【カイザースラウテルンの悪夢-悲劇のドイツ旅行】
第3話)お祭り騒ぎが止まらない。
《ドイツ旅行記|フランクフルト|マンハイム|カイザースラウテルン》
今回のW杯に先立ち、僕は某巨大SNSで「前夜祭をやろう」と現地入りする人たちに呼びかけていた。すると何人もの仲間が集った。大会前の強豪ドイツとの親善試合に引分けたジーコジャパンに対する期待は大きい。勝利を疑うものは誰もおらず、
「皆さん、明日は祝勝会で杯を交わしましょう!!」
と、豪州戦前日の宴は大いに盛りあがった。
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翌日、決戦の朝を迎えた。マンハイムから電車でカイザースラウテルンの駅に降立つ。駅前では「チケット買います」と札を下げたサポーターをチラホラ見かける。
僕とNさんは、そのうちの一人に余った最後の一枚を定価で譲ってあげた。すると彼は「この値段で買えるなんて信じられない!!」とキツネにつままれた様な顔をしていた。
よく見ると、チケットを持たないサポーターの多くがこの場で何とか調達できているようだ。
まあ冷静に考えれば、世界サッカーのグローバルスタンダードでは日本もオーストラリアも人気チームとは言えない。勢い余って購入した地元ドイツ人が直前でチケットを手頃な値段で手放すのも大いにありうる話だ。バカ高い金をヤミ業者に払う必要などないのだ。法外な値段でヤミチケットに走ったお金持ちたちにとっては、信じたくない事実であろう。
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カイザースラウテルンの街は日豪のサポーターで溢れかえっていた。チョンマゲのヅラを被った侍サポーターがいるかと思えば、クソ熱いのに相撲取りの着ぐるみをまとったお馬鹿オージーまでいる。
日豪サポーターで溢れかえるカイザースラウテルンの街
そんな浮かれた世界のアホどもを地元市民は暖かく歓迎してくれる。4年に一度、世界中が狂うことを許される-それがW杯。もうお祭り騒ぎが止まらない!!
最終更新:2016年08月24日 08:31