【種別】
施設・地名

【初出】
新約四巻

【解説】
異種格闘大会『ナチュラルセレクター』の開催地となった、
反学園都市サイエンスガーディアン』が支配する東欧の地方都市。

寒波対策を施した新興の都市のため、
四角いコンクリートのビルが並ぶというヨーロッパにしては歴史の感じられない街並みをしている。
街のシンボルは四つのドーム状の競技施設で、
その隙間を縫うように高層のビルが十字に並んでいる。
世界でも有数の豪雪地帯に位置するため暖房設備は整っており、
火力発電所や石油精製施設、ゴミ処理施設などの要を経由する温水暖房用パイプが各所へ繋がっている。
逆に言えば、要となる施設を全て失えば、
都市全域がマイナス20度以下の地獄の中に放り込まれる危険がある。

第三次世界大戦中には鉄道網を中心とした物資輸送能力を期待した軍の手で強引に接収されたが、
実際に都市部を軍事施設に改造する前に大戦が終結したため、宙ぶらりんの状態になってしまう。
終戦によって本来ならば元々の住人に返却されるはずだが、
実際には『反学園都市サイエンスガーディアン』が買収し、現在に至る。
軍関係の利権が絡んだ影響によるものか、売却された経緯には不透明な点が多い。
なお、現在都市にいる市民は全て、
『反学園都市サイエンスガーディアン』の親族等に代表される関係者である。
これはウェイスランド=ストライニコフの「無関係な者を巻き込まない」という方針の他に、
関係者を学園都市の攻撃から守るため、
『反学園都市サイエンスガーディアン』の要塞へ振り分けて輸送する為だった。

『ナチュラルセレクター』が開催された初日、
三人の『木原』の襲撃と『グレムリン』の行った『全体論の超能力』検証実験に巻き込まれ、
『何故だか知らないが異常に悲劇が起きやすい法則』に支配された空間と化した。

それはヒーローの性質の中で最高位にある上条当麻の「目についた登場人物を片っ端から救い上げる性質」を上書きし、作中で木原加群が死亡してマリアンが鞠亜を手にかける寸前までこの法則が流出していた。
そして上条自身もこの冷たい法則が破壊されるまで重要な戦闘には関われなかった。
(なお、作中で登場人物の安否が記される挿し絵が幾度か挟まれているが、上条は幻想殺しでその法則を破壊するまでそこには乗っていない)

それまでの世界とは空間の位置すらズレた状況の中で多くの被害が出たが、
上条当麻の『幻想殺し』によって空間は正常化した。

最終更新:2015年09月06日 12:45