ジョジョの奇妙な聖杯戦争

アサシンが……

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jojofate

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ここは吉良邸宅。
見れば庭で体操をしている時代錯誤な服装の眉目秀麗な男が一人。
彼を知らない者が見れば、彼を役者か何かと勘違いしてしまうだろう。
しかし、彼は普通の人間ではない。
「ん~今日はいい天気でござるな」
彼の名は佐々木小次郎。膨大な魔力を持つ主婦によって召喚されたアサシンのサーヴァントである。

「アサシン! アサシン! いないの!」
キャスターが自分を呼ぶ声が聞こえる。
「庭でござるよ」
アサシンは答えた。
「おはようでござる。キャスター殿。何か用であろうか?」
「私がさっき考えたギャグを聞きなさい」
「またTVの影響でござるか? 大体ですね、キャスター殿には聖杯戦争を勝ち抜くやる気が見ら」
キャスターの体に刻印された令呪が赤く光る。
「聞きなさい」
「聞きましょう」
あれ? 拙者は今なんて言おうとしたんだっけ……

「いい? 一度しか言わないからよく聞きなさいよ。

      アサシンが朝死んだ」

「……」

「つーギャグ…どう?」
キャスターが真剣な眼差しで見つめてくる。
ここは笑った方がいいのであろうな……
「……ん~~!! なかなか愉快でござる。かなり大爆笑!」

「でしょ? 後でもっとジワっと来るのよ。気に入ったからってパクらないでよね」
盗むつもりなど毛頭ないが、この女狐の機嫌を損ねると、自分は消されてしまうので合わせる。

「ははは、それは残念至極でござる。後でアヌビスにも聞かせてやろうと思いましたのに」

「私も吉良様にご披露しようと思ったの。でもね、このギャグには一つだけ足りないものがあるのよ」

「一つだけ…? 何でござるか?」
嫌な予感がした。

「『リアリティ』よ。ギャグはリアリティこそがギャグに生命を吹き込むエネルギーであり
リアリティこそがエンターテイメントなのよ」

「どこぞの漫画家と同じような事を言いますな……って何故呪文を唱えてうわなにをなされるやめ」
小次郎がそれ以上喋ることはもう無かった。


さよなら小次郎! また会う日まで!

P.S その日、世界の時間が巻き戻った。
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