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俺と蒼星石との旅行になぜ翠星石がついて来てしまっているかについて説明するには、 時間を旅行に行く二日ほど前にまで巻き戻さなければならない。 蒼星石と二人で旅行に行くためにはいくつかの試練があると前に少し話したが、 その第一関門である蒼星石を旅行に誘い出すことについては成功したので、 残る旅行までの試練について俺は策を講ずることに一週間ほど時間を費やした。 試練の一つめは、蒼星石がこの世の中においてあまりに目立ちすぎるということだ。 一見して蒼星石がドールであると気付くことはないとは思うものの、その出で立ちは現代日本に不釣り合いすぎる。 まずは明らかに服装が世間から目立ちすぎている。服装を変えればいいのだろうが球体関節を隠せる服は数が限られている。 これについては金糸雀のマスターが服飾に詳しいという話を聞いていたので後日聞きにいけばいいだろうと楽観した。 さらに身体的特徴としてのオッドアイも現実離れしすぎだ。茶色と黒のオッドアイならばまだしも、 サファイアとルビーを見まがうような瞳は周囲の人間に疑問を抱かせることになりかねない。 二つめの試練は俺自身が時間的な余裕が取れるかという問題だった。 俺の職業は自由業みたいなものではあったが、やはり平日に二日も丸々日程を開けることは難しい。 ただでさえ、期限を守らないとクレームがつくことが多いのに、二日も休むと言えば物言いが付きかねない。 下手に物言いが付けば、蒼星石のことを勘ぐられかねないので、この問題もなかなか馬鹿に出来ない。 しかし、勢いでもはやチケットを確保してしまった以上、出発日前に仕事をあらかたケリをつけておかねばならない。 三つ目の試練は二十歳を過ぎた男と一見すると幼い女の子である蒼星石が一緒に歩くのは周囲の視線が痛い。 「僕のせいでマスターに迷惑かけちゃうね…」 周囲の視線について説明していると蒼星石は途端に自虐モードに入る。 もう少し楽観的に物事を考えられないものか……もっとも昔にあれだけひねくれていた俺が言うべきではないが。 「蒼星石、まあ大丈夫だろう。親族を装えば問題は無かろう。念のために何かしら身分証明書を偽造しておこう」 「偽造ってマスター、今何気なくすごいこと言わなかった?」 「まあ、実際に使う訳じゃないから良いだろう。万が一怪しまれた場合の切り札だ」 「でも、僕がマスターのことを親族だと言えば大丈夫なんじゃないかな?」 「確かにその通りではあるな。一応念のためだ。蒼星石はどの続柄がいい?オススメは俺の嫁」 「まままま…マスター……それじゃ偽装の意味がないよぉ…」 蒼星石は顔を真っ赤にして俯いた。 「まったく、からかい甲斐がある奴だな」 「からかい…?……そう、だよね…」 「おっと、そんな顔をしてくれるなよ、俺はそれは苦手だと昔から言ってるだろ?」 「ごめんなさい…」 「まあ、妹にでもしておこうか?だから蒼星石は外に出たら「おにいちゃん」と俺を呼ぶんだぞ」 「ごめん……それも、ちょっと恥ずかしい」 俺がからかい過ぎのせいではあるが落ち込んで見せたり、蒼星石の顔を真っ赤にしたりと表情の変化の忙しさがほほえましい。 「冗談はともかくとして親子が無難だろう。「おとうさん」とくらいは呼べるだろう?」 「まあ…それくらいなら僕にでも…」 「練習してみるか?」 「練習?する必要なんてあるのかな?」 「普段は「マスター」と呼んでいるとつい癖でそう呼んでしまいたくなるかもしれないぞ?先生をお母さんと呼んでしまったりな。  俺も昔、ついつい蒼星石をお母さんだなんて呼んでしまったからな」 「マスター、その冗談は笑えない」 蒼星石の目がギロリと俺の目を睨む。 翠星石にこのまえ怒られたばかりにもかかわらず相変わらず俺の軽口は直らない。 軽口を叩けば蒼星石を傷つけかねないのは分かるが、軽口でも叩かなければ本来の俺の特質は蒼星石と同じ、自虐思考だ。 心の中で苦笑を浮かべ平謝りしつつ、蒼星石の頭を撫でて誤魔化した。 俺が誤魔化すために自分の頭を撫でているのだと蒼星石はすぐに察して無言でこちらに抗議している。 「すまないな」 俺は蒼星石の頭から手を離した。蒼星石の視線は相変わらず厳しい。 「悪かったよ」 「もういいです」 未だに機嫌を悪くすると敬語に戻るんだから。 「もう喧嘩するくらいなら旅行はやめようか?」 「え…?」 視線が明らかに動揺して憂愁を帯びた。 「冗談だよ、機嫌を直してくれよ、旅行に連れ出す自信がなくなってしまう」 俺の精一杯の謝罪だ。蒼星石に十代の頃は謝ったことがないので未だに謝るのは下手だ。 「わかりました…ううん、ごめんね、マスター」 蒼星石は少しだけ笑顔を見せてくれた。人間関係を取り繕うための作り笑いは相変わらず彼女も苦手か。 「じゃあ、気を取り直して練習してみようか?」 「ええ…結局やるの……?もう、しょうがないなあ……」 蒼星石はやれやれと首を振った。 「作り笑顔よりもそういう呆れた時に見せる笑顔のほうが自然でいいよ」 と、軽口ついでに言えればいいのに、俺はそんなセリフは恥ずかしくて言えない。 だから、蒼星石には苦労ばかりかけてしまうんだろうな。 「ほら、文句言っていないで言ってみろよ」 「じゃあ、マスター………あの…その…?」 蒼星石は俺の方をみるとなぜかモジモジとし始めた。 おそらくは想像していたよりもずっと恥ずかしいのだろう。 「お…おとうさん?」 蒼星石の顔が紅く染まる。おいおい、いちいち紅くなっていたら外には連れ出せないぞ。 「お、ちゃんと言えたね、「おかあさん」」 「ま、ま、ま、ますたー!!!おとうさんとおかあさんで呼び合ったらその…あのふふふ…」 「夫婦みたいだね」 今の彼女の表情は蒼星石という名前よりも真紅のほうが似合いそうだ。 結局、呼称については「おとうさん」で決着したのだが、この日の夜のレバニラ炒めはレバとニラを抜かれた。 知っているかい?貧乏生活が長かったからレバニラの汁だけでも御馳走と思いこめる想像力が俺にはあるんだ。 だから、悔しくなんて無いぞ。 話が随分横道にそれてしまったが、蒼星石と旅行に行くための試練はまだこれだけではない。 最大の試練……それは言わずもがな、翠星石の存在だ。 翠星石は単純に俺のすることを邪魔するのが趣味らしい。 もっとも俺が蒼星石を母と見たことを快く思っていないものの、蒼星石にそのことについては触れるなと釘を刺されているために、 何も言うことが出来ないので、腹いせに俺の行動を邪魔してやろうという腹らしい。 それは俺を弁護した言い方だな。本当は毎回毎回俺に軽くあしらわれているのが気にくわないので、 隙を見ては悪巧みをして俺を困らせてやろうというのである。 つまり、子供の喧嘩みたいなものである。 だからこそ、子供の喧嘩に親が出てこないように、俺と翠星石のつばぜり合いに蒼星石は口を出さないのであろう。 まあ結局のところ前に少し話したように翠星石が旅行に一緒についてきてしまっているので、 この試練については乗り越えられなかったとも言える。 しかし、他のドールたちまで連れてこないで済んだのは不幸中の幸いか。 なぜ、この話が翠星石にばれてしまったかというと第一の試練である服飾問題を金糸雀のマスターに相談したことが原因だ。 むろん、金糸雀がしゃべったとかそんなちゃちな原因ではない。 俺と蒼星石が旅行に行くことを一番最初に知ったのは、うちをたまたまのぞきに来ていた金糸雀であったが、 「口は災いの元だよ、金糸雀」 「かしらー……」 と、金糸雀には蒼星石がよく言って聞かせたようなので、問題ではなかった。 むしろ、「快く」蒼星石の変装のための服飾をマスターに相談してくれると言ってくれた。 「そういえば、蒼星石。旅行にその服はまずいかもね」 「聞いていたね、金糸雀?僕の言いたいこと分かってくれるよね、姉ならば」 「(この二人には逆らえないかしらー)よろこんで、かしらー…」 渡りに船といったところで、俺も実際ドールの服については当てがなかったため金糸雀が「快く」申し出てくれたことに感謝した。 しかし、これが浅はかだった。 確かに渡りに船ではあったが、金糸雀のマスターについて、数度しか遭ったことが無く 「ドール好き」という情報くらいしか知らなかったことが大きな落とし穴になった。 草笛みつが「ドール好き」ではなく、「極端なドールフェチ」であると知っていればこんなミスはしなかった…。 金糸雀に「服飾」の旨を伝えるように「丁重に」見送ってから数日後、俺と蒼星石は金糸雀のマスターの家に伺った。 「蒼星石のマスターさん、久しぶりね。金糸雀から聞いているわ、玄関で話しててもしょうがないから、あがって、あがって」 「はあ…」 正直、ドールたちのマスターの中で草笛みつが俺は一番苦手だ。皮肉すら通じないからな。 どうやら蒼星石もこの人にはよい思い出がないらしい。 「旅行に行くための蒼星石ちゃんの服だったわね。ちょうど、いいのがあるのよ!」 「それは…助かるよ」 「みてみて!コレよ、コレ!!これなら蒼星石ちゃんにもよく似合うでしょ?」 草笛みつが俺たちの前に差し出した服は、金糸雀などによく着せているようなゴスロリやドレスの類ではなく、 落ち着いた感じのパンツルックを中心とした衣装だった。 ここでスカートなどを出されたら蒼星石を説得するだけで小一時間かかるからな。 「蒼星石にも似合うかしらー?」 実はみっちゃんは空気の読める子なのかしらー? いかん、金糸雀の口癖がうつった。 「ありがとう、草笛さん」 「みっちゃんでいいっていってるじゃない」 「いや…でも、まあともかくありがとうございます。」 「いいのよ、こっちも愉しませてもらえるし…」 「そっち……も?」 草笛みつが不穏なことを言ったとき、俺の後ろの窓が割れた。 窓を割ったのは見覚えのある鞄だ。 わざわざ窓を開けてあるのに、窓のある方を選んで入ってくる奴は一人しかいない…。 「みっちゃん、翠星石が来てやったですよー……って蒼星石もいたんですか?ついでにカビ人間なにしてやがるです?」 「ついででも思い出して貰えて嬉しいよ、翠星石」 俺は「翠星石」という試練が目の前に現れたことに呆然としていた。 蒼星石はかなりを鋭く睨む。 「ひっ…!!」 金糸雀がビクンと体を反らせて蒼星石の視線に身を硬直させた。 「し、し、し…カナはしらないかしらー????」 「いいんだよ、金糸雀」 蒼星石はめったに見せないような笑顔だった。 俺も得意だぜ、そういう笑顔。 「翠星石ちゃーん、待っていたわよー」 「草笛さん……どういうことですか?」 「実はね、ちょうど双子のドール用のお洋服をゲットできてたのよ~。  だから、貸してあげるかわりに翠星石ちゃんと蒼星石ちゃんのツーショット写真が欲しかったのよ」 確かに俺たちは「金糸雀」には他のドールにしゃべるなと「お願い」したが、 草笛みつには内密にする旨を伝えていなかったな。 そうなると、金糸雀には少し可哀想なことをしたな、とは思うものの、蒼星石の笑顔だ、許せ。 「……?これはどういうことですか…?」 翠星石が蒼星石そっくりの笑顔を俺に向ける。ああ、こいつら双子なんだなと久々に認識できた。 こうなってしまっては仕方ない、これ以上被害を拡散させない方針に切り替えるのがベターだ。 「蒼星石、もはや構わない、翠星石に説明してくれ」 俺は蒼星石にすがるような視線を向けた。 蒼星石は困ったような顔をしたが、やはりいい子だ、俺の臑を蹴り上げて詰問する翠星石の手を引いて部屋を出て行った。 部屋には俺と金糸雀とみっちゃんというそれは色物トリオが残されたとさ。 「あら、マスターさん、顔色悪いわよ」 「大丈夫ですよ、よく言われますから」 やっぱりみっちゃんは空気を読めない子かしらー? 双子の服を借りて俺たちは一旦みっちゃんの家をおいとまして俺の家に帰った。写真は後日ということにして。 「やい、カビ人間。よくも翠星石に黙って蒼星石を連れだそうだなんてしてくれましたね!?」 翠星石…口で怒りをぶちまけるのか、臑を蹴り上げるのかどちらかにしてくれ、集中力が続かない。 「待ってよ、翠星石。秘密にしようとしたのは僕が言い出したことなんだから」 待っていましたよ、蒼星石さん。 「な…なんでです?蒼星石は翠星石に秘密をするようなドールじゃなかったはずです…まさか…コイツに…」 「落ち着いてよ翠星石、だって考えてみてよ、もし、僕たちが旅行に行くとバレたら翠星石も…下手したらみんなついてくるでしょ?」 さすが蒼星石、フォローの仕方も上手い。翠星石もたじろいでるぞ。 「うぅ……否定できねーですぅ…」 「それに君はおしゃべりなところもあるしね、真紅たちの耳にも入りかねないからね」 「翠星石の信用ってそんなに落ちていましたか…?」 「翠星石、そうじゃないよ、確率の問題としてだよ」 「まあ、おしゃべりには違いないけどな」 「キィィィィ…カビ人間は黙ってろですぅ!!!!!」 「翠星石!僕と話しているんだから僕の話を聞いてよ」 「はい…ですぅ…」 俺は翠星石をニヤニヤと見つめてやった。翠星石は頬をぷうと膨らませた。 「マスターも邪魔しないで!!」 いかんいかん、蒼星石に怒られた。黙ってみているとしよう。 「君が知らないよりも知っているほうが真紅たちの耳に届く確率は当然上がるよね?」 「それは…秘密はいつかバレるものですし…」 「そうなると、マスターに大きな負担を懸けてしまうわけだよね」 「でも、翠星石は秘密にされるのは悔しいのですぅ…」 「ううん…それは悪かったけど…」 今がチャンスだな。 「え?翠星石に秘密にするつもりなんてなかったぞ?」 俺はわざとらしく大げさに二人の間に割ってはいった。 「え?」 「え?そんなはな……」 俺は何かを言いかけた蒼星石の口を後ろ手で塞いだ。 「もごご…」 「翠星石をはじめから誘うつもりだったんだから、隠す積もりなんてなかったぞ」 「人間!そんな嘘翠星石に通じると思ってるですか?」 「嘘じゃないさ、ほら見てみろよ」 俺は引き出しの中から旅行のチケットを取りだし、翠星石に手渡した。 「領収書を見てみろよ、同じ日に三枚購入してあるだろう?」 「あ……ほんとうですね……」 俺はチケットの領収書に三枚分のチケットの料金がかかれていることを大げさに強調した。 「……でも何でお前が翠星石のチケットまで買っているんです?」 「この前、お話ししてくれたお礼の意味もあるし、双子の中を引き裂いてまで旅行に行くのは忍びないのでね」 「………じゃあ、なんで今日まで秘密にしていたのです?」 「だって、翠星石はあのジュンのところに三体のドールと一緒に暮らしているだろう?  そんなところに連絡しにいったら他のドールにもばれて、私も連れて行けと言い出すに決まっている。  さすがに……それを賄うほどの財力は俺にはないのでね」 「…………」 翠星石は何か黙り込んで考えている。 後ろ手で口を塞がれた蒼星石は俺の今のセリフに感動して嬉しそうな視線を向けている。 俺と翠星石が仲直りしたように写ったのだろうか…?そもそも喧嘩しているのではないのでそんな目で期待されても…。 「わかったですぅ…カビ人間。ど……どうしても、お前が翠星石に感謝の気持ちを表したいというのであれば…」 「なんだい?」 「蒼星石もうれしそうにしていることですし……いってやらねーこともないですよ?」 「忙しそうなので次回にするかな…」 「わわわ…このニブチンめ、ですぅ!!」 翠星石は俺の臑を思い切り蹴り上げる。 「痛てえ……ぜひ蒼星石と一緒に旅行に行ってやってくださいですぅ」 「真似すんなですぅ!!!」 「いかないですか?」 「キィィィィ……そこまで言われたらいかねーわけにはいかないですよ」 「と、言うわけだ。蒼星石。翠星石と一緒に旅行でいいな?」 俺は蒼星石の口から手を離した。 「もちろん……!!マスターがそこまで僕たちのこと考えてくれているなんて思わなかった!!!」 蒼星石がとても嬉しそうな表情を俺に向けた。 ごめんな、蒼星石。 実は翠星石にばれることもあろうかと思ってはじめから三枚のチケットを買っておいたんだ。 翠星石の口を塞ぐには……亡き者にはできないので、こっち側に抱え込んでしまえば… 共犯者にしてしまえばいいのさ。 だから、あらかじめ翠星石にばれた場合の策は練っておいたんだ。 もっとも、この切り札を切るのがこんなに速くなるとは思ってなかったけど。 この日から翠星石はうちで寝泊まりさせることにした。 ジュンの方には適当に理由をつけて誤魔化しておいたが、彼もドールに苦労させられている身、 何も言わなくても理解してくれたようで、詰問することはなかった。 で、この日から翠星石がうちにいるわけだが、翠星石はいらん仕事を増やす上に、 やかましく騒ぎ立てるものだから俺の仕事はまったくはかどらず、結局前日まで徹夜することになった。 さらに言えば、蒼星石と翠星石はお揃いのオッドアイであるために、カラーコンタクトを二人分用意することも、 薄給の俺にとっては手痛い出費となった。 ただ、そんな苦労の甲斐があって翠星石の他に旅行に行く情報が広まらずに済んだ。 (みっちゃんには写真を交換条件に口を開かぬように忠告しておいた) さて、傍から見れば双子との楽しい楽しいお泊まり付きの旅行。 今だってこうやって双子とともにババ抜きをして遊んでいる。どうだ、羨ましいだろ? しかしね…俺がこんな冗談をいうのは、何となくだが、翠星石がやらかしてくれそうな気がしてならないからに他ならない。 翠星石にばれてからの数日、彼女元来のやかましさはあったものの、それ以外に悪さをしなかったことが、 嵐の前の静けさのように思えて、俺に戦慄を感じさせるには十分だった。 頼むから、義姉さん…大人しくしていてくれよ…。

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