「GWの終わりに」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

GWの終わりに」(2006/08/08 (火) 12:03:51) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

窓の外にはしとしとと雨が降っている。 静かで儚い雨音に聞きほれていると、蒼星石が部屋に来たようだ。 「マスター、晩御飯が出来たよ」 「ああ・・・」 いつもならもっと喜んで見せたり、 気持ちを蒼星石に向けるのだが ついそれを忘れて生返事を返してしまう。 「マスター・・・?」 蒼星石は俺の傍に寄って、どうしたの、とでも言いたげな様子だった。 目の端でそれを認識するも、俺は窓から外を見るのを止めない。 そして独白のように切り出した。 「ゴールデンウィーク、終わっちゃったな」 声は小さくて、水玉の弾ける音にかすんでいたかもしれない。 「うん・・そうだね」 俺につられたのか、蒼星石もしんみりと呟いた。 「もっと蒼と遊びたかった」 蒼星石の方向へ向き直り、そう告げる。 「連休が終わってもまた遊びに行けるよ・・僕はマスターと一緒に居るから」 そう言って蒼星石は、柔らかい笑顔を見せた。 「そうだったな・・・」 俺は降りしきる雨から視線を外し、立ち上がった。 「飯にしようか、蒼」 「はい、マスター」 俺と蒼星石の日々は続いていく。 雨はまだ止まない。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: