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△§▼ 「ねぇマスター、オセロ持って行ってもいいかな?」 蒼星石は満面に喜色をたたえ、俺に質問してきた。 「いいんじゃないの?俺なんて人生ゲーム持ってくぜ」 「本当?向うに着いたら一緒にやろうね!」 さっきまでの暗い表情から一変、幸せそうな表情の蒼星石を見て、俺の口元も自然と笑みをたたえる。ああ、幸せだなぁ。 こうなったのも全ては服部先生の粋な計らいによる。ああ、討ち滅ぼさなくてよかった。 その『粋な計らい』とは『蒼星石は一般の旅行客として行く』というものだ。 つまり、事実上は修学旅行に参加していても、名目上は行き先の同じ一般の旅行客なので、学校の規則では縛れないということだ。 俺が『そういうのってありなんすか?』と聞くと先生は『非合法?合法。その善し悪しは別として合法』なんて言っていた。先生としてどうなの? まぁ、別にいいよな。蒼星石さえ幸せならどうでも。俺悪くねぇし。 などと俺が独白していると、蒼星石が突然俺に訊ねてきた。 「マスター、北海道ってどんな所なの?」 「天気予報のときに一番北にあって、ひし形っぽい形してるやつだよ」 「そ、そうじゃなくてさ…見どころとか。マスターの地元なんでしょ?」 そう、実は俺は北海道出身だ。中一のときにこっちに越してきたのだ。このSSでは。 「そうか…では教えてやろう。北海道のあることないことをな…」 「あ、あることだけでいいよ…」 北海道のすごいところbest3 3、エアコンの設定温度28度はありえない(そもそも28度にならない) 2.東北6県に新潟をたしたより大きい(人ロ密度は最下位) 1、「今日の最高気温何度?」「0度」「あったけえじゃん」(冬の会話) 「…寒くて大きいってことしかわからないよ…」 「ならこれでどうだ」 北海道のダメなところworst3 3、ニセコにはオーストラリア人がいっぱい 2、地名に『増毛』(ましけ)『大楽毛』(おたのしけ)がある 1、歴史の教科書に出てくるのはシャクシャインの戦いのときぐらいだけ 「…もういいよ…」 「そうそう。ちゃんとした見どころは行ってからのお楽s ガッシャーン   ドゴッ「おといねっぷゥッ!?」 「マスター!?」 豪快な破壊音をたててガラスをぶち破ってきた"それ"に後頭部を強打した俺は、妙な奇声をあげて床に倒れこみ、意識を失った。 ざんねん! マスター はしんでしまった! ガバッ「死んでねえよ!」 「ようやく起きたですか、アホ人間」 俺が意識を取り戻すと、ソファに横たわった俺の横で1人の少女が茶を啜っていた。 「これは義姉上、久方ぶりでございますな」 「キィィ!その義姉上ってのはやめろって言ったはずですぅ!」 俺の言葉に対して憤る翠星石。 「へいへい。…で、今日は何の用ですかい」 まさか修学旅行の話を聞きつけて来たんじゃぁあるまいな。 「別に用はないですぅ。ただ暇だったから来ただけで」 ふう、びっくりさせやがって。そういうことなら早めにおひきとりいただくとs ガチャ「あっ、マスター、起きて大丈夫なの?」 俺が翠星石に帰ってもらう方法を考え始めようとしていると、蒼星石が濡れタオルを持って部屋に入ってきた。 ▲§▽ 「ああ、まだちょっと頭がくらくらするけどな」 マスターはそう言うと優しく微笑む。 マスターの表情の中でも、僕が一番好きな表情だ。 「ちょっと待っててね、お茶淹れてくるから」 「いや、いいよ。それよりこっち来て三人で話そうぜ」 「そうですぅ、このアホ人間に気を使う必要はねえですぅ」 手まねきするマスターに従って、翠星石の隣に座る。 「翠星石、マスターは明日北海道に行くんだから、あんまりひどいことはしないでよ?」 僕は反省した様子がない翠星石をたしなめる。翠星石のことは好きだけど、こういうことはちゃんとしておかないと。 「…北海道?」 「ちょ、蒼星石それは――」 「うん、修学旅行でね。僕も行くんだよ」 マスターと一緒に行けるのが嬉しくて、つい胸を張ってしまう。 「…へぇ~、修学旅行ですか。蒼星石も一緒に行くんですか」 なぜか妙な笑いを浮かべる翠星石。 「は…はは…」 ふとマスターの方を見ると、こちらはひきつった笑いを浮かべている。 「「「………」」」 数秒、なんとも微妙な空気が流れる。 どうしたんだろう?僕、何か変なこと言ったろうか? それに、どうして二人は見つめあってるんだろう。 それも、二人とも雰囲気が普通じゃないし… △§▼ /(^o^)\ナンテコッタイ その場の成り行きで蒼星石以外の皆も連れて行くことになってしまった/(^o^)\ 『お約束だ』だって? OK、皆も連れて行くのはいいとしよう。蒼星石とニ人っきりじゃなくなるが、『お約束』だし大勢の方が楽しいかもしれないし。 だが、何で俺が皆の交通費・宿泊費etcを払わにゃならんのだ。俺はまだ高二だぞ。 だいたい草笛さんは社会人だろうに。のりちゃんは違う高校だし、ジュン君と巴ちゃんは中学生じゃないのか? なんで一週間の修学旅行について来れるんだ。 『お約束だから』?へいへい。 でも、せめて人間は自分の旅費を払え! ~マスターの北海道豆知識~ 音威子府村(おといねっぷむら) 上川支庁北部に位置する村。 「森と匠の村」を標榜し、豊富な森林資源を生かした工芸による村おこしを推進している。 音威子府という地名はアイヌ語の「オ・トイネ・プ」(河口・土で汚れている・もの)からきており、 音威子府川が天塩川に合流する地点が泥で濁っていたことからの命名とされる。 北海道の名が生まれた場所で、幕末の探検家・松浦武四郎が音威子府筬島地区、鬼刺辺川付近で野営。 その時出会ったアイヌの古老から「カイナー(この国生まれたもの)」という言葉が教えられ、後に「北海道」と命名される「北加伊道」が発想されたという。 道内でも有数の豪雪地帯で降雪量は12mを超えることもある。 平成10年11月18日未明から19日にかけ積雪135cmを観測し、11月の積雪量で道内歴代2番目の記録となった。 ▲ [[次へ>一日目~出発・9:50~]] [[前へ>プロローグ(Eins)]]

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