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真紅の家出 第十二回」(2008/06/27 (金) 18:30:38) の最新版変更点

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 マ「最初に言っておく!オレはかーなーりーマジだ!マージマジマジーロだ!!」  銀「言葉の意味はよく分からないけどとにかくすごい自信ね。」  金「カナは最初にルールを言って欲しいかしら。」  マ「さっきのじゃ分からなかった?」  蒼「ちょっとややこしかったり、曖昧だと感じたりする箇所はあったかな。」  マ「じゃあまとめます。」  真「そうね、明文化しておいた方が後々に揉めずに済むわ。」  マ「じゃあ書面に起こしておこう。」   ☆ルール★  ・隠れる時間は15分、探す時間は60分  ・姿を発見されたものは失格となる  ・探すのを薔薇乙女の能力で妨害するのは禁止!  ・1対1の勝負が原則である  ・我が家がリングだ!  マ「どう?」  銀「我が家ってどこまで?例えばこの家の上空数十メートルとかもあり?」  マ「えーと、無しの方向でお願いしたい。」  蒼「家屋に接触してるって条件にすれば?」  薔「その場合・・・庭は・・・どうなりますか?」  マ「敷地内もOKでいいんじゃない?地面に触れてれば。ただ誰かに見つからないようにね。」  翠「かくれんぼなのにパンピーに見つかるなんて奴は流石に居ませんよ。」  雪「隠れるために何か破壊しても罪に問われませんか?」  マ「ごめん、勘弁して。」  真「自分で責任を持てる範囲になさい。」  マ「まあ直してくれればいいんだけどさ・・・でも家中廃墟みたいにして隠れられても困るし。」   そんな中を探し回ると想像しただけで精神力が削られそうだ。  金「隠れないで逃げ続けるのはあり?」  マ「別にいいんじゃない?」  雛「ふぅん・・・。」  マ「他には?」  薔「見つかってしまったら・・・どうすれば・・・。」  マ「ああ、そう言えば・・・どこかに固まっててもらう?」  真「別に連れ回せばいいんじゃない?    あなただってグルがどうとか心配してるみたいじゃない。」  マ「まあその方がありがたい。」   疑う訳でもないが、彼女達ならその気になれば目を盗んで何か出来てしまうだろう。   曲がりなりにも目の届くところに居てもらった方が安心だ。  翠「それってこいつの手下みたいにして働けって事ですか?」   翠星石が露骨に嫌そうな顔をする。  薔「それだと・・・『1対1の勝負』に抵触するような・・・。」  マ「まあその条項はノリで入れただけだし、邪魔しなきゃ正直どうでもいいけどね。」  真「あなたの好きにすればいいんじゃないの?    自分以外の誰かが勝つのが自分に不利益をもたらすかもしれないんだし。」  マ「情報を聞いたりしてもいいのかな?」  真「構わないと思うわ。ただ、答える義務は無いし、それを鵜呑みにしていると足元を掬われるかもね。」  雛「誰かと協力してて聞かれてうそをついたり、わざと誰かにうその作戦を教えたりってこと?」  真「そうよ。撹乱のために知らず知らずに利用されてるかもしれないわ。」  金「なんだかみんなが敵に見えてきたかしら。」  銀「そうねぇ、『お願い』とやらの矛先が自分に向きかねないんですものね。    状況に合わせて動くべきね。まぁ私は単独でも見つかるつもりなんて無いけどぉ。」  雪「あの・・・その『お願い』というのも良く分からないんですが。」   雪華綺晶が手を挙げておずおずと尋ねてきた。  真「勝者へのご褒美、あなたの場合は自分が時間内に見つからなければ貰える権利よ。」  マ「簡単に言うと勝者は敗者の誰か一人を指名して要求を通せるんだよ。    ・・・僕の場合はドール達8人全員に対してでいいんだよね?」  真「勝利条件が厳しいからそれでいいと思うわ。」  金「誰か一人ってのは例えば私なら翠星石にとかでもいいのかしら?」  真「そうよ。ただ、翠星石が敗者、見つかってしまった場合に限ってね。」  翠「なんか言いたい事があるんですか?デコ助野郎。」  金「べ、別になんにも無いかしら!」  翠「ホントですかぁ?」  金「強いて言えば一応カナがお姉さんなんだからサン付けでなくてもせめて名前で呼んで欲しいかしら。」  翠「翠星石のように妹から尊敬されるような姉になってから言えです。」  蒼「・・・・・・。」  銀「で、それってどんな内容でもいいのぉ?    例えば真紅に姉妹全員を倒してそいつらのローザミスティカを寄越しなさい、とかぁ。」   水銀燈がおふざけとも本気とも判断しかねる表情で怖い事を言った。  マ「・・・無しにして欲しい。」  真「無理ね。さっき言ったけど、自分だけじゃ出来かねる事は無理よ。    本人にその気があれば出来る事じゃないと。」  銀「あらぁ、あなたならその気になれば出来るんじゃなぁい?」  真「どうかしら・・・少なくとも私はそこまで戦える程に強くはないと思うわ。特に心が、ね。」  銀「ふん、使えない。じゃあ乳酸菌飲料100年分とかは?」  マ「人を破産させる気か。」  真「別に構わないんじゃない?」  マ「ちょっとぉ!!」  真「その気になれば出来るでしょ?」  マ「経済力がそこまで強くないんですが。」  金「借金とか・・・みっちゃんならいいところ知ってると思うかしら。」  マ「真面目な顔して言わないでよ。」  翠「要は全員見つけちゃえばいいんですよ。」   翠星石が無責任な事を言う。   が、確かにその通りだ。   それ以上は特に疑問も無いようで、そんなこんなでようやく話がまとまった。  マ「じゃあ合意と見てよろしいですね!?」  真「それでは始めましょう。」  マ「ちょっと待った、15分後に目覚ましと携帯のタイマーをセットしておく。」  翠「随分と念入りですね。」  マ「そりゃあ正念場だからね。」  真「そう。じゃあセットが終わったら壁を向いて目を隠しててね。」  マ「分かった。」  銀「そうね、私達の方も念のためにしばらく監視させてもらうわ。」   水銀燈が自分の人工精霊を出す。  蒼「マスターを疑うのかい?」  銀「あらぁ、禍根を残さないためよ。ゴネそうなのも居るしぃ。」   そう言って真紅の方をちらりと見た。  真「私は必要ないと思うけど、別にいいんじゃない?」  銀「まあいいわ。メイメイ一人で十分よね。    途中で見つからないように私のところへ戻って来なさい。」   メイメイがうなずく様に上下に飛ぶ。  マ「よし、セットできた。じゃあ今から15分間ね。」   一同が真剣な顔でうなずいた。   自分はそれを見て壁に向き直り顔を腕で隠す。   どたばたと忙しなく駆ける音、慎重にそろそろと移動する音。   否応無く聴覚に集中させられ、いろいろな音が聞こえる。   どこかで何かを開けてごそごそとする音・・・変な物を発掘されたらどうしよう。   遠くから聞こえる何かが割れるような音・・・一応直す方法はあるとはいえ物は丁重に扱って欲しい。   なんだかこうしていると心が落ち着かない。   準備の時間は10分にするんだったかな。   なんだかセルゲーム開催を待つセルの気分だ。   仕方ない、無事に全員を見つけてお帰り願った時にどうするかでも考えて現実逃避するか。   そうだな・・・やっぱ久し振りに蒼星石と・・・二人きりで・・・・・・ちょっと大胆だったかな・・・   ・・・・・・まあ良いではないか、良いではないか・・・・・・いやー、困っちゃうなあ・・・   『そ、蒼星石だよ。蒼星石だよ。蒼星石だよ。』  マ「あぁっ、ごめんなさい!!・・・ふぅ、僕は馬鹿か。」   鳴り出した携帯の着信音、と目覚ましのアラームに現実に引き戻された。   振り返ると当たり前だが誰も居ない。   メイメイの姿もなく、辺りはしんと静まり返っていた。  マ「よし、全員見つけ出して強制送還だ!!」   いよいよ各人の願いを賭けた戦いが始まった。       -残り時間:60分-      残ったドールは・・・8人
 マ「最初に言っておく!オレはかーなーりーマジだ!マージマジマジーロだ!!」  銀「言葉の意味はよく分からないけどとにかくすごい自信ね。」  金「カナは最初にルールを言って欲しいかしら。」  マ「さっきのじゃ分からなかった?」  蒼「ちょっとややこしかったり、曖昧だと感じたりする箇所はあったかな。」  マ「じゃあまとめます。」  真「そうね、明文化しておいた方が後々に揉めずに済むわ。」  マ「じゃあ書面に起こしておこう。」  真「任せなさい。ホーリエ、文書を用意して。」  マ「おお、早い。流石はダイレクトメール作りの達人!」   以下がその内容のまとめ。   ☆ルール★  ・隠れる時間は15分、探す時間は60分  ・姿を発見されたものは失格となる  ・探すのを薔薇乙女の能力で妨害するのは禁止!  ・1対1の勝負が原則である  ・我が家がリングだ!  真「それでどうかしら?」  マ「んー・・・これで大丈夫じゃないかな。」  真「それなら他の皆にも渡して確認してもらって頂戴。」  マ「どう?」  銀「我が家ってどこまで?例えばこの家の上空数十メートルとかもあり?」  マ「えーと、無しの方向でお願いしたい。」  蒼「家屋に接触してるって条件にすれば?」  薔「その場合・・・庭は・・・どうなりますか?」  マ「敷地内もOKでいいんじゃない?地面に触れてれば。ただ誰かに見つからないようにね。」  翠「かくれんぼなのにパンピーに見つかるなんて奴は流石に居ませんよ。」  雪「隠れるために何か破壊しても罪に問われませんか?」  マ「ごめん、勘弁して。」  真「自分で責任を持てる範囲になさい。」  マ「まあ直してくれればいいんだけどさ・・・でも家中廃墟みたいにして隠れられても困るし。」   そんな中を探し回ると想像しただけで精神力が削られそうだ。  金「隠れないで逃げ続けるのはあり?」  マ「別にいいんじゃない?」  雛「ふぅん・・・。」  マ「他には?」  薔「見つかってしまったら・・・どうすれば・・・。」  マ「ああ、そう言えば・・・どこかに固まっててもらう?」  真「別に連れ回せばいいんじゃない?    あなただってグルがどうとか心配してるみたいじゃない。」  マ「まあその方がありがたい。」   疑う訳でもないが、彼女達ならその気になれば目を盗んで何か出来てしまうだろう。   曲がりなりにも目の届くところに居てもらった方が安心だ。  翠「それってこいつの手下みたいにして働けって事ですか?」   翠星石が露骨に嫌そうな顔をする。  薔「それだと・・・『1対1の勝負』に抵触するような・・・。」  マ「まあその条項はノリで入れただけだし、邪魔しなきゃ正直どうでもいいけどね。」  真「あなたの好きにすればいいんじゃないの?    自分以外の誰かが勝つのが自分に不利益をもたらすかもしれないんだし。」  マ「情報を聞いたりしてもいいのかな?」  真「構わないと思うわ。ただ、答える義務は無いし、それを鵜呑みにしていると足元を掬われるかもね。」  雛「誰かと協力してて聞かれてうそをついたり、わざと誰かにうその作戦を教えたりってこと?」  真「そうよ。撹乱のために知らず知らずに利用されてるかもしれないわ。」  金「なんだかみんなが敵に見えてきたかしら。」  銀「そうねぇ、『お願い』とやらの矛先が自分に向きかねないんですものね。    状況に合わせて動くべきね。まぁ私は単独でも見つかるつもりなんて無いけどぉ。」  雪「あの・・・その『お願い』というのも良く分からないんですが。」   雪華綺晶が手を挙げておずおずと尋ねてきた。  真「勝者へのご褒美、あなたの場合は自分が時間内に見つからなければ貰える権利よ。」  マ「簡単に言うと勝者は敗者の誰か一人を指名して要求を通せるんだよ。    ・・・僕の場合はドール達8人全員に対してでいいんだよね?」  真「勝利条件が厳しいからそれでいいと思うわ。」  金「誰か一人ってのは例えば私なら翠星石にとかでもいいのかしら?」  真「そうよ。ただ、翠星石が敗者、見つかってしまった場合に限ってね。」  翠「なんか言いたい事があるんですか?デコ助野郎。」  金「べ、別になんにも無いかしら!」  翠「ホントですかぁ?」  金「強いて言えば一応カナがお姉さんなんだからサン付けでなくてもせめて名前で呼んで欲しいかしら。」  翠「翠星石のように妹から尊敬されるような姉になってから言えです。」  蒼「・・・・・・。」  銀「で、それってどんな内容でもいいのぉ?    例えば真紅に姉妹全員を倒してそいつらのローザミスティカを寄越しなさい、とかぁ。」   水銀燈がおふざけとも本気とも判断しかねる表情で怖い事を言った。  マ「・・・無しにして欲しい。」  真「無理ね。さっき言ったけど、自分だけじゃ出来かねる事は無理よ。    本人にその気があれば出来る事じゃないと。」  銀「あらぁ、あなたならその気になれば出来るんじゃなぁい?」  真「どうかしら・・・少なくとも私はそこまで戦える程に強くはないと思うわ。特に心が、ね。」  銀「ふん、使えない。じゃあ乳酸菌飲料100年分とかは?」  マ「人を破産させる気か。」  真「別に構わないんじゃない?」  マ「ちょっとぉ!!」  真「その気になれば出来るでしょ?」  マ「経済力がそこまで強くないんですが。」  金「借金とか・・・みっちゃんならいいところ知ってると思うかしら。」  マ「真面目な顔して言わないでよ。」  翠「要は全員見つけちゃえばいいんですよ。」   翠星石が無責任な事を言う。   が、確かにその通りだ。   それ以上は特に疑問も無いようで、そんなこんなでようやく話がまとまった。  マ「じゃあ合意と見てよろしいですね!?」  真「それでは始めましょう。」  マ「ちょっと待った、15分後に目覚ましと携帯のタイマーをセットしておく。」  翠「随分と念入りですね。」  マ「そりゃあ正念場だからね。」  真「そう。じゃあセットが終わったら壁を向いて目を隠しててね。」  マ「分かった。」  銀「そうね、私達の方も念のためにしばらく監視させてもらうわ。」   水銀燈が自分の人工精霊を出す。  蒼「マスターを疑うのかい?」  銀「あらぁ、禍根を残さないためよ。ゴネそうなのも居るしぃ。」   そう言って真紅の方をちらりと見た。  真「私は必要ないと思うけど、別にいいんじゃない?」  銀「まあいいわ。メイメイ一人で十分よね。    途中で見つからないように私のところへ戻って来なさい。」   メイメイがうなずく様に上下に飛ぶ。  マ「よし、セットできた。じゃあ今から15分間ね。」   一同が真剣な顔でうなずいた。   自分はそれを見て壁に向き直り顔を腕で隠す。   どたばたと忙しなく駆ける音、慎重にそろそろと移動する音。   否応無く聴覚に集中させられ、いろいろな音が聞こえる。   どこかで何かを開けてごそごそとする音・・・変な物を発掘されたらどうしよう。   遠くから聞こえる何かが割れるような音・・・一応直す方法はあるとはいえ物は丁重に扱って欲しい。   なんだかこうしていると心が落ち着かない。   準備の時間は10分にするんだったかな。   なんだかセルゲーム開催を待つセルの気分だ。   仕方ない、無事に全員を見つけてお帰り願った時にどうするかでも考えて現実逃避するか。   そうだな・・・やっぱ久し振りに蒼星石と・・・二人きりで・・・・・・ちょっと大胆だったかな・・・   ・・・・・・まあ良いではないか、良いではないか・・・・・・いやー、困っちゃうなあ・・・   『そ、蒼星石だよ。蒼星石だよ。蒼星石だよ。』  マ「あぁっ、ごめんなさい!!・・・ふぅ、僕は馬鹿か。」   鳴り出した携帯の着信音、と目覚ましのアラームに現実に引き戻された。   振り返ると当たり前だが誰も居ない。   メイメイの姿もなく、辺りはしんと静まり返っていた。  マ「よし、全員見つけ出して強制送還だ!!」   いよいよ各人の願いを賭けた戦いが始まった。       -残り時間:60分-      残ったドールは・・・8人

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