「第弐幕」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

第弐幕」(2007/07/15 (日) 20:24:51) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

 薔「あの扉の中、その先に水銀燈は居るはずです。」  マ「あそこに・・・。」  薔「では・・・力になれなくてすみませんが、私はここで失礼します。    部外者が立ち入るべき戦いではありませんし、出来ればもう戦場には居たくない。」  蒼「そうだね、これは僕らの問題だ。ここまではありがとう。」  薔「では・・・御武運を。」   指し示された扉を開け、その中に広がる世界を慎重に進む。   確かにそこに座り込んだ水銀燈の姿を見つけた。  銀「ふふっ・・・ようやくあんたを倒したってのにこのザマよ。    あんたの家来にやられちゃうなんて・・・思わなかったわ。」   水銀燈は物言わぬ人形となり安置された真紅に話しかけていた。   恐らくは此処こそが水銀燈が真紅を倒した場所なのだろう。   何ゆえに彼女はここをしばしの安息の場としたのだろうか。   その胸中は分からない。  銀「あらぁ・・・あなた達・・・こんな所まで何しに・・・来たのぉ?    ・・・って、一つしか・・・ないわよねぇ。」   水銀燈が途切れがちに言葉を紡ぐ。   一目で弱っているのが分かる。   全身ボロボロで翼もへし折れ、かつての姿は見る影も無い。   どうやらまだかなりのダメージが残っているらしい。  蒼「君を倒しに来た。雛苺に勝って翠星石の仇を討つにはそれしかない。」  銀「ふん・・・笑っちゃうわねぇ。」  蒼「確かに卑怯かもね。でももう決めたんだ。」  銀「違うわよ・・・双子の姉の・・・仇討ち?    どうせ最後に残れば・・・自分が倒さなきゃいけない相手じゃない。    ・・・・・・くだらなぁい。」  蒼「それは・・・。」  銀「要するに・・・覚悟が出来てないのよ、アリスになるための覚悟が・・・。」  蒼「・・・かもね。」  銀「まあいいわ、かかって来なさい。」   水銀燈がよろよろと立ち上がる。   おそらくはまだ飛ぶ事さえ出来ないのだろう。   今にも倒れそうな様子で剣を杖にして体を支えていた。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: