全体の項目 項目 内容
1.システムの概要 説明  このシステムは非常にコンパクトで抽象的な再現を行うシステムです。初めの特徴である「コンパクト」という点は、プレイ中に筆記用具を使う必要が無い、基本的には単一の判定ですべての判定を行えること、また覚える要素が非常に少ないなどさまざまな要素であらわされます。
 そして「抽象的な再現」というのはたとえば攻撃にしてもその手段・手順・道具その他の要素を判定に一切関係させない点です…たとえば、特殊部隊員がストーキングして背後に回り急所を打ち抜くという行動も「1回の攻撃判定」で処理されますし、格闘家の多彩なフェイントに紛れ込ませた必殺のパンチも「1回の攻撃判定」で処理されます。
2.キャラクターイメージの作成 説明  このシステムでは細かな能力値や性格などをルール的には決定しません、ですからキャラクターイメージはプレイヤーがほとんどを決定することになります。このゲームで遊ぶ場合キャラクターの背景が不明瞭ではあまり面白くなりません、背景をきっちり決めるか、あらかじめ決まっているキャラクター…他のゲームですでにキャンペーンを何度もこなしたキャラクターや、漫画やアニメのキャラクターなどを用いるのが適切でしょう。
3.キャラクターカードの選択 説明 キャラクターのイメージに合わせて、「キャラクターカード」を決めてください。カードはキャラクターの性質をある程度あらわします。
KING 主人公、王者、兄的存在
QUEEN 準主人公、ヒロイン、女王、姉的存在、女房役
JACK 主人公候補、王子、姫、弟的存在
Joker NPC専用、ダークヒーロー、悪の帝王、JOKERはダメージを4枚受けても死亡しない、何らかの方法でそこから退場する。
数札 数が大きいほど強い、PC・NPCの部下。自我を持つがどのような行動をとるかの決定権はこのキャラクターを出したプレイヤーかマスターが持つ。判定などの達成値は常に自らのキャラクターカードの値で行われる。
4.スタイルの選択 説明  キャラクターのスタイルを選択します。スタイルはそのキャラクターの能力を再現するもので、戦闘を得意とする<攻撃型>、防御と治癒を行う<防御型>、権力や政治力を用いる<社会型>、特殊な媒体(ロボットや、魔剣など)を用いて強大な力を発揮する<特殊型>の4種類が存在します。プレイヤーの扱うキャラクターはスタイルを1つ持ちます、JOKERは2~3のスタイルを持っています。
攻撃型  攻撃型は戦闘で圧倒的な能力を発揮します。強力な攻撃魔法、鍛え上げられた剣術、武術、急所を打ち抜く正確な射撃…などを再現するスタイルです。
★大成功の起こる判定…「攻撃」「防御」
■特殊技能<かばう>…味方に対する攻撃をひとつ肩代わりします。このときカードを1枚出す必要があります、もしもこのカードが「大成功」なら、その攻撃を無効化させます。
■特殊技能<複数回攻撃>…「大成功」の攻撃の効果を複数の対象に振り当てることができます。対象一体につきさらにカードを1枚出します。2体目以降の対象への攻撃の達成値は、〔初めに出したカード+その対象のために出したカード〕の値になります。
♂キャラクターの例…リナ・インバース(魔法使い)、ケンシロウ(北斗神拳の相伝者)、宮本武蔵(兵法者)、ラリー・ビンセント(バウンティーハンター)、冴羽リョウ(シティハンター)
防御型  防御型は戦闘での生存性も高く、また戦闘中にダメージを回復できる唯一のスタイルです。また仲間全員を守ったり、結界を張ったりすることもできます。
★大成功の起こる判定…「防御」
■特殊技能<治癒>…キャラクターの負傷を回復させます、判定を行いその達成値が目標のダメージになっているカード1枚の値を上回っていればそのカード(ダメージ)を除去(回復)することが出来ます。
■特殊能力<復活>…このゲームではダメージカードが4枚たまるとそのキャラクターが死亡しますが、そのシナリオ中であればそのキャラクターを生き返らせることもできます。復活を行う場合、その宣言を行い、カードを何枚交換するかを決定します。この後その手札の中(復活を行っているときに手札を引くことは出来ません)からカードを出し全てのダメージを回復させることができればそのキャラクターは復活します。
■特殊技能<障壁>…防御型のキャラクターは1枚のカードで1ターン中の攻撃を全て防御することが出来ます、障壁を使うことを宣言し、判定を行ってください、その達成値でそのターンの全ての攻撃を防ぐことが出来ます。もしも、攻撃が障壁を上回る攻撃を行ってきた場合それに対して特に防御を行うことも出来ます。
■特殊技能<結界>…一定範囲内で「なにか」を行えなくなる結界を張ることが出来ます。「なにか」はプレイヤーが自由に宣言します。範囲は自分か仲間を中心に半径、達成値×1km以下ならどのようなサイズ・形状で可能です。この効果は敵味方誰にでも有効です、ですから当然「だれに」有効かを決定することは出来ません。
♂キャラクターの例…Xの天の龍のほとんど(魔術師・呪術者等)、アメリア(神官)、小ニース(神官)
社会型  社会的地位や財産、また政治力やカリスマなどをもつキャラクターのためのスタイルです。単独で戦闘に参加するにはかなりの度胸が必要です。
★大成功の起こる判定…「社会的な行動(交渉や・買収・政治闘争など)」
■特殊能力<超社会>…通常的にはどう考えても不可能な願いをかなえることが出来ます。基準は通常判定の項目を参考にしてください。
■特殊能力<帝王学>…社会型のキャラクターは手札が通常のキャラクターの4枚とは違い6枚です。
♂キャラクターの例…勇午(ネゴシエーター)、CLAMP学園初等部生徒会長(大金持ち)、ジョン=ボンジョビ(歌手)
特殊型  特殊型は、ロボットやメインフレーム・特殊な武器などの媒体を用いることで強力な力を行使するキャラクターです、これらのキャラクターは単独ではただの人間ですが、それらの媒体を手に入れると強力な力を発揮します。
★大成功の起こる判定…特には無し
■特殊能力<相棒>…自分のキャラクタカードと同じスートのAを手に入れると使えるようになります、このカードを出して宣言すると一定時間(たとえば1戦闘の間)このキャラクターは全ての判定に+3の修正が加わります。また、この効果の有効な間は他のどれかのスタイルの能力を持っていることに出来ます。
♂キャラクターの例…アムロ(MSパイロット)、ミヘル=ビットマン(戦車兵)、ケビン=ミトニック(ハッカー)
5.ゲームのプレイ方法 原則 ☆数(達成値)の大きいほうが勝つ
説明  判定では細かな行動などでは判定に修正はかかりません、そういった細かい事は全てのキャラクターは自動的に行っているものとします。プレイヤーは自由に宣言してください、ただしその行動が結果を出すかは、出したカードの達成値で決まります。
判定  キャラクターは行動を行うとき、その行動結果がどうなるか確実な予想が出来ない場合、判定を行いその行動がどの程度の完成度で成功したかを決める必要があります。このとき手札からカードをだし、そのカードの値(+大成功なら自分のキャラクターカードの値)=達成値を相手の達成値と比較したり、通常判定の基準と比較することでその行動が成功(目的を達したか)したか否かを判断します。
 トランプを一山用意し良くきります(キャラクターカードなどはここから選んでおきます)。これを山札としてどこかに置いておいてください、ここから手札などは引かれます。手札は一人4枚です、これは特に他人に見せる必要はありません、判定が必要な行動をとった場合その行動の達成値を出すためのカードは手札から出します。出したカードは捨て札として、山札とは別に置いておきます。山札が無くなれば捨て札をきって新たな山札とします。
大成功  キャラクターカードのスート(スペード、クラブ、ハート、ダイヤ)と判定に出したカードのスートがあっていると判定(行動)は大成功します。達成値はキャラクターカードの値+出したカードの合計になります。戦闘における、攻撃や防御、社会的な判定(買収・交渉等)はスタイルによっては起こりません。どのスタイルにも特に書かれていないような判定はどのキャラクターでもスートがあっていれば大成功が起こります。
通常判定  対抗する相手のいないような場合(例えば国の持ち物を買収する場合とか)は達成値によってその行動が成功したか失敗したかを判断します。
達成値が7以上でそれなりの問題(仕事で起こるさまざまな問題に対する対処程度の問題)を解決することが出来ます(非常に簡単な行動の成否ならより小さな達成値で成功することができるでしょう)。14以上で大成功、21以上で歴史的な成功です。
競争判定  競争判定は相手との対抗することによってその行動の成否を決定するような判定です。例えば攻撃と防御のような判定をの場合、攻撃側の達成値が4であっても防御側の達成値が3であれば(攻撃した本人が納得したか否かは別にして…どんなに無様であっても)攻撃は成功します。
NPC  ゲームに参加している全てのプレイヤーとマスターはいつでも自分の手札からNPCを呼び出すことが出来ます。手札を一枚場に出します、このカードをNPCとして扱うことが出来ます。このNPCは自我を持ち、自立的に行動しますが、行動に対する最終的な決定権はそれを出したプレイヤー、マスターがもつことになります。NPCはあらゆる判定を自らのキャラクターカードの値で行います。このようにして出されたNPCはダメージを受けると一撃で死亡します。NPCは手札の枚数に数えます、つまりNPCを出した場合一人につき手札の上限が1枚減ることになります。また、全てのNPCは特殊能力<かばう>を持っているものとします。
■マスターがシナリオで必要な「プレイヤークラスの」NPCが必要な場合はあらかじめ準備しておいてください、これらはプレイヤーのキャラクターと同じ手順で作成されます。
■ゲーム中に出てくるこまごまとしたNPCはいちいち準備しておく必要はありません山札から引いてランダムで出してください。
持続行動  「警戒しておく」や「身を隠しておく」ような継続的な行動をとっている場合、その行動をとりつづける限り場にカードを出しておくことが出来ます。どのような行動が継続的に行えるかは…初めに出したもの以外は特に思いつきませんが…マスターの判断に従ってください。NPCの場合と同じように、これらの行動のカードが場に出ている枚数と同じだけ手札の上限が減ります。これらのカードは判定をやり直す事で継続行動のカードを変えることが出来ます。
戦闘  戦闘はターンごとに行われます、全てのキャラクターは1ターンに1回行動(攻撃)が出来ます、逆にいえば全てのキャラクターが行動(攻撃)を行えば(もしくはパスすれば)1ターンが終了します。1ターンの間には手札を補充することが出来ません、1ターンが終了するたびにカードを補充してください。攻撃に対する防御はカードがある限りいくらでも行えます。
ダメージ  攻撃は防御との競争判定になります、攻撃側が判定に成功すれば防御者にダメージを与えます。ダメージを与えるのに用いられたカードはダメージを受けたキャラクターのキャラクターカードの横に並べておきます。このカードが4枚並ぶとそのキャラクターは死亡します。
ヒーローポイント  キャラクターは一人1ポイントのヒーローポイントを持っています。ヒーローポイント1ポイントを使うと、判定に使われたカードを好きなカードに変更することが出来ます。ただし判定に用いられたカードがJOKERの場合には使うことが出来ません。JOKERを用いた判定でヒーローポイントを使うとJOKERに止めを刺すことが出来ます。
■マスターがプレイヤークラスのNPCを準備している場合、一人につき1点のヒーローポイントをPC全体に与えても構いません。このヒーローポイントはプレイヤー全体の合意で使用することが出来ます。
最終更新:2006年08月16日 18:52