【種別】
人名

【初出】
SS2巻

【CV】
河西 健吾


【概要】

学園都市第七位の超能力者である少年。通称「ナンバーセブン」。

特殊能力者『原石』の一人であり、その中でも世界最大の原石であると言われている。

【人物・性格】

白の学ランにハチマキ、そして旭日旗が描かれたTシャツと、学園ドラマに出てきそうな見た目をしている。
(はいむら氏曰くコンセプトは「昭和の(間違った)番長」)

性格は一言でいうと熱血ド根性バカ。
他人が困っていたら迷わず助け、傷つけられた人間がいればたとえ敵わなくても立ち向かう。
一言目に根性、二言目にも根性と、最早会話が成り立たないレベルに「根性」を引き合いに出す、愛と根性のヲトコ。

レベル5なのに記憶力もあまり良くないようで、大覇星祭の開会式で選手宣誓を行った時は、
セリフを途中で忘れアドリブで根性を連呼し、最終的には宣言とともに周囲に七色の爆発を起こして勢いで開会式を終わらせている。

ギャグキャラの色が強いが、SS2巻では学園都市暗部の存在について言及している。
一方通行同様、能力を研究するために暗部をたらい回しにされた過去があるのかもしれない。

校舎の見た目から判断する限り、通っている学校はそこまで名門というわけではないようである。
登校しない日もしばしば有るようだが、担任教師はそれは人助けによるものと理解しているため特に心配はしていない。
その教師曰く「頼まれたら断れんヤツ」らしい。

間違いなく変人ではあるものの、真っ当な倫理観を持っており、
「隠しても隠し切れない人格破綻者の集まり」と称されるレベル5の中では一、二を争うほどの常識人といえる。

【能力・スキル】

レベル5の一人であるが、その能力の正体は一切不明。
ひどく繊細かつ複雑で、それ故に研究者が手を出すこともできなかったという。
削板自身も能力のメカニズムを恐ろしく大雑把にしか把握しておらず、
なおかつそれすらもただの学生に過ぎない原谷の素人目にも間違っていたという体たらく。
どういう原理で何が起こっているか全く分かっておらず、
そもそも超能力者に分類していいのかさえ本来は不明。

必殺技は謎の力で遠距離に攻撃する「すごいパーンチ」こと『念動砲弾(アタッククラッシュ)』。
その他にも作中では、
  • 背後から赤青黄色のカラフルな煙が出る爆発を起こす
  • 自身を中心にした変な爆発で、周囲の人間を吹き飛ばす
  • 体中に銃弾を撃ち込まれようがアイスピックで刺されようが「痛い」程度で済ます
  • 相手のもとへ踏み込み・顔を掴み・叩き付ける、その一連の動作を音速の2倍の速度で行う
  • 落下してくるコンテナを、両手を掲げて空中で火山のように吹き飛ばす
  • 何らかの得体のしれない力で体を包む
  • 拳を突き出すだけで山火事を鎮火する
  • 御坂美琴が放った本来の数十倍の出力の雷撃を素手ではたき落とす
  • 高速で飛んできた鉄骨を頭突きで迎え撃つ(アニメ版)
  • 地面を殴り前方に衝撃波を放つ
  • 「根性」を入れて出血を止め折れた骨をくっつける
  • 異世界の力を上から強引に抑え込む
  • 拳からプラズマを生成して攻撃する
  • 空気を蹴って空中歩行
  • 「根性」で心理掌握の洗脳を解く
など、強力かつ多彩な現象を起こしている。
本人が念動力と勘違いするだけあって、見えない力で離れたものを動かす技が多いようだ。
なお、能力の使用時に眼が発光する描写が何度かある。

彼と交戦した半分魔神オッレルスによると、「説明のできない力」を無自覚に振るっているとのこと。
これはオッレルスの「北欧王座」と同種の現象を起こしているらしく、
もし軍覇が自らの力を完全に自覚して制御した場合、
「魔神未満」である自分を超えられたかもしれないと続けている。

つまり魔神に近いレベルの事象を自然体で起こしているらしい。
ただしトールに言わせれば、両者の振るう力は「似て非なるもの」であるという。
聖人であるシルビアによれば、普通の魔力で魔神の力を使えるものは「正真正銘の怪物」であるというが、
削板は魔力を練る方法を知らないと思われるため、詳細は謎のままである。

スマホゲーム『幻想収束』のサイドストーリーでは、一方通行と交戦し、『反射』を不完全な形ではあるが突破している。
一方通行が処理出来ないベクトルが削板の能力に含まれているということだろうか。

同じく削板と交戦した帆風潤子は、「『根性』という思い込みで自分だけの現実を補強している」と推測している。
彼女は実際にこの考察に基づいて「電撃を込めた拳で殴る」という不意打ちを仕掛け、
多少ながら削板にダメージを与えることに成功していることから、彼女の考察は的を得ているのかもしれない。

強力な力を持つ彼が第七位の位置にいる理由は、
能力研究によって生み出される利益がどれ程のものか分からない為。
恋査による能力実装が出来ていない以上、
工業的価値どころか、能力研究の利益は全く得られていないと思われる。

なお『超電磁砲』編集の荻野氏のツイートによれば、
能力の正体自体は鎌池氏によってきちんと設定されているとのことである。

【作中での行動】

初登場はSS二巻。
三月一五日、繁華街でスキルアウトに絡まれていた原谷矢文を助け、
銃で撃たれても自転車のチェーンロックで殴られてもアイスピックで刺されてもビクともしない驚異的な肉体を見せつける。
そしてスキルアウトのリーダー格である内臓潰しの横須賀に戦いを挑まれ、『すごいパーンチ』一発でビブルチさせ退場させた。
一〇月の第二金曜日には学園都市との交渉のため妹達を倒して勝負を挑んできたオッレルスと交戦。
全力で立ち向かうも圧倒的な力で軽くあしらわれ、おまけに命もとらず見逃されると完膚無きまでに敗北を喫する。
そして敗北の事実と世界の広さを感じて得た希望を胸に、根性を入れ替えて鍛え直す事を決意した。

『超電磁砲』三巻(単行本加筆シーン)では、他のキャラクターの回想中でシルエットながら、
彼本人が「すごいパーンチ」を放っているシーンがある(恐らく上述の横須賀との場面と思われる)。
なお第十六話の幻想御手事件解決後に彼と同じようなファッションかつ努力家な人物が登場するが、
これは格好を真似しているだけの別人である。

偽典・超電磁砲掲載の『とある自販機の存在証明』にも登場。
その作品においては先述の技の他に
  • 砲声とともに口から謎の波動を放つ
  • 一蹴りで数十メートルの距離を移動する
  • 木原那由他の能力を持ってしてもAIM拡散力場がまともに観測できない
  • 美琴が放った超電磁砲のメダルを歯で受け止める(ただしその超電磁砲は本来の三割程度の威力でしかない)
  • 蜃気楼のような謎波動を纏った拳で雷撃の槍を地面に叩き落とす(磁力戦線)
  • 赤青黄色のカラフルな爆発を背負いながら落雷攻撃を迎え撃つ(超すごいガード)
といった現象を起こしている。

『超電磁砲』七巻では9月19日の大覇星祭で選手宣誓を行っている。
しかし本番途中で台詞を忘れ、『根性』を連呼するアドリブを始めた上、
能力による爆発で周囲の人間を吹き飛ばして、担当教師や運営委員会の『イヤな予感』を見事に的中させた。

新約七巻にて『ヒーロー』と名乗る少年少女達により真っ赤な森と化し騒ぎになっている植物園を
ぶらりと街を歩いている最中に偶然発見し、いつものように「人命救助」と称して騒ぎの収拾に入った。
相変わらず摩訶不思議な能力を使用し、「よっこいせーっと」という間の抜けた掛け声と共に握った拳をただ前に突き出しただけで、
山火事とも思える劫火を蝋燭の火のように吹き消してしまった。

『超電磁砲』十巻では、絶対能力者となりつつある暴走した美琴上条当麻とともに応戦。
その身体能力で幻想殺しの使用をサポートしたり、
「ハイパーエキセントリックウルトラグレートギガエクストリームもっかいハイパーすごいパーンチ」を放ったりしながら共闘し、
最終的に竜王の顎の発現を見て「いつか手合わせ願いたいぜ」との感想に至った。
この際、不在金属が現れたことに疑問を抱いている。

【口調】

一人称は「オレ」。口調...というより、口癖として『根性』という言葉を発言する事が多い。
例)「この子達がどこの誰かは知らねえ。だが、それこそ根性出して、死ぬほど頑張って戦った。
    もしかしたら、赤の他人の第七位、話をした事もないこのオレを守るためかもしれないな」
 
 「消えることのない絆を・・・絆を・・・あー、なんだっけな・・・ま、いっか。
   消えることのない絆とかのいろいろは漲る根性でどうにかして!日頃の鍛練と根性の成果を十分に発揮しっ!
   その雄姿と根性を性根の腐ったやつらに見せつけてっ!!この大会が最高に根性の入った思い出になるようっ、
   あらゆる困難障害艱難辛苦七転び八起きが立ちはだかろうともっ・・・・・・すべて根性で乗り切ることを誓うぜ!!!!!」

【余談】

アニメ版では『超電磁砲』『禁書目録Ⅲ』での出番が省略されたため、『超電磁砲T』で初登場となった。
諸事情で旭日旗は無くなり、
無地の赤Tシャツの上に白い服、体操服は無地の白Tシャツの上に赤い服へ変更された。
また、能力を使った際の効果音には昭和の特撮番組のような音が使われている。

最終更新:2021年05月14日 02:04