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「始まりの記憶」(2006/08/19 (土) 14:53:10) の最新版変更点
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日の光に暖かさを覚える。
少女と会ったあの日もこんな清々しい日だった。
*始まりの記憶
今日はどこに向かうかと地図を片手に木にもたれかかった。
別に行きたい所がある訳でもない。
いつもと同じ様にただ地図を広げた。
そう、いつもと同じ様に今日が始まり終わるはずだった。
「あの…」
小さい声だった。
ちょうど地図を見入っていたので気付かなかった。
「あの!ちょっといいかな?」
今度は聞き取れた。
「はい?何でしょうか?」
地図をたたみ声のする方を向く。
笑顔が目の前にあった。
「あたしが見たところ、君は旅人だと思ったんだけど…?」
確認する様だったが、確信している様にも取れた。
「はい、そうですけど…どうかしましたか?」
急に笑顔が消えた。
その様子に首を傾げると少女は言った。
「あのさ?敬語、別に使わなくてもいいよ。」
「え?」
少年の隣に腰を下ろしながら少女は続ける。
「だ~か~ら~…敬語使ってないのに君が使ってたら、あたしが敬意のない人みたいじゃない?」
少年は軽く笑った。
「そこって、笑う事?」
少女はおかんむりだ。
「すみません…いえ、ごめん。」
納得したかの様に少女の顔に笑顔が戻る。
「じゃ、本題ね?」
そう言って少女は話し始めた。
先ほどの口調と打って変わって、それもおずおずと…。
「あのね?…もし良かったらでいいんだけど……」
少年は続きの言葉を待っている。
意を決したかの様に少女は言った。
「あのね、一緒に旅したら駄目かな?」
少女は目線を下げる。
「邪魔になる様なことはしないから!」
更に頭を下げた。
少年は驚いた様な表情を作っている。
「お願い!」
言葉に迷う少年の返事を待つ。
その間は長く感じた。
「…君の旅の目的は?」
少年は問うた。
少女は頭を上げた。
「え?」
問いかけで返されるとは思ってなかったので戸惑っている様だ。
少年が説明するかの様にもう一度言った。
「君のたびの目的って何?オレにはオレなりの目的があるけど…」
言葉を選ぶ様に続ける。
「君とオレの目的が違えば、例え迷惑をかけるつもりはなくても迷惑になる事があるだろ?」
少年の言った事に感心しながら少女は言った。
「あたしの目的は、世界を見て回る事。…うん、見て回りたい。」
少女は自分に言い聞かせる様でもあったがそう答えた。
納得したかの様に少年は頷くと言った。
「オレは、ハル。宜しく。」
少女はその言葉に笑顔を見せた。
「あたしは、ミーティア。」
本当に嬉しそうな笑顔を…。
「宜しくね、ハル君!」
†††††
名前は知らないが綺麗な淡い色の花を咲かせた木の下での…
君と出会った最初の記憶。
君との旅の始まりの記憶。
あとがき?
放課後の学校で書き上げました(笑
短時間での製作ゆえに文章の歪な箇所があるかも知れませんが…
それはおいおい直そうと思っています。
ちなみに、これはEARTHの番外編です。