251 :前スレ361:2009/07/28(火) 02:48:10 ID:FDmbpRLu
ここで携帯から部キャプを投下。
前スレの361の続きです。
長さは12レス。
終盤エロありなので苦手な方スルーを。
キャプテン視点です。

そして日曜日。
外はすっかり肌寒く今にも雪が降り出しそうなくらい空は真っ白。


待ち合わせの時間より10分ほど早く着いた。
まだ私の待ち人は来ていない。



一つ深呼吸して、気分を落ち着ける。


あれからずっと考えたけれど、正直まだ考えがまとまらない。
でも今日一日はいつも通りの私でいよう。
時間をかければ、きっとこの答えも出るはず。
大丈夫…きっと…

そんなことを考えていると、頬に温かい感触が走った。
「ひゃっ…」
思わず変な声を上げてしまう。
「ごめん、待たせちゃったね」
振り向くと白い息を吐きながら、まるでいたずらが成功した少年のような笑顔で彼女が立っていた。
「も、もう…竹井さんたら…」
「…まだ慣れないのね。久でいいって言ってるでしょ」
「そ、そうだったわね。ごめんね、久。」
「いいわよ、美穂子。」

まだ慣れないけれど名前で呼び合えるようになったのは、仲良くなった証拠みたいで嬉しい。



「はい、これ。寒かったでしょ」
先程の温かい感触の正体はココア。
こういった小さい気遣いも私にとっては堪らなく嬉しい。
「ありがとう。それで今日は何を?」
久の方から誘いが来るのは珍しいので、何をするのかは気になっていた。
勉強ではなさそうだし…

「うん、今日はね…二人とも合格したことだし、ちょっとしたお祝いというか…行きたい所があるの」
「まあ…すごく嬉しい…」
「…なに?その意外そうな顔は…」
「そ、そんな意外そうな顔をしてたかしら?」
正直、とても意外だった。
久は優しいけれど、今まであまり私を誘ったりすることはなかったから。
また、久の新しい一面が知れたわね。


「…何ニヤニヤしてるのよ。」
「ふふ…なんでもないわ…それでこの後何処に?」
「む…そうね…取りあえず一回私の家に行きましょう」



え?久の家。
そう聞いた途端、胸がどきん、と鳴る。
だ…大丈夫よ。平常心。平常心。




そして、20分ほどで久の家に到着した。



「おじゃまします。」
「あ、言い忘れてたけど今日は私しかいないからよかったら泊まってかない?」
「え…!で、でも…いいの?」
「着替えとかは貸すからね。」
「…じゃ、じゃあお言葉に甘えようかしら?」
「うん。あ、荷物はそこ置いといてね。」




…顔赤くなってなかったかしら?
急に言われたものだから、びっくりしちゃった。
久の家に…お泊まり…

「入っていいわよ」
「し、失礼します…」
「そんなに改まらなくていいわよ」



やっぱり好きな人の部屋に足を踏み入れるのは緊張してしまう。
部屋の方は久らしいあまり飾り気のない部屋で私の部屋と少し似ているかしら?


「あまり女の子っぽくない部屋だけどね」
「いや、でも久らしくていいと思うわ。」
「あら?それは私が女の子らしくないって事かしら?」
「ち、違うのよ…そういうわけじゃ…」
久がこちらににじり寄ってくる。
「ご、ごめんな…ひゃっ!?」




「は、はにゃ…ひて!」
突然久は私の両頬を掴んで左右に引っ張る。
「ちょっと傷付いちゃったかな~」
心底楽しそうな笑みを浮かべている。


「ゆ、ゆるひ…て、はあ…」
ようやく離してくれた。


「かわいい…」
久はそう耳元で囁く。
頬が赤く染まるのが自分でもわかる。
恥ずかしさといいように弄ばれた悔しさで私は思わず涙目になってしまう。


「ひどいわ…」
「う、そんな目で見ないでよ。ごめんなさいね」


…本当に反省しているのかしら。
あんなことばかりされたら、私がとてももたないわ…
恥ずかしい話だけれど、久に触れられてるだけで、もうドキドキが止まらないの。
「さっきの顔、すごく面白くて、可愛かったわ…写真に納めときたかったわね」
「…もう、いい加減にしないと怒るわよ…」
一段落して紅茶を飲みながらも、久はまだからかってくる。
困った人だわ…


「よし、それじゃちょっと出かけましょう。」
「え…どこへ?」
ちょうど紅茶を飲み終えると、久がそう提案してきた。


「ふふ、まあ行けば分かるわ。ちょっと行きたい所があるの。取りあえず行きましょ」
「え、ええ…」



私は戸惑いながらも久の後に付いて行く。
どこへ行くのだろう?



「はい、着いた。」
「着いたって…ここは学校?」
「そ、私の通ってる清澄高校よ。」
「どうしてまたここへ…」
「ちょっとね…あなたに見せたいものがあるの。こっちよ」
彼女は私を手招きして、どんどん前へ進んで行く。

「他校生の私が勝手に入っていいのかしら…」
「あ、大丈夫大丈夫…たぶんね…」
幸い校内に人は殆どいなかったので見られることはなかった。




しばらく歩いていき、階段を登ると、麻雀部と表札がある部屋の前まで来た。



「ここは…あなた達の部室?」
「そうよ。じゃ入って。」
「し、失礼します。」

「お、きたじぇ!」
「ひさしぶりじゃのう」
「こんにちは、部長。それに風越のキャプテンさん」

「お二人ともこんにちはです」



そこには、県予選で闘った清澄高校の人達がいた。



「これは…?」
私が戸惑っていると、目の前にちょこんと見覚えのある、可愛らしい子が出て来た。



「私達がお祝いやろ~って言ったら部長がおねーさんと一緒に祝いたいって言ったんだじぇ!部に顔出したときもいつもおねーさんの話…」
「こ、こら!ゆーき!余計な事は言わないの!」
「ひ、ひえ~」


あらあら、楽しそうね。いつもこんな感じなのかしら?
久の顔が少し赤らんでたような…気のせいよね…



それからの時間はすごく楽しかった。
皆さん私に気を遣ってくれたのかたくさん話かけてくれて、溶け込むことができた。
用意してくれたケーキを食べたり、やっぱり麻雀をしたり。
久の嬉しそうな顔を見て私も嬉しくなったり、充実していて楽しい時間だった。
来年も清澄は手強そうね…華奈たちも苦労するわ…





「ん……」
「……!あ、ああ美穂子やっと起きた?」
「あ…私寝ちゃってたみたいね…皆さんは?」
「先に帰ったわ。みんなあなたの事気に入っちゃったみたいね。また来て欲しいって言ってたわ」
「そう言って貰えるのはとても嬉しいわ。私からも皆さんに楽しい時間をありがとうと伝えて貰えるかしら?」
「ん、わかった。」

窓の外を見ると、日は既に落ち、あたりは闇に包まれている。
「もう暗くなってるのね。急いで帰らないと…」
「あーちょっと待って。見せたいものがあるのよね。」
「見せたいもの?」


私が首を傾げていると、久は私の手をとり、ベランダの方へと向かっていく。

「ちょっと寒いけど我慢してね。」





「わあ…すごい…」
窓を開けてベランダに出た瞬間、上空には無数の星が瞬いている。
こんなにも綺麗な星空を見るのは初めてかもしれない。
星の光で本が読めそうなくらい、明るい。
そして、下を見ると建物の光がたくさん見える。
都会で見るような近代的な夜景ではないけれど、どこか暖かみがあって、とても素敵。
私は目の前に広がる景色に見とれて、感動してしまっていた。




「中々の景色でしょ?気にいってくれたかしら」
「ええ…すごい綺麗…」
「この景色はお気に入りでね。私からのちょっとした合格祝いよ。大事なあなたに見せたかったの。」

感動に浸っていた私の耳に久の優しい声が入ってくる。


久が…私の事を大事って…?
久は更に言葉を続ける。


「あなたに出会えたお陰で次の目標も見つけられたし、今のあなたは私にとって大事な存在よ…本当に、ありがとう…ってあら?」




ーわかってる。頭ではわかっているのだけれど。
久の言う“大事な存在”の意味くらいは。
私の想いとはまた別のそれ。
きっと私の想いが届くことはない。
それはわかってるのにどうしてー




「…ぐすっ…ご、ごめん…ねえっ…」


涙がとまらないの?



「ひ…さっ…ごめんっね…」
「………………」

久は困惑したような表情でこちらを見ている。
でも、もうだめ。
あなたが好きで、好きでたまらないの。
我慢なんて、できない…
今まで抑えてきたものが爆発してしまう。

「失礼するわ」
「え」



久の突然の行為に虚を突かれ、私が気付いた時には、その腕で抱き締められていた。



「え…?」
「私は美穂子の微笑んでる顔が好きなの。だからもう一度笑うために、ここで泣きたいだけ泣いて。理由は聞かないわ」



彼女の優しさにまた涙が溢れる。
そして、涙以外のものも溢れ出した。



「ひさっ…!す…き…だいすきっ…あなたのこと…女の子同士なのに…ごめんっ…」



もうこれでいいの。
これできっと私は嫌われる。
そうすれば久に迷惑をかけずに…済むの…

「そっか…好きか…」
「……………んっ」
「私告白されたってことか……じゃ返事、しないとね。顔上げて」
「ひくっ…ぐすっ…」
私は泣きながら顔を上げた。その瞬間ー。



柔らかい唇が重なった。
あまりの衝撃に私は両目を見開く。


「んっ…」
ようやく唇が離れた。

「今のが返事よ」
少し赤い顔で久がそう呟く。
え、返事って、いま久がキス、わたし…?



「え…な、いきなり…言った…のに」
「そりゃさっきはびっくりしたけど…結局私、あなたがいないとだめみたい」
「……!」
「あなたの微笑んでる顔とかその綺麗な目とか、ずっと見ていたいの。」
「う…うそ…」
久が私のこと…?これは夢じゃないのかしら…
信じられない…

「信用ないのね…これで信じるかしら」



また久の唇が重なる。あ…やわらかくて…気持ちいい…



「信じてくれた?」
「うん…なんとか…」
「そ、良かった…あ、まだ言ってなかったわね…」
「え…?」
「好きよ。美穂子。」
「…わたしも、好き…」
「ふふっ…じゃあ、帰りましょっか」
「ええ。そうね」




まだ少し夢みたいで信じられない気分。
でも…確かに久が私の事好きって言ってくれた。

ありがとう。久。

それから私達は久のお家へ向かい、お風呂を済ませ、今は久の部屋で二人一緒にいる。
こうして一緒にいると少しずつ実感が湧いて来るような気がする。



「ねえ、美穂子。」
「なあに?」
「これ、プレゼントよ」


そう言って渡されたのは小さな可愛らしい箱。


「プレゼントだなんて…ありがとう。開けてもいいかしら?」
「いいわよ」

何かしら…

箱を開けると、小さな可愛らしいアクセサリーが入っていた。


「まあ…可愛い…これは」
「チューリップをイメージしたアクセサリーなんだって。そのチューリップの花言葉に“美しい瞳”っていうのがあるの。あなたにぴったりね」




かああっと顔が赤くなる。
ひ、久は本当にこういうことばっかり言うんだから…



「あ、ありがとう!きちんとお返しはするわ!」
「………でいいわ…」
「え?」



よく聞こえなかったのでもう一回とお願いしようとした時には、私は既にベッドに押し倒されていた。



「ひ…さ…?」
「お返しは…あなたが欲しい…」



耳元でそう囁かれると、心臓が飛び出してしまいそうなくらい跳ね上がる。
私は口をぱくぱくさせるだけで次の言葉が出てこない。


「きれいな目…」
そう呟く久は、今までに見たことないような妖しく、美しい表情をしていた。
その表情に見とれてる間に深く、深く唇が重なり合った。

「…っん…ぷはっ…」
深いキスで体がとろけそうなくらい熱い。


「あんっ…ひ…さっ…なめちゃ…だめえっ…」
私の首筋を久が優しく舐めてくる。
もうそれだけでどうにかなってしまいそう。ようやく顔を上げると、私の服に久が手をかける。



「あっ…だめっ…恥ずかしいわっ…」
「恥ずかしくないって。私しか見てないんだから」
「で、でも…」
「私も一緒に脱いであげるから大丈夫よ」



えっ…久のはだか…ち、ちょっと見てみたいような…
あ、私ったらだめよ…
そんなえっちなこと…


「あら、なに考えてるの?」
久が私の考えを見透かしたようにずいっと顔を近付けて来る。


「あっ…な、なんでもないわっ」
「ふーん…じゃあ、いいかしら?」
服に掛けた手をくいっと動かす。
「…う、うん…一緒なら…」





お互いが服を脱ぎ、一糸纏わぬ姿になった。
久の体は雪のように白くて、しなやかで、それでー


「なに見てるのよ。えっちねえ…」
「あ、ちょっ…」
久の体に見とれていると、再び私は押し倒された。



「やっぱり、大きいわねえ…」
「あっ…そ、そん…なに…んっ」
久の両手は私の胸をほぐすように触っていく。
時には強く、時には優しく、強弱をつけて私の反応を楽しんでるかのように。

「うらやましいわ…少し私に…」
「あっ…んくっ…ああっ…」
一人何かしら呟きながら久は楽しそうな顔でほぐしていく。
時々久の指が胸の先の部分に触れる度に、私は変な声を漏らしてしまう。
すると今度はその部分を重点的に触ってくる。
指で摘んだり、弾いたり、まるでおもちゃで遊ぶかのように。


「あんっ…そこ…だ…めよ…ひ…さあっ…」「可愛い反応するわね…そういう所が好きなんだけど」
「は…はず…かしいわっ…ひゃっ…」



次は私の胸に久が吸い付いてきた。
やめてと言おうとしたけど、言葉が出ないくらい私の体は快感によっておかしくなっていた。
吸い付きながらも上目遣いで私の表情を覗きこんでくる久によって更に鼓動が速くなる。


「んああっ…あっ…やっ!そっちは…」


胸の方ばかりに気を取られていると、今度は久の手が大事な所に触れてきた。
指でなぞられるだけでぴちゃぴちゃと水音が聞こえてくる…


「きゃっ…あっ!ゆび、いれちゃ…めっ…」
「大丈夫…」



私の体が久に弄ばれている…
でも、その事実によってまた少し気持ちが高ぶってしまう。



「あ…あっ…ひ…ひさっ…なんか…くる…わっ!」
「もう少しね…美穂子。大好き。」


指の動きが更に速くなり、体が小刻みに震える。
私はとうに理性というものを手放し、その快楽に身をゆだねていた。


「んっ、もう…だめっ…んっ…あ…」
「いつでもいいわよ…」
「あ…き…ちゃ…うっ…んあああっ…!」




快感が限界を迎えた瞬間、体が弓なりに反って、私はぐったりとベッドに倒れこんだ。
朦朧としたなかで見たのは、久の妖しい微笑み。



「まだまだ…これからよ」


次の日の朝。
「いやー本当にごめんなさいね」
「いや、いいのよ…」
朝になると久が謝ってきた。
どうやら調子に乗り過ぎたらしい。
結局あれから何度も久によって…
でもそれで、久が私の事を好きなのかなと…少し、信じられた気がする。



「はあ…私らしくもないわ…」
久がそうため息をつく。
「そんな気にしなくてもいいのよ…でも」
「でも?」
「次は…私がしてあげたいの…」

「…ふふっ、期待させてもらうわ」



次は私が久の事どれだけ好きか分からせる番ね。




おまけ

清澄の部室は色々なものがあるのね…
あら?何かしらこれ…
相合い傘…名前は…

「宮永さん」
「わたし」

誰がやったのかしら…

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最終更新:2009年08月03日 18:40