【非常事★タイの、泰国東海岸】
第6話)人が空飛ぶ? パタヤー・水上マーケット!!

《タイ旅行記|パタヤー|チャンタブリー|ラヨーン|スワンナプーム》

ラヨーンから再びパタヤーに戻る。バンコク行きの特急バスの途中下車で停まったパタヤーの停車場は、行きにわざわざタクシーを使ってチェックしに行った大通りのど真ん中だった。でも帰路はバスを待つ必要がないので少しは楽だ。

ここからサワディー・シービュー・ホテルまで2km程を歩いて、また大汗をかいてしまう。えっ、なんでタクシーを使わないのかって? だって行きに無駄なタクシー代を使ってしまったから、その分取り返したかったのさ。でもやっぱり暑いぞ!

 さて、今日は一日パタヤーで何しよう。

老舗のリゾートだけあって、ここパタヤーにはあらゆるアトラクションがある。ジェットスキー、パラグライダー、バンジージャンプ、郊外の大水族館やエレファント・ビレッジ、etc. etc.

マリンスポーツのメッカ・パタヤー
マリンスポーツのメッカ・パタヤー

しかし、これらには大きな問題があった。

 みんな料金が高いのだ!

パタヤーという街は、海岸に沿った南北4km程のエリアにホテルやバー・レストランが密集し、ツーリストエリアを形成している。このエリアは大変便利ではあるが、この中だけで過ごそうとすると何かとお金がかる。ちょっとクーラーの効いたカフェでコーヒー一杯が60バーツ(180円)もしてしまうのだ。

チャンタブリーやラヨーンといった、普通のタイ地方都市で過ごしていると、60バーツ(180円)もあればおいしい食事にありつける。そんな金銭感覚が身についてると、水族館の入館料450バーツ(1,350円)が途方もない金額に見えてくる。ましてやマリンスポーツなんて値段を調べる気すら起こらない。

要するに、安く楽しめるアトラクションがパタヤーは少ない。

そんななか入場無料の面白いモノを見つけた。「パタヤー水上マーケット」である。

もともとパタヤーに水上マーケットなんて存在しなかったのだが、郊外の沼地を人工的に水上マーケットに仕立て、パタヤー郊外の南に昨年堂々オープンしたばかりだという。

でもガイドブックによれば、そこまで行くのにソンテウ(トラックタクシー)をチャーターして往復500バーツ(1,500円)とある。入場無料なのに交通費にそんなにかけてたまるか!

とりあえず僕は街の南に向かって、乗り合いソンテウに乗った。乗り合いタイプなら料金わずか10バーツ(30円)で済む。そのソンテウの終点から更に南に向かう次の乗り合いソンテウに乗り換え、終点のジョムティエンビーチ南端に到着。ううん、段々「水上マーケット」に近づいてきた気がするぞ。

とりあえずジョムティエンビーチに到着
とりあえずジョムティエンビーチに到着

あ、観光案内所があった。ちょっと聞いてみよう。

 「ここから水上マーケットまでは何キロくらいですか?」
 「だいたい3キロくらい。バイクタクシーで100バーツ(300円)かしら」

未だ3キロ残っているとは!でもここまで来て更に100バーツ払うのは、何かに敗北したような気がして我慢ならない。

よし歩くぞ!と気合を入れて歩き出したのだが、炎天下のパタヤーの太陽は旅人にやさしくない。1キロほど歩いたところでバイタクの運ちゃんを見つけ40バーツ(120円)の言値を30バーツ(90円)に値切って水上マーケットに到着した。ふう。

人工的に作られたと聞いていたので、チャチなモノと思っていた「水上マーケット」は、意外にも充実したテーマパークであった。

パタヤー水上マーケット1 パタヤー水上マーケット2
これがパタヤーの水上マーケットだっ
パタヤー水上マーケット3 パタヤー水上マーケット4

沼地の上に木橋をかけ、タイ4つの地方(北・南・東北・中央)の特産品店や食堂が軒を並べている。水辺に浮かんだ小船からはクワイティヤウ(タイ・ソバ)やガイヤーン(焼き鳥)の香ばしい匂いが漂ってきて本格的だ。

僕は一軒の水辺の食堂に入り、海鮮炒めを注文した。値段もパタヤーの観光料金ではなく、フツーのタイ地方都市と同じ納得のお価格。食事を楽しみつつしばらくボーッとしていたそのときである。

 「キャー!!」

という歓声が沼地の方から聞こえてきた。何だろうと思って水辺に目を向け、僕は仰天した。

 人が空を飛んでいる!!

人が空を飛ぶ、パタヤー・水上マーケット!!
人が空を飛ぶ、パタヤー・水上マーケット!!

飛んでるわけないだろ。それはやぐらに渡したワイヤーを伝って空中散歩ができるアトラクションだった。伝統的な水上マーケットにこんなものあり得ない。まさに人工施設ならではの光景だ。

それにしてもこの空中散歩、スピードなんて大したことないのに何であんな大きな声が出るのだろう。多分速度に対する恐怖より、トロ~ンとした沼に落ちて汚れるのが怖くて、あんな大声が出るんじゃないか。人間のスリル感なんていろんな要素で増幅できるものだ。

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帰路もまた乗り合いソンテウを乗り継ぎ、ホテルに戻った。シャワーを浴びてパタヤーの南方を散策する。夕方になり辺りはいかがわしげなバーが営業エンジンを吹かし始める。

 いかんいかん、金をむしり取られるぞ。気を引きしめなきゃ。 

 ううん、でも、少しぐらい寄ってもいいかな?

 まあ、目の保養のために、軽く人体芸術を鑑賞するぐらいは許されるだろう。

軽~く人体芸術でも鑑賞?-
軽~く人体芸術でも鑑賞?

とネオン街をふらついて、怪しげなコーナーを曲がる。おや何か雰囲気が変だぞ、この辺り。わっ、白人のオッちゃんがタイ人の少年に抱きついている! 何だここは!と僕は通りのアーチを見上げた。そこの看板サインに書いてあった文字は、

 「BOYZ TOWN」であった。

BOYZ TOWN!!
BOYZ TOWN!!

あたりの白人のねっとりした視線を感じる。これは人体芸術鑑賞どころではないゾ。僕は慌ててそこから走り去った。

(続く)


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最終更新:2016年08月26日 21:07