でも蒼星石、あなたなんでこんなことをするの?  こんなこと・・・おかいのだわ・・・」 「おかしいって、僕らはアリスゲームをするために、アリスを目指すために生まれてきたんだよ?  何もおかしいことなどないさ」 ―――いつまで生きてるのだろう。止めを刺そうと近寄ると、上でサポートしていた水銀燈が降りてきた。 「そうだ、紹介しよう。僕のパートナーの水銀燈だ。・・僕は彼女の組んで他のドールを倒す。  その方が効率いいだろう?」 「あなた・・・水銀燈なんかと・・・!!なんてことを・・」 顔を歪ませる真紅。・・彼女は何を言ってるのだろう? 彼女の態度に違和感を覚えつつも、格別不思議だと思わず、恐怖に怯えた真紅の目を見つめる。すると ――――何の前触れもなく水銀燈が羽を竜に変化させ、僕を攻撃してきた。 「すっ、水銀燈!?裏切ったな!!」 「お馬鹿さぁん・・・。裏切られる方が悪いのよぉ・・・」 最悪のタイミングで放たれたソレを避けることなどかなわず、僕と真紅は直撃を受けて瓦礫の山に埋もれた 「お馬鹿さぁん。でも、ま。真紅を倒せたのはお手柄よぉ・・・。くすっ、さて次は翠星石の番ねぇ」 浮かび上がる真紅のローザミスティカを回収し、何処かへと飛び去って行った彼女。 だが・・・・まだ僕は・・・・・。 「ぐ・・・うう・・・ぐっ、水銀燈・・・くそぉーーーーーっっ!!!」 覆いかぶさっていた瓦礫をどけて、なんとか這い上がる。だが体はもうズタボロだ・・・。 真紅を見る。 かつてのプライドの高かった彼女は、服は破れ、体にヒビが入り、かつて瞳に宿っていた光は消え、 ジャンク屋に売ってる二束三文のボロ人形へと変貌していた。 「し、真紅・・・君には悪いことをしたのかもしれないね。だけど・・これは僕の戦いだ。謝ったりなんかしよ・・・」 水銀燈・・・彼女とは必ず決着をつけてやる。翠星石・・・翠星石がやられる前に・・・。 nのフィールドだ。nのフィールドに彼女はいるはず。この鋏で奴を貫いてみせる。 そ、その前に誰かの力を借りないと・・・僕自身体の傷が酷すぎる。 早速桜田家にいるであろう翠星石と雛苺を、足を引きずりながら向かい、訪ねた。だが・・・・。 「げっ、蒼星石!・・・帰れ!帰りなさいなの!あなたが金糸雀と真紅を殺したの!・・・ヒナ知ってるの  蒼星石は殺人鬼なの!帰れなのっ、帰れ!!」 「ぐ、雛苺・・・。仕方がないんだ。僕は正々堂々と彼女達にアリスゲームを挑み、そして勝ったんだ。  それを君にどうこう言われるいわれはない・・。そんなことより大変なんだ。これから今すぐそこに  水銀燈がやってくる。に、逃げるんだ・・・」 「誰もそんなこと信じないの!帰れ!帰れなの!」 苺轍が飛んでくる。避けようにも全身の傷が邪魔をし、走ることが出来ない・・・。苺轍の衝撃が僕の体に 無数のヒビを走らせる。 ・・ふと視線を桜田家の窓に走らせると、カーテンに半分隠れて顔だけ出した翠星石がこちらを覗いていた 視線が合うと慌ててスッと隠れた。 「ぐ、くそ・・・。愚か者!!!そんなに死にたいのなら水銀燈に殺されてろ!!!」 「何なの、アレ・・・」 誰も頼りになんてならない。こうなったら・・・僕一人で水銀燈を倒してやる! そうして適当な場所から鏡を拝借し、nのフィールドへと潜り込む。そこにはやはり・・・水銀燈が居た。 ラプラスと談笑している。 「あらぁ・・・死んだと思ったのだけれど・・・。でもよく考えてみればあなたのローザミスティカ取って なかったわぁ。フフフ、盲点ねぇ」 「水銀燈・・・う、うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」 水銀燈が憎い。僕は・・・・例え刺し違えてもコイツだけは絶対に倒す! ところが・・・気づけば水銀燈に突進した体は無数の水晶に貫かれていた。 目の前を見れば、水銀燈の他に知らないドールが立っていた。 「ぐふっ・・こ、これは・・・?」 「紹介するわぁ。私の新しいパートナー、第7ドールの雪華綺晶よぉ。という訳だからぁ、  あなたはもういらないわぁ。・・・死んで」 水晶が僕めがけて飛んでくる。ソレは服を裂き、手足を砕き、僕の腹を貫通した。 「うおおおおおおおおお!!!す、翠星石・・・・翠星石ーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 砕かれ粉へと変わっていく僕の体・・・。そうして。僕は弾け、この世から完全に消え去った。 「プッ、アッハハハハハハハ!!!汚い!汚い花火よ!!アッハハハハ!!!ほら見なさいラプラス!  花火だ!くっははははは!!!!」 「はい。・・・花火ですね」 「き、雪華綺晶、あなた・・・?」 「クッ、ククッ!!ハーーーッハハハハ!!」 ―――桜田家 「―――はっ!」 「うにゅ?翠星石どうしたの?」 「そ、蒼星石・・・」 翠星石の目から、涙がポロリと、流れた。

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