ジョジョの奇妙な聖杯戦争

侵される日常・・・VSプロシュート

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32 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:08:01 ID:???
聖杯戦争が始まって数日が立つ。
セイバーの忠告を無視し、承太郎は学校に来ていた。

 セ「承太郎、学校に行くのは危険です。他のマスターに襲われたらどうするのですか。」
 承「危険は承知だ… ただな、これ以上休むわけにもいかねぇんだ…」

今朝のことだ。学校に行くと告げると、セイバーは
「危険だから行かせるわけにはいかない」と言って聞かなかった。
承太郎も1人では危険だとわかっていたが、学校にセイバーを連れて行くわけにはいかない。
それより、承太郎は学校をよく休む。そのことを親のホリィはとても心配していたのだ。

(これ以上お袋に心配かけられねぇからな…)

承太郎はエジプトから帰ってきた後、母親に少し優しくなったとみえる。


33 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:08:54 ID:???

今日は少し寒い。天気も良いとは言いない。
教室の前側には少し古いストーブが置かれている。そのおかげか、教室内は暖かい。
教室のうしろでは、堂々とした態度で承太郎が椅子に座っていた。

(寒いくせに自販機には冷えたヤツしかねぇのか…)

承太郎は冷えたジュースを口にする。それが授業中であろうとも関係ない。
彼に注意できるものなど、学校にいるのだろうか?

 教師「く、空条!い、今は授業中だぞ…」

どうやら命知らずがいたようだ。
教室の前から、小さな声で教師が注意する。少し怯えているようにも見える。

 承「あ?なんか言ったか先生?」

手にしたジュースを一口飲み、堂々とした態度で条太郎は聞き返す。

 教師「な、なんでもない…」

教師は承太郎に怯えている。さっき注意した勇気はとうに消え失せたようだ。
授業は始まったばかりだ。承太郎は最近のことを少し考えていた…

34 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:09:44 ID:???

少し寒い天気。空は少し曇っている。
冷たい風が吹いている。
正門に2人の男が立っていた。冷たい風は男を喜ばせる。

 男1「この時期、この寒さ。今日は恵まれているぞ。」
スーツ姿の男は口元を歪めて笑っている。
 男2「なぜ恵まれているというのだ?」
高価そうな服をきている金髪の青年が問う。
 男1「そうか。お前は我がスタンドを教えていなかったな…
説明する暇はない。少し急ぐぞ。早くしなければ終わってしまう。」

そういうとスーツの男は校舎の中に入って行った。

男1「なかなか広いな。少し時間はかかるが、始めるか。
ギルガメッシュ、お前は少し見ていろ。怪しいやつはお前に任せる…

        ザ・グレイトフル・デッドッ!!
                             」

スーツの男は自らのスタンドを出現させた。

35 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:10:33 ID:???

 ギ「見ているだけなのは癪だが…。プロシュート、なぜ学校なんかを攻める?」
 プ「俺が聞いた話じゃあ、この学校に何人かスタンド使いがいるらしい…
そん中にマスターがいるかもしれねぇだろ?今の時期にいるとは思わねぇが…
用心に越したことはねぇ」

           ガタッ

近くの部屋で音がする。どうやら人が倒れた音のようだ。

 プ「寒い日は暖かくするもんだからな…。
一階ってのは生徒の教室じゃぁねぇ…。上に行くぞ。
しらみ潰しにやってりゃぁ、スタンド使いは出てくんだろぅからな…。」

そういうとプロシュートという男は階段を上り始めた。
金髪の青年ギルガメッシュは音のした部屋から出てきた。どうやら中を見てきたようだ。

 ギ「プロシュート、貴様の能力とやらはだいたい理解した。人を老いさせるというものか?」
 プ「あぁ…。理解するのが早くて助かる。俺は老いさせる能力に力を多く使っちまう…。
接近戦は少し不利なわけだ。だから敵のスタンド使いが襲ってきたらお前がやるんだ。わかるか?」
 ギ「あぁ。だが、本気か?この学校には数百人の雑種どもがいる。そんな数相手――」
 プ「おい ギルガメッシュ! この学校を下から上までとことんやるぜっ!
無駄口はいらねぇ!さっさと来い!」

男たちは2階にあがっていった…

36 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:11:24 ID:???

 承(なんか変だな…)
承太郎は教室の雰囲気に違和感を覚えた。さっきまでは普通だった。
なにか活気がないというか…
     
          ドサッ

黒板の前の教師が突然と倒れた。それに続くように黒板側の生徒が椅子から倒れていた。

 承(っな!スタンド攻撃か!?)

承太郎は倒れた教師に走りよった。

 教師「く、空条ッッ~~!」
 承「おい!大丈夫か?」

大丈夫なわけがない。承太郎も見てわかる。
教師の顔は90歳を越えた老人の顔だったのだ。顔はおろか、体全体もだ。
倒れた生徒たちも皆年老いている。
 
 承(敵のマスターかもしれねぇな… セイバーを連れてくればよかったぜ…)
承太郎はそこで疑問が浮かんだ。なぜクラスの皆は年老いているのに自分はならないのか?
しかも倒れだしたのは黒板側からだ… 

 承(っと。考えるのはいいが、本体を早く倒さねぇとな…)
承太郎は自身のスタンド、スタープラチナを発現させ教室から出ていった

37 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:12:16 ID:???

 承「どうやら他のクラスのやつらもか…」
承太郎は近くのクラスを見てきた。どうやら相手は無差別攻撃をしているらしい。
 承(っち。早くしねぇと… 俺も老いが始まったようだ…)
承太郎は階段に向かった。廊下に出るとわかるが教室はかなり暖かい。
 承(廊下は寒いな… 冷えたジュースを飲んでたから尚更か…
冬場はストーブに頼りっきりだからな…)

そこで承太郎は先程の疑問を思い出す。老いの攻撃は無差別。
だが、自分はそれほど老いがひどくない。皆と自分が違うところ…
 承(老いは前の席のやつから始まっていた… 俺は後ろ側だが…
 それに廊下に出てから俺の老いも止まっているようだ…)

 承(俺と皆との違い…教室と廊下の違い…
つまりだ、俺はジュースを飲んで冷えていた、廊下も寒い…
教室はストーブで暖かく、前の席のやつらはストーブにも近いわけだ…)

 承「体温、か?敵は無差別攻撃だが…体温の変化で老化するのか!?」
老いは今だに学校中を襲っている。早急に本体を倒さねばならない。
承太郎は走りだした。

 承(走ると体温も上がるが… ゆっくりしてる暇はねぇ

38 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:13:31 ID:???

 プ「次行くぞ。」
プロシュートは3階の階段に足をかける。2階について5分も経っただろうか?
 ギ「もういいのか?」
 プ「時間がねぇ。今回はあくまでスタンド使いをあぶり出すためのだ。
老い殺すほどの時間をかけてられねぇわけだ。」
 ギ「ふむ。そうか…」
金髪の青年はプロシュートに遅れ階段を上り始める。
 ギ「プロシュート、もう少しさっきの階を見てみたい。なにか感ずるものがある。」
 プ「そぅか… 見るなら早くすませ。俺は次の階に行っている。早く頼むぞ。」
プロシュートは3階へ、ギルガメッシュは2階へと下りていった。

39 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:14:20 ID:???

 承太郎は廊下を走っている。
すぐそこには階段がある。2階に上がるにはこの階段を使うはずだ。
ならば階段の近くに敵がいるか、上か下の階にいるはずだ。
承太郎は階段を目前にして止まった。

 ギ「我の感は鋭いな… プロシュートの言う通り、出てきおったわ」

階段には金髪の青年ギルガメッシュが立っていた。
その目は承太郎の存在を否定するように蔑んでいる。

 承「誰だ てめぇ?」
 ギ「雑種に語る名はない。それより貴様、我はわざわざ時間を与えているのだぞ。
我の手を汚させる気か?早々に自害するのが常であろう?」
 承「てめぇはサーヴァントか… マスターはどこにいる?」

        ギ「無礼者めが!雑種が我に2度問うだと?格の違いを知れ!」

                パチン

ギルガメッシュの指が鳴る。背後からは3つの宝具が姿を現し、承太郎めがけて―――


40 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:15:07 ID:???

 承「オラッ!」

その宝具をスタープラチナで殴り落とす。英霊の宝具を落とすほどの力。

 ギ「雑種が我が宝具を殴り落とすか… 今のは慈悲を込めていたのだがな」

ギルガメッシュの背後には無数の宝具が展開される。段違いである。
その宝具は一つ一つ違う。すべてがオリジナルである。そのどれもが特別な力を持っている。

 承(っな… さっきのはギリギリで跳ね返せたようなもんだ…
この数は危険だ…これは流石にヤバくなったな…)

 ギ「死ぬ覚悟はできておろうな?惨い死を与えよう!」

                パチン

ギルガメッシュはまたも指を鳴らす。背後の宝具が一斉に承太郎めがけて―――

承(これは流石にヘヴィだ… ここは逃げさせてもらうぜ…)


41 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:16:20 ID:???
 承「スター・プラチナ ザ・ワールドッ!」
 
時が止まる。ほんの一瞬。だが、その一瞬が承太郎を救う。
承太郎は咄嗟に静止した世界で動きだす。廊下にある窓へと突っ込む。
すでに時は動き出している。承太郎は窓を割り、外へと飛び下りた。

 承(足に少し掠ったか…)
足には痛みがあった。だが、今はそれどころではない…
早く学校から逃げなければ… 必ず奴は追ってくる。
校庭は広すぎる。さっきの宝具からは逃げられるはずがない。

 承「っつ!」
スタープラチナで地面とのクッションにする。
片足が痛む。体の所々に硝子の破片が刺さっている。少し出血もしているようだ…

 ギ「おぃ雑種、ようかわした。どうやったが知らぬが… 褒めてつかわすぞ。
だが、今のはとんだまぐれだ。次は必ず貴様を八つ裂きにする…」

ギルガメッシュは金の鎧を装着し、地上へと勢いよく下りていた。
金髪の青年もとい英雄王は冷静を装いながらも内なる怒りが芽生えている。
生前にあつめた幾多の宝具をかわされたのだ。彼の怒りは頂点にきている。

 ギ「貴様をこれ以上見ていると吐き気を催す!そうそうと死ぬがよい!」


42 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:17:09 ID:???

またも背後に宝具を展開する。今度は絶対かわせない。
空条承太郎はDIOを倒した。それは凄まじい死闘だった。
だが、こいつはDIO以上に危険だ。近づけない。スタープラチナはパワー型。
近づかなければ殴れもしない。ゆえにこいつに勝てる道理がない。
危険すぎる。

片腕に痛みが走る。そこで気付く。
スタンド使いとはいえ人間、世界が認めた英霊に勝てるはずがない。
いや、戦ってはいけないのだ。勝ち目がない。ゆえに…

 承「頼む… セイバ――ッ!」

片腕に力を込めて呼ぶ。叫ぶ。
そして、前方に眩しい光が現れ……少女が立っていた。

 セ「承太郎… 言った通りではないですか…」

セイバーは半ば呆れていたようだが、この状況をすでに理解していた。
張り巡らされる緊張。ギルガメッシュは以前背後に宝具を展開している。

 ギ「ほぅ… そいつが、貴様のサーヴァントか…」
 セ「承太郎、下がってください!」

         パチン

英雄王の財宝たちが、少女めがけ飛んでいく。
承太郎が間一髪かわせた宝具の数。彼女は後ろの承太郎を守るべく…
その宝具を切り返す!

43 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:18:07 ID:???

その剣さばきは常人では理解できないであろう。幾多の宝具を透明の剣で切り返す。
承太郎は2人のサーヴァントから距離を置きスタープラチナで身を守る。

 セ「は―――ぁ!」

剣でさばく。返していく。掠っていく。
しかし…その剣さばきを以てしても、英雄王の宝具は少女を貫いた。

 ギ「セイバーのサーヴァントか… 我が宝具を一本の剣で返してくるとは…
しかし、体はかなり傷ついているようだな」

英雄王は次の宝具を装填しない。攻撃を止めている。

 承(攻撃を止めた――?)

 ギ「ふむ。いかに体を貫かれようと生きるのがサーヴァントだ。
今、貴様の首を落としてもかまわんが……」
 セ「承太郎には手を出すな… 貴様の相手は私だ…」

セイバーは、倒れそうな体を剣に預けて言った。

44 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:18:50 ID:???

 ギ「この場において、自らの命よりマスターの命を取ったか!
貴様の力ならば、今の攻撃も防げたであろう。やはりマスターを守ってのことか…
我は美しいものが好きだ… その点においては貴様は美しい。実にな…
貴様の首をここで切ることなど、我にはできんな。プロシュートの命令には背くが…
その体を治し、また我に会いに来い。そのときは我の妻として迎えるぞ!」
 セ「っな――!?」
 ギ「さっさとそこの雑種を連れて逃げるがいい。プロシュートが来る前にな」
 セ「私は騎士だ。ここで逃げるなど――」
 承「セイバー。ここは逃げるぞ。今の俺たちに勝ち目はねぇ。
戦略的撤退ってやつだ。」
 セ「っな…」
 承「早くしろ」
 セ「マスターの命令ならば…」

承太郎とセイバーは早々と校庭を後にした。正門を出る前に…

 承「これは借りにさせてもらうぜ」
 ギ「っふ。雑種に借りなど作りとうないわ」

ギルガメッシュは微笑した。あのセイバーは美しい。
生前は色々な美を集めたが、あのような女はいなかった。

 ギ「美しい。本当に美しいな…」

ギルガメッシュは昔を思い出すように呟いた……


45 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:19:45 ID:???

プロシュートは既に3階の仕事を終え、4階へと歩を進めようとした。
ふいに校庭から音がする。窓から校庭をのぞくと
彼のサーヴァント ギルガメッシュと少女のようなサーヴァントが戦っていた。

 プ「っふ。早々と見つけたようだな……
俺が下りる頃には終わっているだろうな」

プロシュートは窓から見える戦闘に多いに喜んだ。
彼のサーヴァントは自らを最強と言う。しかしながら、未だギルガメッシュの戦闘を
見たことがない。だが、今のを見る限りわかる。こいつは強いと。
 校庭の少女は幾多の宝具を何かで防いでいる。が、何本かは彼女に掠り、
その内一本は彼女の体を貫いた。

 プ「今日はこれまでにしておこう…… 収穫はあったからな…」

4階に進める歩を止め、2階に下りる。

 プ(ギルガメッシュよ…… 栄光はお前にあるぞ!)

意気揚々と歩を進める。

校庭に出たとき、すでに勝負は終わっていた。

46 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:21:03 ID:???
プ「ん?ギルガメッシュよ、敵はどこへいったのだ?
お前は倒したんだろ?」
 ギ「いや。息の根は止めておらん。奴は我より弱い、殺すことなどたやすい」
 プ「おい、ギルガメッシュ…… 話がてんで掴めねぇぞ…… 
てめぇは、あの娘と戦った… 窓から見てたからな……
勝負は見えていた…お前が圧倒していた… で、だ。

       な ぜ 娘 は い な い ?」

 ギ「我のちょっとした私欲だ。プロシュートには悪いが。奴を逃がしてやった」

プロシュートはいたって冷静だ。いや、冷静に見えている。
その内なる怒りが目を見ればわかる。彼の目はすでに怒りが混み上がっている

         バギィ

 ギ「なにをする!いきなり殴るとは――」

         ボギャァッ

 プ「この腑抜け野郎がッ!なんだ!?今の言葉は!?ええ!?」

 ギ「我の私欲だ…… 美しいものを欲しがっ―――」

 プ「あぁ… 私利私欲ってんなら仕方ねぇな…
   だがな… てめぇの独断で私欲に走ってんじゃねぇぞ!」

 プ「まだ わかんねーのか 慢心野郎が!」
 ギ「なにをする!我を殴るなど――」

47 名前: マロン名無しさん 2006/04/09(日) 19:23:37 ID:???

 プ「いいかッ!オレが怒ってんのはな
   てめーの「心の慢心」なんだ ギルガメッシュ!
   そりゃぁたしかに自分より弱いやつに負けるわけねぇよな
   オレだって負けるわけねぇと思う!
   だが!オレや、オレの仲間だったヤツならッ!
   あともうちょっとで相手を蜂の巣にできるって宝具を決して解除したりはしねえッ!
   オメーは「慢心」なんだよ ギルガメッシュ! 調子に乗ったんだ…
   鷹くくってんだわかるか?え?オレの言ってる事 相手が弱いとかじゃあねぇ
   心の奥のところで オメーには慢心があんだよ!
   [成長しろ]!ギルガメッシュ [成長]しなきゃあ オレたちは
          [聖杯]をつかめねぇ
   他のマスターたちには勝てねえ! そしてハッキリと言っておくぜ
   
   オレたちはな!
   そこら辺のナンパ道路や仲良しクラブで
   [オレは強い][オレは強い]って大口叩いて仲間と心を 
   なぐさめあってるような負け犬どもとはわけが違うんだからな
        
   [オ レ は つ よ い] と
   心の中で思ったならッ!その時スデに
   戦いに勝利しているんだッ!」

         バギィ

プロシュートはギルガメッシュの顔を最後に力強く一殴りした。 

To Be Continued
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