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第一種目の後はお昼休み。みんなでお弁当を食べる運びとなった。
白「はーい、それではまず皆さんのお弁当を拝見させていただきまーす。」
銀「ふん、ヤクルト3本よぉ。」
白「それだけで足りるんですか?」
銀「乳酸菌は十分よ。それに今回は特大サイズにしちゃったんだからぁ。ちょっとした贅沢ってやつね♪」
白「えーと、ミーディアムのかたは何を?」
め「今してるこの点滴・・・汚らわしいものなどいらないもの、ふふ・・・。」
白「はい、怖いので速攻で次行きまーす。」
白「こちらは何を?」
金「見て驚くがいいかしらー!!」
かぱっ、とお弁当箱が開けられる。
白「こ・・・これはっ!って、驚きましたけど・・・なぜ全面が真っ黄色なんですか?」
み「今日のお昼はカナの大好きな卵焼きなんですよ。」
白「こんなにたくさん・・・しかもそれにも関わらず卵焼き100%とは・・・。
栄養バランスだとか飽きないのかだとか突っ込みどころもたくさんですね。」
金「ふっ、心配はご無用かしら。ちゃーんと甘い卵焼きだけじゃなくってしょっぱい味付けのも用意してあるかしら!
この策士である金糸雀にぬかりはないかしらー。」
白「はい、突っ込みきれないので次に行っちゃいます。」
白「こちらは・・・いやー薔薇乙女が3人もいて華やかだ!」
ジ「・・・皮肉か!?」
雛「ジュンのためにみんなでいろいろ作ったのー。」
白「へーこれは結構な量ですね。」
真「今回は三人で協力してではなく、あえて各自で用意したのだわ。」
翠「チビ人間は泣いて感謝しやがれですぅ♪」
白「いやー確かに涙もののようですね、別の意味でも。」
ジ「・・・嫌味か!?」
真「誰のを食べようかなんて心配はしなくてもいいわよ。私たちはのりのお弁当で我慢するから。」
雛「全員分食べちゃっていいのー♪」
翠「ちゃんと全部平らげるですよ!」
ジ「・・・拷問か!?」
白「・・・アワれすぎて何も言えないので次に行かせて頂きますね。」
白「こちらは何を用意しているんでしょうか?」
蒼「別に。朝作った何の変哲も無いお弁当だよ。」
白「中も見せていただいてよろしいでしょうか。」
マ「どうぞ。」
大きなお弁当箱には卵焼きやたこさんウィンナー、唐揚げといった様々なおかずが定番のものを中心に詰め込まれている。
ご飯はおむすびが用意してあって、それもゆかりやら青菜やらと彩りが豊かで、形も三角形のから俵型のからなかなか凝ってある。
その他にもいろいろなフルーツを小さなお弁当箱等に入れて持ってきた。
白「おっ、やっとごく普通のお弁当が出てきてくれましたね。終わり良ければ全て良しって事で安堵しています。」
真「・・・ちょっと、なんで私たちのお弁当を見もしないでまともじゃない扱いするのかしら?」
翠「てめえ侮辱する気ですかぁ?」
雛「怒っちゃうのよー!」
一同の当然の疑問が華麗にスルーされて蒼星石への質問が続く。まあ・・・それもまた当然だろう。
白「いやー、実に見事なものですね。こちらは全て蒼星石さんの手作りなんでしょうか、すごいですねー。」
蒼「ううん、マスターも一緒に。」
マ「今日は蒼星石が頑張る日だからね。縁起担いでとんかつも揚げてみたし。でも蒼星石は油っこいのは嫌だったかな?」
蒼「やだなあマスターったら。マスターが作ってくれたものが嫌な訳ないじゃない。何よりとっても美味しいし。」
マ「でも蒼星石こそ流石だよ。このたこさんウィンナー、かわいいし色合いもいい具合だし見事なもんだ。」
蒼「そんなこと全然ないってば。」
マ「うーん、確かに可愛さでは蒼星石自身には遙かに及ばないかな?でもそれじゃあ比べる相手が悪すぎだよね。」
蒼「もうっ!変なこと言わないでよ。それよりもマスターが作ってくれた卵焼き・・・」
マ「いやいや、蒼星石の唐揚げこそ・・・」
白「はーい、付き合っていたら日が暮れてしまいそうなのでこれにて強制終了しまーす。」
蒼「でも僕のおにぎりは小さくってマスターには物足りないんじゃ・・・。」
マ「その分たくさん食べられるじゃない。それよりも僕のおにぎりは大きすぎたかも。」
蒼「いいんだよ。マスターの大きさが感じられてなんだか頼もしいし・・・。」
マ「蒼星石・・・ありがとう・・・。」
白「はいはいはーい、お二方いい加減にして下さーい。日が暮れるどころか一晩明けちゃいますよ?」
白「えー、それではお食事前にすみませんが、ミーディアムの皆さんはちょっと万歳してください。
あっ、めぐさんは点滴していない側だけで構いませんから。」
素直に手を掲げたところ、ガシャンという音がして両手首で拘束されてしまった。
マ「おろろ?」
どうやら後ろの壁に何か仕掛けがしてあったらしい。
金「みっちゃんに何する気かしらー!」
蒼「貴様、一体何を企んでるんだ!みんなを放せ!!」
銀「あらあら、ここからが本番ってわけぇ?」