【ガイドブックに載ってない島の旅・アソ―レス諸島】
第1話)ヨーロッパの最西端へ

《ポルトガル|アソ―レス諸島|ファイアル島|サォンミゲル島|テルセイラ島》

ヨーロッパの西の端と言えば、ちょっと詳しい人ならすぐに「ポルトガルのロカ岬」と答えるだろう。なるほど彼の地に行けば最西端到達証明書を発行してくれる(らしい、僕は行ったことないけど。) でもそれ、本当は嘘なのだ! 

試しにちょっと世界地図をひろげてみよう。アメリカとヨーロッパの間、つまり大西洋のど真ん中にインクの染みがポツリポツリと見えるはず? いや、印刷の汚れではなかった。 それはポルトガル領のアソーレス諸島。つまり本当のヨーロッパ最西端はここアソーレスなのだ。「ロカ岬」で証明書をもらった皆さん、残念でした~。

アソ―レス諸島MAP
icon2アソ―レス諸島 

さて、このアソーレス諸島、いったいどんなところかというと、幻のアトランティス大陸だったと言われる神秘的な島々だという。

日本ではアソーレスに関する情報は極端に少ない。某C球の歩き方にもないし、あの荒野を目指す外人パッカー御用達のLンリープラネットですら、アソーレス情報は皆無だ。唯一手に入ったのは、去年の世界旅行博でゲットしたポルトガル観光局の頼りないコピー用紙のパンフレットだけ。

それによると、アソーレスはもともとは無人の火山島で、大航海時代にポルトガルが発見して入植が始まったそうだ。当時の船は長距離航行ができないので、新大陸からの金銀財宝を山のように積みこんだポルトガル船は、本国に行く前、必ずここに立ち寄ったという。要するに世界中のお宝が必ず立ち寄ったバブリーな島だったそうな。

海底火山が隆起してできた大小9つからなる島々は、砂浜というものがほとんどなく、海岸といえばゴツゴツの岩浜ばかり。わずかな平地を除くと、多くが山岳地帯で、ポルトガルの最高峰ピコ山もここアソーレス諸島にあるという。酪農が盛んで、シーズンには花が咲き乱れる幻想的な風景が世界中のツーリストを魅了してやまないらしい。。。。。

タイフリークであると同時にプチ・ポルトガルマニアでもある僕は、いつの日かこの島を訪れてみたいと思っていた。そして2003年のGW、ついに念願のアソーレス行きを決行することにした。

しかし、観光局のコピー用紙パンフレットは具体的な情報が極めて乏しい。街の地図やら、ローカルバスの時刻表、そしてとーても大事な安宿情報などは一切ない。でも、ないものは仕方がない。現地で収集するしかない。まあ行ってみれば何とかなるだろう。

イラク戦争とSARS問題で揺れる2003年のGW。僕はアソーレスへと旅立った。ロンドン、リスボンと2回飛行機を乗り継いで、最初のアソ―レスの島、ファイアル島を目指す。

(続く)


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最終更新:2016年08月27日 16:34