【種別】
人名

【元ネタ】
土御門家は、かの有名な安倍晴明の子孫の家系である。
他作品においても陰陽師の名門として登場することは多い。
土御門家 - Wikipedia

【初出】
名前だけなら一巻(79ページ)、初登場は四巻。

【CV】
勝杏里


【解説】

上条当麻のクラスメイト・隣人・友人である男子高校生。
上条の日常生活の中で幻想殺しの存在を知る数少ない人物。
陰陽道を極めた魔術師であり、同時にレベル0の能力者
魔法名は『背中刺す刃(Fallere825)』。
学園都市イギリス清教などから依頼を請けている多角スパイで、暗部組織『グループ』や必要悪の教会にも所属している。

【人物】

普段は猫ボイスで、口調が軽いことこの上ない。
身長は180cm前後。妙に腕が長いのが特徴で、だらりと下げた手が膝に届くほど。
髪を金髪に染め、冬場でも地肌に直接アロハシャツを着用し、薄い青のサングラスをかけ、首には金の鎖というオマケつき。
上条に言わせれば「童貞を捨てるために無理して金髪に染めて不良ぶっている」らしい。
ちなみにサングラスは初登場時、変装のために使用していただけなのだが、今ではすっかりトレードマーク扱いである。

デルタフォースの一員で、クラスの悪友青髪ピアスと同レベルのオタクでもある。
一四巻ではロリコンである事をカミングアウトしていた。
バニーガールに付いて論じている当麻青髪ピアスの元に現れ
「にゃー。ひんにゅー白ウサギばんざーい」
と発言し
「こっ、この野郎は何でもペタペタしやがって!!っつかお前はバニーさんには興味なくて、
とにかくロリなら何でもええんやろうが!!」
青髪ピアスが反論したが
「それが真実なんだにゃー、青髪ピアス。この偉大なるロリの前には、バニーガールだの新体操のレオタードだのスク
ール水着だの、そういった小さな小さな衣服の属性など消し飛ばされてしまうんだぜい。つまり結論を言うとだな、ロリは
何を着せても似合うのだからバニーガールだってロリが最強という事だにゃーっ!!」
と熱く語っていた。

寮の部屋は上条の隣。ジムに有る様なトレーニング機材があちこちに置いてある。
壁際に二つある本棚の片方はメイド関係の書物で埋まっている。

日常パートでは上条のクラスメイトの1人としてコメディリリーフ的な役割を担うが、
多角スパイの魔術師としてのシリアスな顔も併せ持つ。
科学・魔術の狭間で飛び回り、なんとか戦争を回避させ続けている影の功労者でもある。

学園都市に入ったのは中学生になってからで、それまではロンドンにいたらしい。
それより前から既にイギリス清教のメンバーであり、当時組織に居た日本人は土御門だけだったため、
イギリス清教に入りたてで英語を話せなかった神裂に世話を焼いたりしていたようだ。

本編開始の数年前、イギリス清教の密命で学園都市に潜入を始める。
彼が選ばれたのは、彼以上に潜入に長けた人材が他におらず、
なおかつ彼が了承しなければ魔術と科学のバランスが大きく崩れることが避けられない状況だったためらしい。
地の文では「組織でよくある『出る杭は打たれる』といった意図があったならば、
一笑に付してイギリス清教を出奔しただろう」とされている。
名義上の父兄は土御門冬頭美秋
2人ともイギリス清教に属する名だたる家系の陰陽師だったが、元春の潜入のためだけに家名を捨てている。

学園都市統括理事長の正体を暴いた(おそらくは数少ない)人物の一人。
現在はアレイスターの代行者として様々な方面に飛び回り、彼の『プラン』成就を支える立役者ともなっている。
上条の隣人として常に傍にいて監視しており、アレイスターとローラの間に交わされた裏取引の元に魔術サイドの様々な事件に関わらせている。
烏丸府蘭上里翔流の『コンソール』なら、彼は上条当麻の『コンソール』である。
また暗部に堕ちた一方通行のお目付け役として割り当てられ、彼に学園都市の尖兵としての仕事を指示していた。
そんなシリアスな役の一方で、最大主教に変な日本語を教えたりして遊びも忘れない。

また、上条の周りで起きたインデックスの記憶消去の一件や、三沢塾絶対能力進化計画といった上条のピンチを把握していながら、
見殺しにしてしまっており、それを謝罪した事がある。しかし、上条は特には気にしていなかった。
ちなみに前の二件で情報収集を行ったのは土御門自身。
魔術が関わる事件が起きた際には土御門から上条に連絡が入り、上条も二つ返事で対処に動く等、全幅の信頼関係が築かれている。

舞夏という義妹がおり、既に手を出してしまっている…らしい。
故にあだ名はシスコン軍曹
ステイルには「義理の妹にメイド服着せて悶絶している危険人物」という身も蓋もない評を受けていた。
以前に舞夏に着せる為に天使セット(頭の輪っか+白い翼)を購入したが、
「メイドはコスプレじゃねえんダヨ」と一喝され、軍隊仕込みっぽい本気拳で頬骨を打たれたらしい。
三日に一度位は舞夏に肩を揉ませているようだ。他にも膝枕で耳かきについて「……いや、あるんだけどにゃー」とのこと。
舞夏関係はギャグに見えるが、ヴェント侵攻の際には「舞夏を絶対に裏切らない」と独白している。

【能力・スキル】

陰陽博士として最高位であり、特に風水を得意とする天才魔術師。
道教のタオは人に『気』を当てる術式なのに対し、これを土地や世界に応用したのが『風水』。
科学的に言えばガイア論で、世界を一個の生命とした医学のような物。
その中でも黒ノ式(くろのしき)、詳しく言えば『水路作り』が専門だったようで、
水の流れを使った大きな魔方陣によって城や街を守る事ができ、水路を使ってワナを作るのが得意だったようだ。
彼曰く、陰陽師とは、
遠く離れた見えない所からコソコソ式神を打ち、自身の周りに陣を張って姿を隠す。
平安京で陰陽が恐れられたのはその力の強さではなく、
卑怯で陰湿で狡猜で暗殺で反則な『禁忌(うらぎり)』にこそあった...との事。

しかし、学園都市潜入のために能力者になり、魔術使用に大きく制限を受ける。
その代償に得た能力レベル0の『肉体再生』。
この能力の効果のため何回か魔術を使用しても大丈夫ではあるらしいが、
魔術を使うたび身体に過負荷がかかり、即死する危険を孕んでいるのは変わらない。
新約十二巻では超能力者の魔術使用による副作用について言及があった時、
上条が「よっぽど強過ぎる魔術師を縛り付けるくらいしか利用方法がない」と苦々しく話した事から、
土御門の魔術師としての実力の高さがうかがい知れる。

魔術師としての本領を発揮できないとはいえ、暗部などにも属している事から銃器などの武器の扱いに長けていたり、
死突殺断というオリジナルの体技で戦闘を行う。
身体能力も高く、雲川との戦闘で満身創痍にもかかわらず、命綱なしのフリークライミングで、50階分ほどの高さの壁を登り切ったりもしている。
ある程度喧嘩に馴れている上条から見ても「俺なんかに負けるような弱いヤツじゃない」と言われるほど。

なお魔術を行使する際には折り紙を使って陣を組み立てることが多い。
作中では赤ノ式黒ノ式理派四陣占術円陣などを使用。
他にも折り紙を利用した魔術として結界破壊防御、オレンジの炎を纏った正方形の赤い弾丸なども扱う。
魔術使用時の詠唱がかなり独特である。詳しくは各術式のページを参照。

【作中での行動】

初登場は四巻。ロンドンのウィンザー城出向中に「御使堕し」が発動。結界を張ることでその影響から辛うじて逃れる。
その後神裂と共に「御使堕し」を解決するために神奈川県へ派遣され、上条に自身がイギリス清教のスパイであることを明かす。
翌日上条の実家を訪れた際、部屋中に配置されていたおみやげの配列から上条宅が「御使堕し」の儀式場となっていることに気付き、
魔術で儀式場を上条家ごと破壊することで「御使堕し」の完全発動を食い止める。

十巻。イギリス清教からの指示を受け、大覇星祭のなか上条・ステイルと共にローマ正教に雇われた運び屋オリアナ=トムソンを追跡する。
反動を承知で何度も逆探知魔術を使い、オリアナの位置を突き止めるが、逆にオリアナの奇襲を受ける。
それでも、機転を利かせ「付文玉章(つけぶみたまぶさ)」という通信魔術で神裂を呼び寄せたというハッタリを使うことで、難を逃れる。
その後は「使徒十字」の発動条件を分析し、霊装発動を阻止すべく上条らとオリアナの元へ向かう。

十三巻。天罰術式で街の機能が停止する中、学園都市外周部に待機していたローマ正教の魔術師たちと交戦する。
ヒューズ=カザキリの砲撃を何とか凌ぎ、負傷しながらもその場から離れる。

SS。暗部組織「グループ」のメンバーとなり、一方通行・海原・結標らと学園都市上層部へ反抗するため共闘体制をとるようになる。

十四巻。親船からの依頼を受け、「C文書」を妨害するため上条と共にアビニョンへ向かう。
アビニョン到着後は教皇庁宮殿へと向かい、途中で上条・五和と戦っていた左方のテッラを引かせる。
その後上条らを教皇庁宮殿に向かわせ、自身はデモの鎮圧に現れた学園都市の駆動鎧部隊を食い止める。

十五巻。「グループ」の一員として暗部組織「スクール」「ブロック」と交戦。
一方通行と垣根が交戦する最中に、垣根が所持していたピンセットを奪取するなど抜け目がない。

十七巻。上条にインデックスが招集されていることを告げ、彼とインデックスを催眠ガスで眠らせて空港に置き去りに。
かなり強引に彼らをイギリスへと送り出した。

十九巻。上層部からの指令で学園都市に反旗を翻した暗部組織「迎電部隊」を「グループ」のメンバーと共に殲滅させる。
その後、最重要機密「ドラゴン」の情報を守ろうとする潮岸に襲撃される。
一方通行が親船の助力を得ると、「グループ」と共に潮岸のアジトに乗り込み、外部の敵の足止めを行う。
塩岸を追い詰めドラゴンについて尋ねるが、突如現れた「ドラゴン」によって昏倒させられてしまう。

新約七巻。『人的資源』プロジェクトを調査中、自らの手で舞夏の死を偽装する。
(書類上とはいえ)舞夏を殺害せざるを得ない状況を作った『人的資源』プロジェクトの関係者に静かに激怒、復讐を実行する。
その途上で学園都市潜入の経緯と舞夏との出会い、そして舞夏を愛するようになったきっかけが語られている。
事件終息後、雲川芹亜により『処刑』としてペイント弾を背中から数発撃ちこまれ、川に落下。

新約十一巻。無事生存は確認されたが、雲川から椅子として扱われたりと、かなり屈辱的な仕打ちを受けている模様。

新約十七巻。『人的資源』プロジェクトの件があったことに加え、大熱波エレメントに対し何の対策も取らなかったことから
潮時と判断し、府蘭の身柄を確保するために現れたアレイスターを銃撃してそのまま府蘭と合流した。
土御門は「こんな怪物野郎があっさり死ぬわけない」「追い詰められているのは俺達の方」と伝えて、唯一逃れる術として、
アレイスターの『計画』の根幹となる上条当麻の元へ向かう。

新約十八巻。府蘭を連れて上条の部屋に上がり込み、アレイスターに関する情報を上条やインデックスらに伝える。
舞夏とともに学園都市外へ亡命することを決めて脱出を図るが、学園都市の外壁を越えようとした際に舞夏に対して呪詛の魔術剣が発動。
術式がアレイスターの手によるものであることを見破り、解呪のため、見送りとして同行していた上条らと窓のないビルに向かう。
描写はないがその後学園都市を脱出したらしく、新約二十二巻リバースで舞夏と南国のリゾート地に到着。
直後、コロンゾンの肉体に転生したアレイスターから、学園都市に戻ることを推奨する内容の暗号通信を受け取った。

「超電磁砲」では第七十九話(アニメではT第18話)で初登場。「禁書目録」メインメンバーのほとんどがゲスト登場した中、遅めのお披露目である。
実はステイルよりも登場が遅い。
舞夏のインディアンポーカーを使った絹旗に蹴られていた。
ギャグ要員として登場、シリアスな面は描かれなかった。

【口調】

普段は語尾に「~にゃー」「~だぜい」「~ですたい」といった感じ。シリアスモードでは遊びのない口調になる。
上条のことは「カミやん」と呼ぶ。
「うにゃーっ!カミやーん、やっと見つけたんだぜーい!」
「『背中刺す刃(Fallere825)』。覚えておけ。それが俺の魔法名だ。」
「これでも土御門さんも色々悪かったなと思ってるんですたい」


最終更新:2023年10月18日 18:13