お手紙090502 -

突然のお手紙、失礼致します。
共和国、ナニワアームズ商藩国摂政、守上と申します。

蛇神さまに、お助けいただきたい事があり筆を取らせていただきました。

今、ナニワ国内では国民の半数が人の形質から外れていっております。
元々、ずっと地下都市で暮らしていた事と長い間国内が安定していなかった事が根本問題としてあるとは思うのですが、そのスピードが極端に早く、明らかに自然の変化ではありません。

ナニワでは、１０年前に内戦が起こり、たくさんの命が失われました。
そこから、なかなかうまくはいきませんでしたが、少しづつ手探りで復興を行い、１年ほど前に鉱脈が発見されたのを機に、それを主産業としてなんとか軌道に乗り始めたところでした。

ところが鉱脈の発見から暫くして、国民の３％ほどが、人の形質を外れていっている事が分かりました。
背が曲がり、鋏ができ、生肉を好み、光を嫌い、また日光に当たれば焼け死に、現在では他人を襲っている場合もあるようです。
さらに鉱山から瘴気が出ていた、墳墓を発見した等の報告があり、瞬く間に人の形質から外れた国民の数が５０％ほどに膨れ上がりました。

こうした事態に対応できるのは、大魔術師か神々だと伺いまして、ご相談の手紙を出させていただきます。

私は大阪近辺の出で、以前からウイングバイパー様のお話を聞くたび、親しく感じており、是非お目にかかりたいと思っておりました。出来ればもっと楽しい事でお伺いしたかったのですが、このような事情で、筆を取らせていただきました。

私は何とか国民が人の形質を外れて行く事を止め、またすでに変化してしまった国民を元に戻したいと思っています。
ですが、今回起きている事の直接的な原因も対処方法もはっきりせず、どう対応すれば良いのかわからず困惑しております。

こちらで調べたところでは、人の形質そのものを守る為には「暖かい家庭」が一番で、世界の終わりが近づくと、このような事が起きるという事だそうですが、ウイングバイパー様は、何かこの問題を解決する方法や、対処方法をご存知ではありませんでしょうか。

不躾なお願いで申し訳ありませんが、何卒お力をお貸し下さい。