【種別】
人名

【元ネタ】
神学者アルベルトゥス・マグヌスから?
13世紀のドイツに実在し、錬金術にも通じ、高度な魔術師と噂される多才な人物。
ドミニコ会という修道会に所属する修道士で、トマス・アクイナスの師でもある。
また、北欧文化を研究したスウェーデン出身の大司教、オラウス・マグヌスの可能性もある。

【初出】
一巻

【CV】
谷山 紀章


【概要】

イギリス清教第零聖堂区『必要悪の教会』所属の魔術師
対外交渉のエージェントとしても活動し、
学園都市の統括理事長アレイスター=クロウリーとも窓のないビルで何度か顔を合わせている。
魔法名は『我が名が最強である理由をここに証明する(Fortis931)』。

【人物】

2mを超える長身の14才。小萌先生曰く、顔立ちは幼さが残る。
性格もかなり大人びてはいるが、時折思春期を思わせる年相応の反応を見せることも。
アニメ版では未成年の喫煙という壁があるため、年齢を言及しない形に表現が変更されている。
十字教神父としての立場を持つが、派手なアクセサリーに赤色の長い髪を持ち、
香水の匂いを漂わせ、右目の下にはバーコードの刺青というトンデモ神父。
(漫画版ではこのバーコードの刺青はルーンという設定が追加されている)
ちなみに地毛は金髪だが、自ら赤く染めている。

また、相当な数の煙草を持ち歩く重度のヘビースモーカーで、
「ニコチンとタールがない世界は地獄」と断言しつつ、
さらに「僕のような敬虔な仔羊は地獄に落ちてはならない」と嘯くほど。
尊敬する女性はエリザベス一世で、好みのタイプは聖女マルタ。
愛と慈悲の祈りのみで悪竜を退治した逸話が痺れるらしい。マニアックな性癖はない。
ちなみに、彼にとってグラビア雑誌は「しかるべき場所に隠しておくのがたしなみ」ということらしい。

イギリス清教の最大主教とは直談判したり、直接指令を受けたりする立場であるが、
『首輪』の件もあり、彼女を大いに警戒している。
首輪』破壊後は上条の知り合いという立場を利用されて、
度々学園都市などで魔術師の対処にあたっている。
最初にインデックスを巡って交戦したことで、上条にはトゲトゲしく接しており、犬猿の仲に近い。
しかし基本的には、同じくイギリス清教所属のインデックスや土御門が上条と深く関わりを持つため、必要となれば協力することが多い。
とは言え決して仲良しこよしの関係ではなく、新約二十巻のように上条がインデックスを裏切る行為をしたと判断した場合や、
創約四巻のように上条が敵をかばっていると判断した場合には、容赦なく殺そうとする冷徹な面もある。

アニメ『超電磁砲T』のBD特典SSでは、失恋バーコード放火魔アニェーゼに陰口を叩かれていた。

【能力・技術】

14歳にして現存するルーン24文字の完全な解析に加え新たに文字を6つも生み出した、
ルーンを極めた天才魔術師。
優秀なその実力を持って数多の魔術結社に単身乗り込み、悉く灰燼へ還した実績を持つ。
ルーン魔術の中でも炎の魔術に特化しており、
十字教の要素も併せた摂氏三千度の炎を使った『炎剣』や、
教皇級の威力を持つ『魔女狩りの王』などの強力な攻撃魔術を振るう。
それら炎の魔術の応用か、火傷治癒の術や、
温度変化を利用し「蜃気楼」を発生させる目晦ましの術なども習得している。
他にもルーンの組み合わせによって様々な効果を生み出す事ができ、
人払い神隠し
「精神を変調させる」意味を持つ煙草とあわせて特定の人間を精神的に拘束したり、
また逆に精神のロックを解除することもできる。

だが、これらは生まれ持っての才ではなく、インデックスを守るために様々な代償を払って得た力である。
(例えば『魔女狩りの王』などの強力な魔術には大量の魔力が必要となるため、体力・接近戦能力が犠牲になっている)
立場上は十字教徒に属するものの、力を得ることに関しては貪欲であり、
北欧系の術式も好んで使い、土御門の陰陽道の魔術もわずかながら取り込んだ。

性格的に集団戦には向いておらず、使うルーン魔術も集団戦に向かない設置型の魔術であるため、
その特性上、拠点防衛・攻略を得意とする反面、野戦や追跡戦は苦手とする。
準備は怠らないが、それでも一点特化型の魔術師であるため切り札を破られると脆い側面を持つ。
ちなみにこれら炎の術式は本来、『10年間 月明かりを溜めた銀狼の牙で……』とかいう代物であり、
予めカードに刻むとはいえ、即時発動させられるというあたりが天才たる所以か。
一巻での上条との戦闘では「スプリンクラーの放水でルーンをお釈迦にされて『魔女狩りの王』が消滅」
という、理に適いつつも地味な敗北を喫しており、
以降は使用する全てのルーンに防水加工を施すなど、敗北から素直に弱点を学び対策を講じる勉強熱心な一面もある。

科学サイドの技術には疎いが、ルーンのカードをプリンターで量産できる程度には機械の扱いにも手慣れている。
さらに創約四巻ではスマートフォンで学園都市のファイブオーバーを自ら起動・操作しており、
機械音痴の人物も少なくない魔術サイドの中ではかなり機械に強い部類のようである。

【作中での行動】

本編開始以前、二年前にインデックスと出会い、
彼女に抱いた淡い想いから必死で記憶消去を食い止めようとする。
記憶消去は食い止める事が出来なかったが、記憶が消される寸前に誓った、
「安心して眠ると良い、たとえ君は全てを忘れてしまうとしても、僕は何一つ忘れずに君のために生きて死ぬ」
という理念を絶対の行動指針としている。
彼がイギリス清教に所属する魔術師として戦うのも、
誰かの命令を聞いているのも、全てが「インデックスのため」であり一切の揺らぎがない。

以後は『敵』として少しでも記憶消去の際に悲しみを減らすよう行動してきたが、
上条当麻により彼女の記憶が消されることが無くなった現在は同僚程度の間柄になっているようだ。
かつて自分がいた位置に上条がおり、二度とその位置に戻ることはできないと理解しつつも、
自らが立てた誓いに従い、インデックスのことを最優先に行動している。

二巻。上条と共に姫神を救う為に行動。上条に協力し、アウレオルスを打ち果たした。
九、十巻。オリアナとリドヴィアから学園都市を守るため、土御門と共にローラに派遣された。憎まれ口を叩き合いながらも上条と協力し、オリアナの撃破に成功する。インデックスに似た女性に対し小萌先生とフラグを立てたりなどもした。
十七巻。飛行機に炎の剣を刺して上条を救った。
二十〜二十二巻。インデックスを守るため奮闘。『自動書記』状態となった彼女をイノケンティウスを三体同時に使役したりと、無理をしながらも何とか救った。
新約二十巻。ロンドン塔で容赦なく上条を拷問した。

電撃文庫MAGAZINEにて連載されたSSでは主人公を務めており、
その隠れ気味だった魔術戦の実力、とくにルーン魔術の応用力を遺憾なく発揮している。
第二三学区の免税店で販売されていた、表現力豊かな高性能カラープリンタによる新しいルーンのカード構築、それによるルーン魔術強化を思案した。
後にこの手法の実用化に成功したようで、創約四巻ではプリンターでルーンのカードを量産し、巨大な『魔女狩りの王』を出現させている。

また、とある科学の超電磁砲の第八話に後ろ姿が確認できる。

【口調】

一人称は「僕」。大人びた、かつ皮肉っぽい話し方をする。
特別な口調・口癖はないが、上条のことを「上条当麻」、
インデックスのことを「あの子」とほぼ必ず呼んでいる。


最終更新:2022年04月08日 23:22