【種別】
人名

【元ネタ】
北欧神話。
ジークフリートの妻になったとされるワルキューレ。
Wikipedia - ブリュンヒルデ

【初出】
とある魔術の禁書目録SS 第七話
本編では新約三巻

【解説】
北欧神話における特別な存在、『ワルキューレ』の力を宿す女魔術師
フィンランド出身で、歳は神裂火織と同程度。
外見は長い金髪に色白の肌をした女。
羽根飾りの付いた帽子に、膝上程度の丈のワンピースと男物のズボンを身に纏う。
更に、肘と膝の関節をローラースケート用のプロテクターで覆い、胸には防弾ベストを着用している。
着衣の一つ一つには全く共通性がないが、全身を通して見ると、
『現代にある素材を使って中世ヨーロッパの鎧のシルエットを再現した』ような、奇妙な統一感がある。
神裂との1回目の対峙の際にはクレイモアを、
2回目の対峙の際には『主神の槍』を自在に扱い、互角の接近戦を繰り広げるなど、戦闘能力にも優れる。

『ワルキューレ』であると同時に、十字教の『聖人』の特性も持つ希有な存在。
彼女の場合、聖人とはフォーマットが違うためそれぞれが混じり合うことが無く、
ワルキューレの力が強まる時は聖人の力が弱り、 聖人の力が強まる時はワルキューレの力が弱まってしまう。
そして、三ヶ月の間の数日間、聖人とワルキューレの力が五分で拮抗してしまうタイミングでは、
両方の力を完全に失ってしまう。

5年前まで、20~30人程度で構成されている、
『伝統的な暮らしを続ける』ことを目的とする北欧神話系魔術結社を運営していたが、
「北欧神話系の術式にも、聖人のフォーマットが無意識に混ざり合う」という彼女の性質を理由に、
北欧神話系五大魔術結社に『混ぜ物(ヘル)』と蔑まれ、
五大結社総力での襲撃を受けて壊滅。

彼女だけはなんとか襲撃から生き延び逃亡したが、
その後も五大結社は執拗に彼女を追い続け、半年前に偶然にも彼女が『無力化』した際に襲撃され、
セートルアの所属する結社に捕縛された。
『ワルキューレ』の特別な力・術式を求める彼らに苛烈な拷問を受けるが、
食事係の少年セイリエ=フラットリーとの交流により、
『この少年を助ける』と意思を明確にする。
結社に対して反抗を起こそうと力を蓄え始めるが、
ワルキューレの力がその身に満ちる直前にセイリエは自殺を試み、意識不明の重体に陥った。

結社の魔術師にその事を告げられた彼女は怒り狂い、牢番を含む魔術結社の構成員を虐殺。
植物状態のセイリエを病院に預け、自身は少年の回復手段として、
『ワルキューレ』という接点から、北欧神話において最大の力を持つ「主神の力」を手に入れようと研究を開始。
『最後のルーン』の刻印による『主神の槍』の完成を目指した。
今でもセイリエが最後に残した手紙に記された、
「たすけてあげられなくて、ごめんなさい――――」
という言葉が頭から離れず、「彼をなんとしても救う」という絶対の行動指針となっている。

最後のルーンを刻むべき場所を『地球の中心部』と特定した彼女は、
実際に刻む方法を見いだすために方々の魔術師と接触。
その中には、エーラソーンの解析技術や喜望峰の効果範囲など、
神裂達がこれまでに解決してきた事件の人物や霊装が関わっていた。
それらの技術を組合わせ、『主神の槍』を70%程度まで完成させたものの、
神裂との戦いに敗れ、『必要悪の教会』に捕らえられた。

後に、第三次世界大戦時にイギリス清教に協力したことで恩赦が与えられ、
セイリエとの面会を許された。
しかし、『主神の槍』の知識を求めた『グレムリン』の人造ワルキューレの襲撃を受け、
頭の中から以前作成した『主神の槍』の知識を盗み見られてしまう。
刺客を退けた後は、レイヴィニア=バードウェイ共にオッレルスに協力している。

最終更新:2018年04月03日 00:10