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薔薇乙女も楽じゃない 4」(2008/05/26 (月) 22:36:29) の最新版変更点

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<pre> 前回までのあらすじ 朝起きたらなんと蒼星石になっていた! じじいの世話は出来ないので脱走、偶然飛び込んだ家は柏葉家だった! なんとか巴のおかげで桜田家に行くことが出来たのだが……? 「着いたよ。」 巴の声を聞いて、俺は鞄から飛び出した。 「ここが桜田家か……。」 なんでも巴は、ここにいる子に会いに来たらしい。 巴が手に持ってるのは不死家の袋だし、たぶん雛苺だろう。 じじい家に翠星石もいなかったし、どうやら既に桜田家に3体のドールがいると見て間違いないだろう。 巴がドアのチャイムを鳴らすと、わりとすぐにドアが開いた。それと同時に、何かが走ってきて、巴に飛びついた。 「トゥモエエエエエエエエ!」 「ふふ、いい子にしてた?雛苺」 雛苺か。抱きつかれた巴もまんざらでもないようだ。 「やあ、雛苺」 俺はできるだけフレンドリーに雛苺に声をかけた。 「あー、蒼星石!久しぶりなのー!」 「あら?みんなのお友達?」 のりちゃんもやってきたようだ。とても不思議な気分だが、ここは冷静になれ、俺。 「はじめまして。僕はローゼンメイデン第4ドール、蒼星石。翠星石の双子の妹で、真紅と雛苺の姉です。みんながここにいると聞いたので……。」 「あら、そうだったのぅ?私はのり。桜田のりっていうの。よろしくね。さあ、上がって上がって。巴ちゃんも遠慮しないで」 「すいません、私はこれから部活があるので……。」 「あら…それじゃ仕方ないわね……がんばってね」 「え~、巴帰っちゃうの!?」 「ごめんね、雛苺。また後で来るから。」 「は~い……。」 雛苺はぶすくれているがこれ以上わがままは言わない。 「おじゃまします。巴さん、グラッツェ(ありがとう)! 君の幸運を祈ろうッ!アリーヴェ・デルチ(さよならだ)」 俺はここまで連れてきてくれた巴に礼を言い、桜田家にお邪魔した。 巴は少し微笑みながら帰っていった。 さて、ここに翠星石に真紅、更にジュン君がいるのか……。 ああ、やっぱ不思議な気持ちだ。 「あれ、蒼星石ってそんなキャラじゃなかったような気がするの……。」 やべっ……。 どこがいけなかった?つい気分が高揚して変なこと言っちまったか? 「雛苺。僕たちは悠久の時の中、時の流れ、世界の流れを感じながら生きているんだ。そんな中で価値観が変わらないわけが無い。 たとえば邦楽のショボイ曲しか聴いたことの無い人がビートルズの名曲を聞いて洋楽のよさに目覚めるのはコーラを飲んだらゲップが出るくらい確実なことじゃあないかい? とにかく、『苺大福を一口食べたら魅了される』ように、考え方や価値観は意外と簡単に変わってしまうものなんだ。 人間社会に長い間暮らしていればなおさらね。 わかったかい?雛苺。」 「うゆ……よくわかんないの。」 「はは、まだ雛苺には早かったかな。さあ、皆のところに行こうか。」 フゥ~ッ…。 純粋で精神的に幼い雛苺だから、なんとか口から出任せの説明ではぐらかすことが出来たが……。 これが真紅相手だったらと思うと……ゾッとするぜ。 とにかく、注意を払って、一時のテンションに身を任すことだけは慎まなければいけない。 ここでの行動が、今後の生死を分けることになるのかもしれないのだから……。 俺の死は即ち蒼星石の死。 すごいプレッシャーだ。絶対に死ぬわけにはいかないじゃないか。 まったく、やれやれだぜ……。 </pre>

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