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薔薇乙女も楽じゃない 1」(2008/05/26 (月) 23:21:30) の最新版変更点

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<p>「ふぅ……。」<br /> PCの電源を切り、俺はその場に寝っ転がった。<br /> 今に始まったことじゃないが、何で俺はこんな人生を送ってるのかと思う。<br /><br /> 寝て、起きて、飯食って、バイトして、PCやって、飯食って、寝て……。<br /> その繰り返しだ。<br /> 「あぁ……せめて蒼星石が家にいてくれたらなぁ……。」<br />  バカげた考えだとはわかっている。しかし、俺の視界にたまたま神棚が見えたもんだから、お願いしちまった。<br /> 「(どうか神様、俺のところに蒼星石が来ますように……そしてあんなことやこんなこと……いやもういっそ蒼星石にしてくれ!)」<br /> アホらしいと思いながらも願いを終えて、目を瞑った。とたんに眠気が襲ってくる……。<br /><br /><br /> 『あぅあぅ♪なぜだかこの人の願いを聞き届けてしまったのです。これも何かの縁ですし、叶えてあげるのです♪』</p> <p> </p> <p> -----------------------------------------------------------------------------------------------</p> <p> </p> <p>「いでっ!」<br />  目を覚まし、身を起こそうとした途端、何か硬いものに頭をぶつけてしまった。<br /> しかもよく見たら真っ暗だ。いったいどうなってんだ?<br /><br /> さっきぶつかった所を手で押してみると、あっさりと動いた。<br /> それと同時に、光が射し込んでくる。<br /> 「うおっ、まぶしっ!」<br /> 光を手で防ぎつつ、身を起こした。<br /> そして今まで寝ていた場所に目をやり、俺は愕然とした。<br /> 「え? これは……『鞄』!? しかもローゼンメイデンが入ってるやつみてーなッ! まさか……拉致されたのか!?」<br /> 寝起きということもあり、頭がパニック状態だ。<br /> しかし、俺は起きた部屋にある鏡を見てしまったことで、余計にパニックの園へ落ちていくことになってしまった。<br /> 「え……! え!?」<br /> 言葉が出なかった。<br /> 鏡に映ってるのは俺じゃあない。<br /> シルクハットに、茶色のショートカット。<br /> 緑と赤の、宝石のように綺麗なオッドアイ。<br /> そしてなによりも、大事なものがついてない。<br /><br /> そう、鏡に映っていたのは、ずっと憧れ、恋い焦がれてきた、<br /> 蒼星石そのものだった。</p>
<p>「ふぅ……。」<br /> PCの電源を切り、俺はその場に寝っ転がった。<br /> 今に始まったことじゃないが、何で俺はこんな人生を送ってるのかと思う。<br /><br /> 寝て、起きて、飯食って、バイトして、PCやって、飯食って、寝て……。<br /> その繰り返しだ。<br /> 「あぁ……せめて蒼星石が家にいてくれたらなぁ……。」<br />  バカげた考えだとはわかっている。しかし、俺の視界にたまたま神棚が見えたもんだから、お願いしちまった。<br /> 「(どうか神様、俺のところに蒼星石が来ますように……そしてあんなことやこんなこと……いやもういっそ蒼星石にしてくれ!)」<br /> アホらしいと思いながらも願いを終えて、目を瞑った。とたんに眠気が襲ってくる……。<br /><br /><br /> 『あぅあぅ♪なぜだかこの人の願いを聞き届けてしまったのです。これも何かの縁ですし、叶えてあげるのです♪』</p> <p> </p> <p> ------------------------------------------------------------------------------------------</p> <p> </p> <p>「いでっ!」<br />  目を覚まし、身を起こそうとした途端、何か硬いものに頭をぶつけてしまった。<br /> しかもよく見たら真っ暗だ。いったいどうなってんだ?<br /><br /> さっきぶつかった所を手で押してみると、あっさりと動いた。<br /> それと同時に、光が射し込んでくる。<br /> 「うおっ、まぶしっ!」<br /> 光を手で防ぎつつ、身を起こした。<br /> そして今まで寝ていた場所に目をやり、俺は愕然とした。<br /> 「え? これは……『鞄』!? しかもローゼンメイデンが入ってるやつみてーなッ! まさか……拉致されたのか!?」<br /> 寝起きということもあり、頭がパニック状態だ。<br /> しかし、俺は起きた部屋にある鏡を見てしまったことで、余計にパニックの園へ落ちていくことになってしまった。<br /> 「え……! え!?」<br /> 言葉が出なかった。<br /> 鏡に映ってるのは俺じゃあない。<br /> シルクハットに、茶色のショートカット。<br /> 緑と赤の、宝石のように綺麗なオッドアイ。<br /> そしてなによりも、大事なものがついてない。<br /><br /> そう、鏡に映っていたのは、ずっと憧れ、恋い焦がれてきた、<br /> 蒼星石そのものだった。</p>

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