「好きな季節」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

好きな季節」(2006/09/16 (土) 23:35:29) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

先週は真夏のような暑さだったというのに、 今は秋雨前線によって20度を切るほど冷え込む日が続いていた。 「先週は扇風機で今週はこたつなんて忙しいよね。」 「ホントに、女心と秋の空とは言ったもんだな。」 そんな言葉を口にすると、蒼星石は少し慌てた様子を見せた。 「ぼ、僕はそんな事ないよ、マスター一筋だから心配しないでね!」 「わかってるよ、その言葉を言わせたかっただけ。」 「もぅ・・・・いじわる・・・。」 単純に恥ずかしかったのか、はめられたのが悔しかったのかは分からないが、 蒼星石は少し拗ねた様子になってしまったので、話題転換を図った。 「ところで蒼星石はどの季節が好きなんだ?」 「好きな季節?・・・う~ん、春かな、植物が芽生える季節だし、 育てた花が咲いた時は凄く嬉しいからね、それに日本は桜も綺麗だし。」 「なるほどな、やっぱり自然に囲まれてるのが好きなのか。」 「うん!ところでマスターの好きな季節はいつなの?」 俺の好きな季節・・・蒼星石と一緒なら季節は何でもいいのだが、 ここはしっかりと質問に答える事にした。 「冬かな、鍋物とか美味いし、それに何と言っても温かいからな。」 「あったかい?だったら春とかじゃないの?」 「いや、温かいんだよ。」 首をかしげる蒼星石を、俺はぎゅっと抱き締めた。 「な?二人でこうして温もりを感じてれば温かいだろ?」 「さむいよ・・・」 まさかの返答に驚いたが、蒼星石はこう続けた。 「マスターのその考え方が・・・サムい。」 「何を?そんな冗談いつ覚えたんだ?」 そう言いながら、俺は更に強く抱き締めた、この幸せを噛み締めるように。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: