【格安で行こう、マチュピチュの旅】
第11話)リマ・ショック

《ペルー旅行記|クスコ|マチュピチュ|ティポン|リマ|》

クスコ・マチュピチュで過ごした日々も終わり、朝発の国内線で首都リマに戻った。

リマでの滞在時間は約半日。アンデスと異なり、海沿いにあるリマではシーフードが楽しめる。ペルーにはセビッチェと呼ばれる、生魚をレモン汁で〆めた名物料理がある。最後にリマで美味しいセビッチェを食べて帰ろう。

空港からエアポートバスでリマ市内に向かった。空港周辺はあまり治安が良くないエリアで、停まってる車に子供が物を売りにくる姿はまるでフィリピンの様である。歴史的建造物に囲まれたクスコに比べ、一部の歴史地区をのぞいて、リマは単なる都会だ。

ペルー旅行記|ハイソなミラフローレス地区
ハイソなミラフローレス地区

市内のミラフローレス地区入ると世界感が変わる。ここではスーツを来た人が歩いている。お店に物の値段が書いてある。先進国と変わらないペルーの上澄み世界があった。

そんなハイソなエリアの海岸沿いに「ラルコマール」と言うショッピングモールがある。海岸と言っても、高台がストンと海に落ちた断崖絶壁がリマの海岸だ。つまり、そのショッピングモールは崖っぷちに設けられており、迫力ある雄大な眺めが楽しめる。ここは家族向けのレジャーランドであり、恋人たちのデートスポットである。

ペルー旅行記|断崖絶壁のショッピングモール「ラルコマール」
断崖絶壁のショッピングモール「ラルコマール」

アッパークラス向けの小洒落たレストランが幾つも並んでおり、そのうちの一軒のシーフード店にフラッと入ってみた。そしてメニューを見て感じた妙な違和感。なんだ、このカーストの高い雰囲気は!! しまった、これはどう考えてもチップを渡さなくてはいけないクラスの店に入ってしまったようだ。まぁ仕方がない。お目当てのセビッチェをオーダーしよう。

やがて白身魚をライムで〆め、スパイスを効かせた一品が運ばれてきた。マリネされた魚の身は、表面がライムの酸で適度に絞まり、中はレアで柔らかくメチャクチャ美味い!

一見小ぶりの皿で出てきたように見えたのだが、思いのほか器の皿は深さがあり、料理はボリュームたっぷりであった。生魚を一度にこんなにたくさん食べるのは久しぶりだ。いや~、ごちそうさまでした。

ペルー旅行記|ペルー名物「セビッチェ」
ペルー名物「セビッチェ」

こうして、今回の旅も綺麗にしめくくられたのであった、

と思ったのであるが…

店を出てモールの辺りをふらつく。さてそろそろ空港に戻ろうか、そんな時であった。

家族連れやカップルで賑わうなか、妙な二人組を見かけた。髭もじゃのデブ男と背の高いイケメン男。あらら、男同士で手を繋いでる。あ、あ、あ、立ち止まって見つめ合ってる。え、え、え、

 ブチュー

嘘でしょ。男と男でディープなやつを!

ペルー旅行記|男と男でディープなやつを!
男と男でディープなやつを!

さすがペルーの首都リマ。旅のラストにとてつもなく衝撃的なシーンを残していた。こうしてオイラの旅は、おぞましいリマ・ショック!! の場面でエンディングを迎えたのであった。

(FIN)


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最終更新:2017年11月01日 00:18