日本語入力法「かえであすか」まとめWiki

「かえであすか」とは。

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「かえであすか」についての、ペルソナ像。

 左が「かえで」、身長169cm。
 右が「あすか」、身長154cm。
 二人並んでるので「かえであすか」。
 この二人をペルソナとして、ペルソナベース設計の考え方で設計しようと意識してきたつもり……でいます。


 「かえであすか」は、「かえで」よりも体格が良い人にとっては使いにくいかもしれませんし、「あすか」よりも小柄な人にとっても使いにくいかもしれません。
 「誰にとっても使いやすい入力法」というのは設計するのがほぼ不可能なので、「かえであすか」では彼女彼氏らに似た体格のユーザーのために使いやすいようにしよう……と、そこをターゲットにしました。


 ちなみに、キーボードの大きさによって「対応できる身長」が変わってきます。
 ペルソナの「かえで」に近い、身長170cm前後の方は、デスクトップキーボードに近い、ちょっと大き目のキーボード(18~19mmピッチのもの)を使うと快適かもしれません。
 ペルソナの「あすか」に近い、身長155cm前後の方は、ノートパソコンキーボードに近い、ちょっと小さめ目のキーボード(17~18mmピッチのもの)を使うと快適かもしれません。
 ペルソナの「あすか」よりも小柄な、身長140cm前後の方は、より小さめ目のキーボード(16~17mmピッチのもの)を使うと快適かもしれません。
 ……このあたりは個人差もあると思うのですが、実際に試していけば「今のキーボードが、ちょうど良いのか、大きいのに変えるほうが良いのか、小さいのに変えるほうが良いのか」という判断が付くようになるはずです。


入力の様子

かえであすかの入力スタイルについては、動画の
をご覧ください(かえでライティあすかを使用)。
 「貴方自身が習熟したあと」の入力速度は、「貴方がいま、一番使い慣れている入力法」での入力速度と同じになるはず……ですので、動画での入力速度については無視して、「動き」に着目してご覧ください。
 動きのポイントについては、以下の解説をご覧ください。


「かえであすか」の開発コンセプト?を、一言で言うと……

 これはもう、シンプルに
「指に訊こう、それが全てさ。」
ですね。
 (後述しますが)簡単化工作をしたのも、それが理由でして。


かえで****あすかの、製作プロセスについて。

 実際には、後述のとおり「飛鳥カナ配列を元に作った」……のですが、それを無視して実験的に「一から作ったかのように、かえで****あすかを再解説するテスト」をしてみました。
 実際にこうやって作ったというわけではない……のですが、「かえで****あすか」での文字配列(というか、個々の文字の位置)が、どういう理由で配置されているのかということを、ざっくりとイメージで捉えるには、それなりに役に立つかもしれません。

 また、かえであすかに至るまでの選択と調節については、ものづくり改善活動における『工程改善・作業改善』の考え方を取り込んでいます。
 この点について、いくらか俯瞰的な解説を試みました……興味のある方は、以下をお読みいただくとよいと思います。
http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20110820/1313820743


はじめに、知っていただきたいこと。

 「かえであすか」を含む全ての入力法は、一つの例外もなく「色々な利点と欠点を抱えながら、うまくバランスをとるように設計するしかない」という都合があり、また原理的に「欠点なしで利点だけの入力法」は設計不可能です。
 欠点を「隠して」公開することはあっても、欠点が「存在しない」入力法などありえません。
 今あなたが「どの入力法を使おうかと悩んでいる」ならば、次のルールに従って、選んでみてください。

  • まず「その入力法の欠点」が「あなたにとっては減点対象だと思えない」ものであること。
 これは超重要。
 「あなた自身にとっての」欠点が無い入力法であれば、その入力法は「あなた自身にとっては」欠点なしで利点だけの入力法です。
 「全ての人にとって欠点がない」入力法を設計するのは不可能ですが、「あなた自身にとっては欠点と思えるところが無い」入力法は、確かに存在できるはずです。

  • つぎに「その入力法の利点」が「あなたにとっては加点対象だと思える」ものであること。
 これは後回しでいいかも。
 こういうのは「慣れていくにつれて、その利点の恩恵にあずかれるようになる」くらいに考えておけばいいでしょう。

  • 利点と欠点は「その入力法の特徴を、あなた自身が【利点】として捉えるか、あるいは【欠点】として捉えるか」の違いで決めるべきです。
 たとえば、ある入力法で「○○という利点があるので○○入力法は良いものなのです。」という文を見かけたときに、その文から「そういう利点がある」と捉えるのではなく、「そういう特徴がある。では、これは私にとって利点だろうか、それとも欠点だろうか。」と考えてみることが、とても重要です。
 利点か欠点かを判断するのは、書き手ではなく、それを読んで判断するあなた自身であるべきです。

 ……と、ここまで書けば、私がこれから「かえであすかは○○だから良い入力法だ!」と書いたとしても、眉に唾をつけてご覧いただけるはずですね(汗)。
 それでは、ここから「かえであすか」についての解説に入りたいと思います。


「かえであすか」とは。


 「かえであすか」は、この世に数多とある「キーボードを使って、日本語のひらがなを入力する方法」のうちの2つです。
 「かえであすか」は、和包丁や鋏と同じく、利き手によってモノを使い分けるように設計しています。
 左手が器用で力もあるという場合は「かえでレフティあすか」を、右手が器用で力もあるという場合は「かえでライティあすか」をご利用いただくことで、より快適さを得られると思われます。
 以下、この2つをまとめて「かえで****あすか」(かえでフォースターあすか)と呼ぶことにします。

 もう少し細かく言うと……「かえで****あすか」は、Ray氏が(ほぼ専業!で)7年間調節してきた「飛鳥カナ入力法21c356版」の研究成果【解説】を元に、使用感触を飛鳥カナ入力法21c290版【動画】に近づけつつ「簡単化」工作を行ったものです。
 作者自身による実際の操作は、このページ冒頭で紹介したとおりとなります。

 ちなみに……以下のような配列利用暦を持つ作者(1991年当時では12歳)が、この入力法を作りました。
  • 1991年4月~1994年3月まで、3年間使ってきた『JISカナ入力』。
    • このときは「器用だった」から使えた……のですが、不器用になった後にも「この頃に、戻りたい」と強く願っていました。
  • 1994年3月~2011年1月時点でも使い続けている『Qwertyローマ字入力』。
    • 指が痛くなったりするなど困ったこともありましたが、このときの「疾走感」は引き継ぎたいと感じていました。
  • 2001年1月1日~2003年10月28日まで、3年弱使ってきた『AZIK』。
    • 「かな系に戻したい」想いと一緒に「運指を短く出来ると便利!」という気づきをもたらしてくれました。
  • 2003年10月28日~2004年 2月11日まで、3ヶ月使ってきた『親指シフト(NICOLA)』。
    • 3ヶ月使って慣れた頃に「専用キーボードに縛られず、この感触を活かしてみたい!」と強く感じました。
  • 2004年2月11日~2007年7月2日まで、3年半使ってきた『飛鳥カナ入力法21c290版』。
    • 「他の入力法より忘れやすい」事を除けば、かなり理想に近づけたな……という想いを抱きました。
  • 2007年7月2日~2007年8月27日まで、2ヶ月使ってきた『飛鳥カナ入力法21c356版』。
    • 「より打ちやすく&より忘れやすく」になったため、これを「より打ちやすく&より忘れにくく」してみたい!と考えるようになりました。

 こうした入力法について、それぞれに『他には変えがたい、良いところ』があり、そこを生かすために、以下のような期間を通じて製作&評価打鍵を行ってきました。
  • 2007年08月27日~2007年10月14日まで、1ヵ月半かけて「飛鳥カナ入力法21c356版」からの3ステップ改造を試みた『あしゅかはいれちゅ(改名前の「かえで****あすか」)』。
  • 2007年10月14日に完成し、以降2011年 1月時点でも評価打鍵を続けている『かえでライティあすか』。
    • (公開テキストベースで数えたときに)110万打鍵/年程度のペースで、日本語創作文による評価打鍵を続けいてます。
 なお、親指シフト(NICOLA)他、1年未満の試用期間にとどまるものを多数試してきた……のですが、個人的には『だいたい12シーズン(約3年)使って、ようやく1つの配列について「酸いも甘いも理解」出来るようになる』と感じています……というか、結構「かえで****あすか」には、3年使った入力法の感触がそれぞれ滲み出ているのではないかと感じています。


「かえで****あすか」の特徴。

  • 目標速度は、タイプウェルSクラス(正確には、タイプウェルSEランク近傍)。
 こんな感じの二人が、「コピータイピングは必要じゃないけど、まだ紙←→PC間のコーデックとして、いろいろな作業をしなきゃいけない」程度の電子化レベルにある会社で不自由なく使ってみたり、あるいは会社からはなれてblogの記事を書くときに「推敲前の下書きをどんどん書いていって、打った内容を惜しみなく捨てつつ、実用十分程度の速度で使える」状態になることを設計目標としてきました。
 タイプウェルで36.8秒を切る速度(375かな/分を超える速度、タイプウェルXSランク以上)で入力しようとするのは、同時打鍵法を使う入力法であればどれでも、原理的に困難が伴います……ので、それを必要とされる方は、そもそも非同時打鍵法によって入力を行う日本語入力法をご選択いただくのが適切かと思います。
 同時打鍵法というのは、その原理上『タイプウェルSクラスの速度で打ったときに、もっともメリットが有効になり、もっともデメリットが気にならない』という、ちょっと変わった性質を持っています……ので、その点には十分ご注意くださいませ。

  • 「ひらがな」を入力する方法です。
 ローマ字入力や、JISかな入力と同じように、「ひらがな」を入力することができます。
 漢字変換はIMEにお任せなので、漢字直接入力法のような「漢字を含めた入力効率」は追求できていません。

  • 英字入力部分には「Qwerty配列」を使う前提で設計しています。
 もちろん、Dvorak配列やColemak配列などと組み合わせて使うこともできる……のですが、評価打鍵をするときに「【和文担当:かえで****あすか】と【英文担当:Qwerty配列】との組み合わせで使うときに、使いやすくなる」ように調節してきましたので、英文入力については(他の英字系配列ではなく、できるだけ)Qwerty配列を使い、ここにかな入力用として「かえで****あすか」を乗せる使い方をするほうが、しっくりなじむと考えられます。
 Qwerty配列に関する「デマ」を色々聞きかじってきた方は……ひとまず書籍「キーボード配列Qwertyの謎」をお読みいただくことをオススメします。

  • 「左手優位版」と「右手優位版」の2つがあります。
 この考え方は「飛鳥カナ入力法」から大きな影響を受けています。
 左手優位版については、私自身が使いこなせそうに無いため、まだ評価打鍵は行われていません。
 「かえで****あすか」は、かなり片手へと負荷を寄せた入力法となっています。
 他の入力法では、負荷が「ほぼ左右均衡」であるか、「若干作者の利き手側に負荷が寄っている」ものが多いようです。
 「左手優位版」と「右手優位版」の2つに分けて入力法を用意することが、はたして解決策として正しいのだろうか……と悩むところはあるのですが、作者としては「2つに分けるほうがいい」と考え、こういうカタチでリリースすることにしました。
 この判断が正しいのかどうか、というところについては、実際にお試しになる方のご意見に委ねたいと考えています。

  • 「1操作=1文字」の、シンプル構造。
 「一回の操作で、二つ以上の文字を出す」様にはなっていないため、その分だけ入力効率が落ちます。たとえば拗音かな系(姫踊子草入力法、新下駄配列など)は「1操作あたり1.03文字出せる」ため、そういった入力法と比べれば入力効率は3%ほど低下していることになります。
 「かえで****あすか」では、そういった3%分の入力効率落ちをカバーするために、文字の並べ方を工夫して「シンプルなまま、効率落ちを防ぐ」ことを目指してきました。
    • 例外として、【──】と【……】だけは、1操作で2文字の組文字として出すことができます。小説を書く人や、小説的な表現を好む人にとって、これは絶対に欠かせない機能だと思います……作者自身は小説を書けないのですが、「小説を書く人にも、便利に使ってもらいたい」という意図で、この組み文字を採用しました。
    • 通常は、1操作で1個のキーを押すか、1操作で2個をキーを同時に押します。しかし、時には「同時押しを使わず、1本指で入力したい」という時もあるでしょう……そういうときには、JIS X 8341-2の「順次入力機能」に対応するエミュレータをお使いください。やまぶきですと「前置シフト」という機能を有効にすればOKです。姫踊子草/繭姫では対応するよう定義ファイルを書き換える必要があり、ちょっと難易度は上がりますが対応可能です。

  • ひとつの文字を出すための「運指経路」が、ひとつしかありません。
 「かえで****あすか」では、通常使う範囲に「代替入力」(たとえばローマ字入力では、『じゃ』という文字を打つために、[ZYA]の代わりに[JA]というつづりでも入力できます)が存在しません。
 作者には「二つ以上の手順があるとき、覚えやすいほう(まず間違いなく「分割して入力する」方法)しか覚えず、覚えにくいほうを使おうとしない癖があり、それがかえって学習を阻害してしまう」と感じられたため、こういったものは定義しないようにしました。
 たとえば、拗音で用いる小書き文字の「ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ・ゃ・ゅ・ょ」。こういったものは単独でなく「ふぁ・ふぃ・ふぇ・ふぉ・ひゃ・ひゅ・ひょ」などを1操作で入力できれば、最大で3%入力効率がよくなります……が、合わせて3%の出現頻度となると、忘れないように記憶するのも難しくなってしまい、作者はそういう便利な定義があっても、つい癖で「ふ」→「ぁ」などと操作してしまいますし、たぶんそれで困ることはないだろうという感触がありました。それならいっそのこと、「ふぁ・ふぃ・ふぇ・ふぉ・ひゃ・ひゅ・ひょ」などの定義はないほうがよいのでは?と考えて、そういった定義は含めないことにしました。
 同じ理由から、(半)濁音で用いる「゛・゜」も分離するかどうかで迷いまくった(こういった(半)濁音から(半)濁点だけを分離すれば、シフトキーが1つだけで良くなる)のですが、(半)濁音の効果は12%と大きい上に、(半)濁点を分離してしまうと配列設計をするときの自由度がひどく制約を受けてしまうことになるため、(半)濁音から(半)濁点だけを分離することは避けました。ちなみに、飛鳥カナ配列を使っていた時代に『半濁音と低頻度濁音は覚えにくい』ことを実感していたため、それらは『位置連想で思い出せる』ようにすることで、覚えにくさを解消しようと試みています。
 運指経路は1本道!を死守しながら、その範囲内で「指をなるべく動かさず、キーを押す回数も少なく」という目標を目指してきた経緯から、「かえで****あすか」は拗音の一発入力定義を持たず、(半)濁音の一発入力定義を持つという、現在の形で固まりました。
 ここにたどり着くまでに、いろいろな条件でのテストをしてきました……1998年頃から設計当時までの間に、少なくとも16種類( http://www.eurus.dti.ne.jp/~yfi/keylayout/ )のテスト配列を作って、どれがしっくり来るかというテストを繰り返して来ました。さすがに飛鳥カナ配列のような『製作10年』とかいう規模ではありませんが、全体としては『前準備9年、製作期間1.5ヶ月、事後評価打鍵3年』という感じで、かえであすかは今ここに存在することになります。

  • 親指位置に「シフトキーとして使えるキーが、2つ必要」です。
 「かえで****あすか」では、1つの文字キーに対して最大3つのひらがなを割り当てるため、シフトキーを2つ必要とします。
 有名メーカーのデスクトップパソコンもしくはノートパソコンをお使いの方であれば、【左手親指→無変換キー】【右手親指→変換キー】の2つを、「かえで****あすか専用」にしていただくと良いとおもいます(ひらがな文字を「変換」するときには、「スペースキー」をお使いいただくことをオススメします)。
 #「ありふれた」キーボードで使ったときに、特に使いやすくなるようにと調節してきたため、「ありふれた」キーボードを使うことを強くお勧めします。特別に高価であったり、特殊な形であったりするキーボードを使った場合、「かえで****あすか」は使い物にならない可能性があります。

 なお、親指シフトキーとして2つのキーを捻出できないキーボードをお使いの場合、大変申し訳ありませんが、そのキーボードでは「かえで****あすか」をお使いいただくことは出来ません。
 アンケートの【貴方がお使いの「パソコン用キーボード」について、お尋ねします。】で調査した範囲ですと、残念ながら「1009台につき84台」の割合で、かえであすかは使えないようです。
 理想はあくまでも「100%の環境で使えること」なので……そこから考えると、かえであすかは「わずか91.7%の環境でしか、使えない」と表現するべきなのだと思っています。

  • 特殊な入力補助ソフトウェアが必要です。
 「かえで****あすか」でのシフトの動き方は、小指で押すシフトキーの使い方をそのままでも使える様になっていて、「普通のシフト」「タイムシフト」「連続的な同時打鍵シフト」のいずれを使っても、破綻しないようになっています。
 しかし、これを「親指シフトキーに対して」標準で実現できる環境が整っていることはまれなので、大抵は「キー入力入れ替えソフト」が必要となってしまいます。

 「親指シフト(NICOLA)入力用ソフトウェア」を使うときには、「連続シフト」に対応しているもの(例:姫踊子草/繭姫など)を選ぶ必要があります。
 Windows環境では「やまぶき」「姫踊子草/繭姫」「em1keypc」が、Macintosh環境では「Tesla 野良ビルド」が、超漢字環境では専用の定義ファイルが、それぞれ必要となります。

  • 「濁音」「半濁音」も一つの文字と数え、出現頻度に応じた場所に配置しています。
 高頻度の濁音を中心に「清音とは違う位置」に配字しています。
 一方で、低頻度の濁音と半濁音は、なるべく「清音から連想できる位置」に来るよう、「簡単化」工作をしています。
 「よく使うものは忘れにくいため、使いやすさを優先。あまり使わないものは忘れやすいので、忘れにくさを優先」となるように組み立てています。
 もちろん、この「使いやすさ」と「忘れにくさ」は、作者の使用経験に基づくものなので、誰にでも当てはまる……というわけではないだろうと思われます。


 それでは以下に、「かえで****あすか」の文字並びを提示します。

【かえでレフティあすか】──左利きの方・左手が器用な方のための、日本語入力法。


【アンシフト】
 12345 6 7890-^¥
  ばは・─  %ぶー「」[
  たかんゆ  ぎてしきけ]
  ゅっゃ ぢ にみぴめ…
D5は【──】、B11は【……】

【左シフト】──大抵は「無変換」キーと一緒に文字キーを押します。
 !”#$% & ゛<>゜却却却
  ごこぞ~  &ぱぷ(ぽ{
  ほつくぬ  づらおわろ}
  もをむ * ぐへぺぼ未

【右シフト】──大抵は「変換」キーと一緒に文字キーを押します。「です。/ます。/ですが、」などを打つときには、右シフトキーを押しながら入力することになります。
 !”#$% & ’()+=~|
  !ふぃぇ  ぅぁせぜ)「
  でまるず  ぉりさだげ」
  。がや ヴ びねざ?未

【小指シフト】
 !”#$% & ’()却=~|
  QWRT  YUOP@{
  ASFG  HJL;:}
  ZCV B NM./未
【@;:,./】は英字アンシフト側、ほかは英字シフト側。


【かえでライティあすか】──右利きの方・右手が器用な方のための、日本語入力法。


※太字部は中指で打鍵するべきキーを指し示す。

【アンシフト】
 12345 6 7890-^¥
  「ーぶ%  ─・はば」[
  きしてぎ  ゆんかたけ]
  ぴみに ぢ ゃっゅめ…
D6は【──】、B11は【……】

【左シフト】──大抵は「無変換」キーと一緒に文字キーを押します。「です。/ます。/ですが、」などを打つときには、左シフトキーを押しながら入力することになります。
 !”#$% & ’()+=~|
  ぜせぁぅ  ぇぃふ!){
  ださりぉ  ずるまでげ}
  ざねび ヴ やが。?未

【右シフト】──大抵は「変換」キーと一緒に文字キーを押します。
 !”#$% & ゛<>゜却却却
  (ぷぱ&  ~ぞこごぽ「
  わおらづ  ぬくつほろ」
  ぺへぐ * むをもぼ未

【小指シフト】
 !”#$% & ’()却=~|
  QWRT  YUOP@{
  ASFG  HJL;:}
  ZCV B NM./未
【@;:,./】は英字アンシフト側、ほかは英字シフト側。


「かえであすか」の、性能または特性について。

 作者はこの配列を解析/可視化していません。
 別の親指シフト系配列「小梅」を製作された、141Fさんによる可視化記事が、「かえであすか」および他の配列との間の相互比較について、適切な気づきを提供してくれるものと期待しています。
 また、同記事群において扱われるもののうち「NICOLA(≒親指シフト)」については、SKY配列を設計された白鳥さんによる以下の文献においても登場します……ので、比較しつつお読みいただくと良いかもしれません。


かえで****あすかという入力法自体が抱える、入力制限速度について。

 この項では、競技タイパーの皆様方から教えていただいた話を元に、いくつかの推測を交えて書いてみます。

 全ての同時打鍵入力法は、「同時押し」という動作そのものに起因して、速度制限を受けると考えられています。簡易計算では1かな/アクションの入力法を用いた場合、タイプウェル国語総合でXBランクあたりが制限速度となるはずです。
 http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20110412/1302614078


 姫踊子草入力法・新下駄配列などの1.03かな/アクションであれば、「かえで****あすか」に比べて3%程度の増速(タイプウェル国語総合でXBランクのまま)、スピードワープロなどの2かな/アクションであれば100%増速(タイプウェル国語総合でZJランク)が可能かもしれません。
 http://f.hatena.ne.jp/maple_magician/20110413203840
 スピードワープロの実効打鍵効率については推定するしかありませんが、口述議事速記向けにに最適化されていること・ローマ字的手法での圧縮をしていること・ローマ字入力:かえであすかのアクション数比が1.73:1であることなどからざっくり計算すると、打鍵数比はおおよそ以下のようになるのではないかと推定しています……そうすると、実際には73%増速あたりになるのかな、と。
  • ローマ字入力:かえであすか:スピードワープロ=1.73:1:0.58(≒1/1.73)


 作者自身は入力速度が遅いため、この種の最高速度チャレンジは現在行っていません。
 そのかわりに、高速操作を体得したタイパーさん(現時点では、W/Hさんと、nigetterさんのお二方)にご協力いただきまして、2012年ころを目標とした最高速度チャレンジを実施中です。
 http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20110325/1300980940
 2012年頃には、「速く打てる方が、かえで****あすかを使うと、どこまで速度を出せるのか」という点について、一定の結果が明らかになると考えられます。


 ちなみに、かえで****あすかの親配列である「飛鳥カナ配列」については、すでにtomoemonさんという方が、タイプウェル国語総合XAを達成しています。
 http://d.hatena.ne.jp/tomoemon/20080819/p1
 『【タイピング】飛鳥配列でタイプウェルを打ってみた
 かえで****あすかは、「飛鳥カナ配列」の骨格部分を基本的には受け継いでいるため、おおむね近い結果が出るのではないかと予測しています。


 タイプウェルでの速度指標を聞いてもぴんと来ない方のために、ざっくり解説を試みると……競技としてのタイピングを行わない方にとって、タイプウェル国語総合でのXBとかXAとかいうランクに到達することは、ほとんどないと考えられます。
 タイプウェルXBというのは「ローマ字入力で400打鍵分・JISかな入力で半角かな280字分を、38.0秒以内で打ち切る能力がある」事を指しています……普通に考えれば「びっくりするほど速い」領域といっても、過言ではないところでしょう。
 この基準について、タイパー界においてニュースサイトを公開している悠木さんより、『一般には、(タイプウェルXBよりも4ランク下に位置する)タイプウェルXF以下の人が圧倒的に多い』という意図のコメントをいただきました。
 http://shadowrooom.blog83.fc2.com/blog-entry-486.html

 貴方自身がタイプウェルXBよりも遅い領域で利用し、その中で使いやすさを得よう……と考える場合、同時打鍵入力法が原理上抱え込んでいる「タイプウェルXB近傍を超えることが難しいという、速度制限の現象」について気にする必要は、おそらくないものと考えられます。
 逆に、貴方自身がタイプウェルXBよりも速い領域で利用することを目論んでいらっしゃる場合には、同時打鍵入力法が原理上抱え込んでいる速度制限のことを考慮したうえで、文字入力法の選定を行う必要があるでしょう。
 入力速度によって「快適と感じる入力法」が変わるかもしれない……という推定については以下に記してみましたので、気になる方はご一読いただくとよいかもしれません。
 http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20110412/1302534321


 作者は「ありふれたパソコンに付属する、ありふれたキーボードを使う」ことによって、「一般的な事務職・コンピューターユーザーが、タイプウェルSクラス(正確には、タイプウェルSEランク近傍)の速度で文字入力を行う」時に、ちょうど心地よく使えるように……という想いから、↓という2人のペルソナを想定して「かえで****あすか」を作成しました。
 特に、現時点で3年以上行っている評価打鍵のほとんどは、数年前から販売シェアが50%超となった「普通のノートパソコンに取り付け済みとなっている、交換不可能なキーボード」をそのまま使って行っています。
 ノートパソコンのキーボードが使いにくい!と言って、外付けキーボードをお使いの方は比較的よく見かける……のですが、作者としては「ノートパソコンのキーボードでこそ使いやすいようにと作った日本語入力法が、ここにあるよ!」と、こっそり囁いてみたいところです。


つかいかたについて。

 導入方法、練習方法については、一度トップページに戻ってから、必要に応じてご覧ください。
 あなた自身にとって、「かえで****あすか」がお気に召す代物であったならば、私としてはとてもうれしいです。
 もちろん、「かえで****あすか」がお気に召さなかった場合には、それもまた「あなた自身が選択したこと」なのですから、それに対して異論を唱えるつもりなどありません。

 いずれにせよ、「あなた自身が、あなた自身にとって、しっくり来る日本語入力法に出会える」日が来ることを、私は楽しみにしています。
 それでは。





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